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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(10)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(10)散々な一日

特別班別館につくと、門衛の制服警官は敬礼するのも忘れて、涼子のメイド姿をジットリした視線で見つめてスケベ面をさらしていた。特別班の部屋にはいると先に到着した愛がピンクのメイド姿で直立不動して、課長に報告していた。

やっぱり、若いって、強いわ、…。
「…涼子さん、お疲れ様でした」
ピンクのメイド衣装が似合いすぎる愛が、カワイク笑って涼子に挨拶すると部屋から出て行った。多分着替えに行ったのだろう。恥ずかしげもなく、あの格好をさらして街中を疾走し、ピンクのヒラヒラを着たまま上官に報告した愛に、半ば呆れながら感心していた涼子に
「…ご苦労だったな、涼子」
課長が気の毒そうに声をかけた。

「…、はい」
わざわざこんな恥ずかしい格好までして、ほとんど活躍しなかった涼子が元気なく課長のところへ行くと
「…まあ、なんだ、…ごくろうさん」
メイド姿の涼子をまともに見ない課長に、よけいいたたまれなくなった涼子だったが
「着替えてきて、いいですか?」
とにかく着替えたくて、そう言うと、
「…笹野さんに、挨拶したか?、まだだったら、行ってこい」
課長が言うので、よく分からないまま涼子は笹野に報告しにいった。

「…おお、いいなあ、似合うぞ」
笹野がしわくちゃの顔をよけにしわくちゃにして、うれしそうにニヤついていた。
「課長が、笹野さんのトコ、行けって…」
イヤラシイ視線で全身を舐め回すように眺める笹野に聞くと
「おお、おまえのメイド姿が見たくてな」
悪びれることもなく、涼子のメイド姿を堪能していた。涼子が現場で着替えさせてもらえなかったのは、笹野が涼子のメイド姿を見たいとワガママを言ったためだった。
「ダメです」
純白フリルのアンダースカートの中に手を入れようとする笹野から、涼子は慌てて逃げた。

「…失礼します」
もう怒る気力もなく、イヤラシイ視線をから逃げるように更衣室に向かった涼子だったが、山田から受け取った荷物にパンティだけ無く、しかたなくメイド衣装のパンティを付けていた。ストラップレスのブラも母乳で濡れていた。
「…、はあ」
ため息をついた涼子は乳房が張っているのに気づいて、茉莉のところに早く帰りたいと思った。乳首を消毒して搾乳機をあてると、母乳がすぐにたまってほ乳瓶がいっぱいになった。

その後は何もなく、定時に涼子と山田は帰宅した。

散々な復帰一日目に涼子は疲れ切って家に帰った。喜久恵は復帰一日目のお祝いに涼子の好きな料理を用意して待っていたが、茉莉の笑顔が一番涼子を元気づけた。

付け加えるなら、その晩執事の衣装を着て
「メイドの衣装を着てください」
迫ってくる山田を一蹴して、涼子は夫婦生活を拒絶して寝てしまった。兵糧攻めのお仕置きを食らった山田は、涼子の色っぽい寝息にいきり立つ息子をくすぐられて、眠れない夜を過ごさなければならなかった。

交渉人涼子2 2話(1) につづく
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交渉人涼子2 1話(9)

ろま中男3 作品リスト
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交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(9)あっけない結末

「…やあん、負けちゃったあ、ご主人様、おめでとうございます」
パアを出した愛が恥ずかしそうに、ボリュームのあるスカートを波立たせてパンチラしそうにして、開いた胸をプルプルとふるわせていた。山田がのぞき込もうとガタイを縮めていたが、涼子は無視して犯人に集中していた。
「じゃあ、ご主人様、勝利の記念撮影です、こちらへどうぞ」
可愛いしぐさでチラ見せするメイドを眺めてニヤつく犯人を、愛が涼子の前に連れてきた。

「…山田さん、カメラ、お願いします」
愛が山田にカワイイそぶりでお願いすると、隠し持った手錠を涼子に目配せした。涼子がうなずくと愛が犯人の手に手錠をかけた。その瞬間涼子が反対の手をひねりあげて、後ろ手に手錠をかけた。犯人があっけにとられていると
「記念写真です、はい、チーズ」
愛がにこやかに声をかけると、逮捕された犯人をはさんだ愛と涼子を、どっから持ってきたのか山田がカメラに収めた。

犯人逮捕と同時に警官隊がメイド喫茶になだれ込んで呆然とした犯人を取り押さえた。屈強な男たちに占領されたメイド喫茶はまるで戦場のようだった。やっと逮捕された自分の立場を理解した犯人が、涼子の純白フリルのアンダースカートをノゾキながら、悔しそうに連行されていった。

事件はあっさり解決した。

こんな恥ずかしい格好までしたのに、…。
愛の活躍で簡単に事件が解決して、ぼんやり立つ涼子は拍子抜けして放心していた。こんな恥ずかしい格好をした自分がマヌケに思えてきた。
「…良かったですね、けが人も出なかったし」
人質になったバイトの女の子全員から、一人ひとり名刺をもらった山田がホクホク顔で涼子に声をかけた。山田のスケベ面に怒りが瞬間沸騰した涼子は、またお仕置きしそうで網タイツオーバーニーソックスの足がムズムズしたが、取り乱さないように何とか自分を押さえた。

「…、じゃあ、帰りましょう」
山田に引っ張られてメイド喫茶を出た涼子は、野次馬にメイド姿を見られたくなくて、純白のロンググローブの手で胸とお尻を隠していたが、そのまま山田に覆面パトに乗せられた。
「えっ、着替えは?」
こんな恥ずかしい格好はすぐにでも着替えたい涼子が訴えると
「…、大丈夫です、着替えはココにあります」
山田が後部座席の荷物を指さした。ちなみにパンティだけはしっかり山田が抜き出して、自分のポケットに入れていた。

ちがう、私は着替えたいんだ、…。
そう言おうとした涼子の横を、スクーターに乗った愛がピンクのメイド姿のまま走っていくを、あっけにとられて見ているウチに、山田は覆面パトを発車させた。
「…」
着替えをあきらめた涼子は上着をかぶってメイド姿を隠していたが、信号待ちで止まっていると横断歩道を渡る歩行者が、助手席に座る涼子に珍しそうな視線を投げかけるのに閉口したが、涼子のプチコスプレが注目されているコトに気づいてなかった。涼子は猫耳のカチューシャのことを忘れて付けたままだった。

交渉人涼子2 1話(10) につづく
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交渉人涼子2 1話(8)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(8)愛の大活躍

「…涼子さん、行きましょう」
そこにはピンクのメイド衣装を着こなした、事務担当で現場にでないはずの井上愛がいた。
「行きましょう、って、アナタ…」
涼子よりもずっとメイドの衣装がなじんだ愛に、涼子がとまどっていると
「課長が、涼子さんひとりじゃ、『かわいそうだから、いってやれ』って」
ニッコリとメイドらしい仕草で説明した。山田は涼子そっちのけで愛のメイド姿に熱中していた。

「…そう」
課長がかわいそうと言った言葉はうれしくもあり、年増にこんな格好をさせるのは不憫だ、という気持ちも敏感にくみ取った涼子は複雑な気分だった。経産婦といっても涼子はまだ20代後半で、可愛い笑顔をすれば十分メイドで通りそうだったが、にじみ出る高めの女の雰囲気は、愛の庶民的な親しみやすさにはとうてい太刀打ちできなかった。

「わかったわ、…でも危険だと思ったら、逃げるのよ」
新人で現場慣れしていない愛を気遣い、
「了解です、自分の身は自分で守るようにがんばります、ご主人様」
愛のメイドらしいかわいらしい仕草に思わず見とれた涼子だったが、ウンウンとうなずいてヤニさがる山田に、つい折檻の回し蹴り一閃を放った。

「きゃあっ、…涼子さん、どうしたんですか」
蹴り倒されてニヤニヤする山田に、初めて涼子の折檻を見て怯えた表情を見せた愛だった。
「…、いいのよ、夫婦のコミュニケーションだから…」
つい癇癪を起こしたことを後悔したが、涼子はすました顔で応えた。
「…大丈夫だから、気にしないで」
すぐに立ち上がった山田はダメージも見せずに、怯える愛を安心させようと笑った。

「でも、愛ちゃん、すごいメイド、似合ってるね」
涼子よりシンプルなメイドコスチュームをマジマジと眺める山田は、大きく開いた胸の谷間をのぞき込んでいた。
「えへっ、そうですか、恥ずかしいな」
後ろで手を組んだ愛は、まるで山田の視線に応えるように突き出した胸を揺らして、ついでにカラダを振ってボリュームのあるミニスカを波立たせながらモジモジしていた。
この変態め、…。
妻の目の前でよくもそんなイヤラシイ目で他の女を見られるモノだ、と不機嫌そうな態度をわざと見せると
「…涼子さん、ダメですよ、…カワイク、ねっ、…愛ちゃんを見習ってください」
山田が涼子の態度を見とがめた。言うに事欠いて今までスケベな視線を向けていた愛を見習えという夫に、涼子はキレる寸前だった。

「…、ごめんさない、…ご主人様」
帰ったら…、絶対、許さん、…。
なんとか怒りを収めた涼子が無理矢理笑顔を作って謝ると
「…、ちょっと笑顔が硬いけど、しょうがないですね、行きましょう」
ぬけぬけと言う山田に怒りは限界だったが、とりあえず仕事に集中することにした。綺麗な横顔を不機嫌に曇らせる涼子に、愛が不安そうについてきた。

メイド喫茶の入り口はすでに警官が取り囲んでいた。出入り口はココと裏口しかなく、そこも警官隊ががっちり固めて、犯人は袋のねずみだった。店内に踏み込んだ涼子は、黒い幕が引かれて窓が一つもないところに、風俗っぽい雰囲気を感じた。もちろんプライベートで風俗に行った経験など涼子にはないが、風営法関連の事件で何度か足を踏み入れていた。

「…おっ、新しいメイドが来たぞ、いいね、カワイイじゃん、…んっ?、なんか、かたっぽは、トウが立ってないか?」
店の奥で怯えるメイド姿の女の子を何人かはべらせた犯人が、愉快そうに笑ったが、涼子を見つめていぶかしげな表情を見せた。
「…」
わるかったわね、オバサンで、…。
この恥ずかしい衣装を脱ぎ捨てて、裸になった方がなんぼかマシだと思った涼子に
「(涼子さん、笑顔です…)」
後ろから山田がささやくのに、涼子はぎこちない笑顔を作った。

「…まあ、いいや、そっちのカワイイほう、こっち来て」
犯人が声をかけると、愛が涼子の顔色をうかがいながら、犯人に近寄った。
どうせ、私はカワイくないほうですよ、…。
涼子が憮然とした表情を見せると
「(…お願いします、涼子さん)」
山田がハラハラしながらささやいた。山田が愛の心配をしているようにみえないので、すこし留飲を下げた涼子だったが、逆に愛が心配になった。

「じゃんけん大会、やってくれよ…」
涼子が固唾を飲んで犯人に近寄る愛を見守っていると、犯人がワケのわからないことを言い出したが、
「お帰りなさいませ、ご主人様、…じゃあ、いいきますよ、右手に勇気、左手に希望、二つ合わせてあわせてのぞいてみると、すてきな未来が見えてくる。夢と希望をこぶしにのせて、最初は一丁目、じゃんけんぽんっ(笑)」
愛がノリノリに身ぶり手ぶりを交えて、犯人の要求に応えていた。あっけにとられる涼子の横で、山田が犯人をうらやましそうに見ていた。


参考資料:「堂本剛の正直しんどい」でアキバのディープスポットを紹介した回、作者の表ブログです

交渉人涼子2 1話(9) につづく
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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(7)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(7)メイド涼子

「おおっ、とても子持ちの女刑事には見えんぞ」
現場指揮官の警部は、メイド衣装をキッチリ着こなしてセルフレームのめがねまでした涼子の女体を舐め回すようにして、スケベそうな笑いを浮かべた。
「…そりゃ、どうも」
呆れ顔でそっぽを向いた涼子に
「涼子さん、ダメですっ」
山田が珍しく涼子に意見していた。

「なに?…」
この衣装を用意した張本人に、涼子が冷ややかな視線で応えると
「にこやかに笑って、『ご主人様、お帰りなさいませ』です…、基本ですよ」
山田はこれだけは譲れない、とばかりに涼子に真剣な顔を向けていた。

「…はいはい、ご主人様、お帰りなさいませ…」
涼子が呆れ顔で、山田に言われたとおりのセリフを口にすると
「ちが~うっ、ぜんっ、ぜんっ、ダメですっ、…、ご主人様には愛情を込めた笑顔っ、メイドの基本精神ですっ」
涼子の投げやりな態度に山田は血相を変えて、荒くした鼻息を涼子に吹きかけて迫った。山田の勢いに押された涼子は、
「…、わかったわよ…、んんっ…、ご主人様、お帰りなさいませ」
軽く咳払いすると、トーンの高い声で首をかしげてシナを作り、山田にニッコリ笑った。

「くう~っ、…、いいっ、いいですっ、涼子さんっ…、その笑顔、忘れないでくださいねっ」
メイド服でかわいらしい仕草を見せる涼子に、感極まった山田は至上の喜びに震えて満面の笑みで見つめた。家に帰ったら、自分だけのためにメイドコスプレしてもらおうと企んで、バカ面をさらしてうれしそうに笑う山田は、恥さらしにも股間をふくらませていた。

…、こんな趣味の、変態だったなんて、…。
妻に恥ずかしい格好をさせて、特殊な性的嗜好を恥ずかしげもなくさらし、喜びの絶頂に震える夫を涼子が呆れ顔で見ていると
「だめっ、メイドは常に笑顔っ、コレも忘れないでくださいっ」
また山田が真顔で迫ってきた。普段の山田からは想像できない迫力に
「…ごめんなさあい、ご主人様っ」
もう何を言ってもムダだとあきらめた涼子は、ニッコリとした笑いを顔にはり付け、カワイイ声を作って、フレアスカートのスソをつまんでカワイイポーズを取った。

「うっ、…、OKです」
涼子の完璧なメイドぶりに見とれた山田は、急に股間を押さえて背を向けた。
変態、…。
夫の情けない性癖を目の当たりにした涼子が、腕を組んで呆れ顔でジットリした視線を山田に向けると、
「…だめっ、メイドは常にカワイク振る舞って」
みっともなく腰を引いた山田が、また迫ってきた。

「…ところで、この格好に何の意味が」
涼子は山田を無視して、警部に話しを向けた。
「えっ、…ああっ、まだ説明してなかったか、これからキミにはメイド喫茶に立て籠もった犯人の説得に向かってもらう、…」
純白フリルのアンダースカートの下に太もものナマ肌をわずかに見せる、網タイツオーバーニーソックスをはいた足をイヤラシイ顔で眺めていた現場指揮官は、ゆるんだ顔を引き締めると涼子の任務を説明した。

だからって、こんな格好する必要が?…。
涼子はわざわざメイド服を着る意味がよく分からなかったが、メイド喫茶に立て籠もった犯人は、アルバイトのメイド数名を人質にしているらしい。犯人の要求は今のところはっきりしないが、ナイフを所持しているらしい。

「…じゃあ、行きましょうか」
つかの間、姿の見えなかった山田の声がして振り向くと、執事スタイルのフロアスタッフの衣装を着て立っていた。
…、これも、用意してたのね、…。
着やせする山田にぴったり合った衣装は、これもオーダーメイドだろうと見当をつけた涼子が、呆れ顔で見ていると
「…笑顔です、涼子さん、え、が、お」
山田が困ったように笑いながら、小舅のように小言を漏らしていた。

帰ったら、どうしてくれよう、…。
山田のお仕置きを考えながら、完璧な営業スマイルを向ける山田に対抗するように、涼子もニッコリ笑って可愛いしぐさを見せた。

交渉人涼子2 1話(8) につづく
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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(6)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(6)事件発生

午前中は特に事件もなく涼子はデスクワークで過ごした。

しかし午後になってすぐに事件の報告が入った。
「…行きます」
復職初日に事件とはツイてるとばかりに、勇んで名乗りを上げた涼子だった。
「…、そうか、現場からも女性警官の派遣を要請されているし…、じゃあ頼む」
課長はあまり乗り気じゃなさそうだったが、涼子の出動を許可した。佐々木らしくない、なんだかはっきりしない態度に
1年間のブランクを心配しているの?…。
と思った涼子だったが、山田がうれしそうに荷物をかかえてついてきた。通常は夫婦でコンビを組むコトはあり得ないが、任務の特殊性を考慮した異例の配置というコトになっていた。実は涼子の強力なコネがウラで働いていた。

覆面パトで現地に到着した涼子が現場指揮官の警部に敬礼すると、答礼する警部が涼子の全身をイヤラシイ視線で舐め回すように眺めていた。イヤラシイ視線を受けるのは休職する前はいつものことだったが、今日はなんだかイヤな予感がした。

「詳細は現地で説明を受けろと…」
涼子が口を開くと
「…、そうだな、いいだろ、さっそく着替えてくれ」
スケベそうに笑う警部に涼子が不審げな表情を浮かべると、山田がしゃしゃり出て
「涼子さん、コレです、あっちで着替えられますよ」
スポーツバックを手渡して、全く状況が理解できていない涼子を別室に案内した。

なに、コレ、…。
山田から渡された衣装に涼子は呆れていた。黒を基調としたゴスロリ調のコスチューム、ありていに言えばメイド服だった。
「…こんなの、着るの?」
猫耳カチューシャをつまんで、呆れ顔で涼子が嘆いていると、
「…任務ですから、おねがいします」
部屋の外から、山田のうれしそうな声がした。なんだか山田が浮かれているのが引っかかったが、涼子は渋々着替えた。下着まで用意されていたが、ストラップレスの純白ブラは涼子の爆乳にぴったりサイズがあっていた。

「涼子さん、似合ってます、…あと、コレお願いします」
ボリュームのあるフレアスカートの下に純白のフリルがバレエのチュチュのようなメイド服に、猫耳のカチューシャを付け、純白のロンググローブと同系の網タイツオーバーニーソックスでハイヒールを履いた涼子に、山田は上機嫌でダテメガネを渡した。
「…、一つ聞いていい?」
ニコニコしながらメイドコスプレの涼子を眺める山田に、涼子は不機嫌そうな顔を見せた。

「何ですか?」
涼子の不興を全く意に介さない山田がうれしそうに応えた。
「…、これ、どっから調達したの?」
涼子の日本人離れしたナイスバディにぴったりとフィットするコスチュームは、つるしのはずが無く、間違いなくオーダーメイドだった。それをすぐに調達できるとしたら、答えは一つしかないと確信していたが、いちおう涼子は山田に確認した。
「バレちゃいました?、涼子さんに似合うと思って、こっそり作っておいたんですが、こんな風に役に立つ日が来るなんて、…」
まるでお手柄をほめてくださいとばかりに蕩々とまくし立てる山田に、想像が的中した涼子はいきなりキレた。山田の側頭部に網タイツオーバーニーソックスの足が直撃した。

「私にこんなモノを着せるつもりだったのかっ、変態めっ」
癇癪を起こして怒鳴り声を上げる涼子を、床に倒れた山田は一年ぶりの折檻に、うれしそうな笑顔で見上げていた。もちろん純白フリルのスカートの奥でパンティの食い込んだ股間をのぞくのを忘れる山田ではなく、しっかり見つめて股間をふくらませていた。

しまった、…コレがうれしいんだった、…。
山田のイヤラシイ視線からスカートを押さえて隠す涼子は、癇癪を起こしたことを後悔しながら、佐々木が躊躇していた意味を理解した。

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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(5)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(5)久しぶりの職場

休職前のようにバイクで出勤することも考えていた涼子だったが、涼子が激しくライディングするダンデムシートで何度も死ぬような目に遭って、バイクは危険だと思い込んでいる山田が、涼子の体を心配して一緒に通勤したいと駄々をこねたため、電車通勤にした。

久しぶりに見る特別班別館は全く変わらず、門衛に立つ制服警官も、1年ぶりに見る涼子の顔に相好をくずしてうれしそうに敬礼した。涼子は答礼しながら、ニヤける制服警官をとがめるように苦笑してウインクした。ヤニ下がった彼は敬礼の姿勢のまま振り返って、美しい姿勢で階段をあがる涼子の後ろ姿に見惚れていたが、ミニスカでないことだけが残念だった。

「涼子、戻ってきたか、また乳がデカくなったんじゃないか」
ニコニコと涼子を迎えた笹野は、その手でしっかりとスラックスのお尻をなでていた。
「結婚したら、やめる約束でしたよね」
それを見た山田が笹野のイヤラシイ手を押さえようとすると、その前に涼子が軽くひねりあげていた。
「そうです、笹野さん、困ります」
山田は行き場のなくなった手をもてあまし気味に笹野に抗議した。

「いてて、…いいじゃないか、老い先短いジジイに、少しくらい楽しみをくれても…」
手首を押さえた笹野は、シワクチャの顔で残念そうにつぶやいた。
「ダメです、私は人妻です」
きりっとした顔を見せた涼子に、金魚のフンのようにつきそう山田がうれしそうに顔をゆるませた。
「人妻…、言い響きだな、浮気は結婚したモノしか出来ん大人の楽しみだぞ」
セクハラジジイの本性さらした笹野に、山田は不満そうな顔を見せたが
「私は夫を愛してますから、浮気なんてあり得ませんね」
綺麗なスタイルを見せつけるように、すっくと立った涼子はきっぱりと言い切った。涼子のセリフに山田は幸福感いっぱいの笑顔を浮かべていた。

「…涼子、良く帰ってきたな」
すっかり特別班の課長として板についた佐々木が、涼子に笑顔を向けた。
「今日から、また、よろしくお願いします」
不動の姿勢を取った涼子が敬礼すると、課長もまじめぶった顔で答礼した。すぐに佐々木の顔が柔和な表情になって、涼子も優しい笑顔を見せた。山田の負傷事件以来、課長に対する信頼を深くしていた涼子は、結婚式の仲人も課長に頼んでいた。
「…まあ、しばらくは勘を取り戻す意味でも、のんびりしてくれ」
産休後の涼子を気遣って、佐々木は優しい言葉をかけた。
「お言葉に甘えて、と言いたいところですが、事件があればすぐに出動させて貰います」
佐々木の心遣いをうれしく思った涼子だったが、ニッコリ笑って応えた。

「…そうか、まあ、がんばってくれ、そうだ弥生君の代わりに来た愛君だ」
やる気満々の涼子に苦笑した佐々木は、事務担当の愛を紹介した。
「井上愛です、涼子先輩のお噂はいろいろ伺ってます」
伝説の交渉人を前に、緊張気味に敬礼をする愛に
「私も山田からあなたのことは聞いてたわ、1年のブランクがあるし、いろいろ教えてね」
軽く答礼を返した涼子は、優しく笑った。愛は歳の近い山田と仲がいいようだが、既婚者に手を出すような非常識な人間ではないと、山田から聞いて安心していた。

「山田さんには仲良くして貰ってます、なにかお役に立てることがあれば、なんでも言ってください」
涼子の笑顔に愛は緊張が解けたようで、カワイイ笑顔を見せていた。
「その時は、よろしくね」
はっきりと受け答えする愛に涼子は好感を持った。

前の日に山田がキレイに掃除して整理整頓された机についた涼子は、イスに深く腰掛けて背筋を伸ばすと大きく息を吸った。ゆっくりと息を吐きながら、現場の空気を味わった涼子は、
帰ってきた、…。
現場に戻った実感を噛みしめて、きりっとした表情を見せた。

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交渉人涼子2 1話(4)

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交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(4)朝餉

「…耕太さんも、早く支度して」
涼子の乳房に見とれていた山田に、涼子は困ったように笑った。
「あっ、すいません」
いつまで経っても涼子に対する丁寧語が抜けない山田は、まだ元気にそそり立つ息子をパンツに押し込むとスーツを着込んだ。涼子はスラックスのスーツ姿で鏡に向かって薄化粧を済ますとグロスリップを引いていた。

もう、いいんだった、…。
結婚前はスカートを履いていくのが山田に対するOKのサインだったが、もうそんなサインを使う必要がないことを、クローゼットをのぞいたときに考えていた涼子だったが
「…今日はスカートじゃないんですか」
鏡に向かう涼子に、そんな考えを見透かしたように山田が聞いてきたので
「そうよ」
涼子は心持ち頬を染めて応えた。

「…お母さん、これ茉莉が起きたら、お願いね」
涼子は朝餉の支度をする母の喜久恵に、母乳を入れたほ乳瓶を渡した。
「はい…、わかったわ」
朝食の支度をする喜久恵は、手を止めてほ乳瓶を受け取ると冷蔵庫に入れた。
「…昨日はよく眠れた?」
ニッコリ笑って聞かれた涼子は、喜久恵をチラ見してかすかに頬を染めて黙っていた。

「お母さん、スイマセンね」
朝食のテーブルに着いた山田は、喜久恵が作る朝食を前に恐縮していた。
「涼子の手料理の方がいいでしょうけど…、耕太さん、いっぱい食べてね」
姑であり、養子縁組して義母にもなった喜久恵は、優しく笑って山田にご飯をよそった。
「そりゃ、涼子さんの方が…、スイマセン、いただきます」
つい口を滑らせた山田は照れ笑いを浮かべてご飯をかき込んだ。

「…ほら、涼子も早く食べなさい」
お茶碗にご飯をよそった喜久恵が、涼子に手渡した。
「ありがと、…、お父さんは?」
背筋を伸ばしていただきますと手を合わせた涼子は、ここにいない父を聞いていた。
「…、茉莉と一緒よ」
奥の和室で茉莉と一緒にまだ布団のなかにいる泰造に、喜久恵は苦笑して応えた。

朝食を終えた涼子と山田を、喜久恵は玄関で見送っていた。
「…ほら、パパとママにバイバイは」
いつの間にか布団を抜け出した泰造が、茉莉を抱いて立っていた。
「茉莉ちゃん、パパは今日もガンバッテきまちゅね」
祖父に抱かれてご機嫌ではしゃぐ茉莉に、山田は親バカ丸出しの顔で笑っていた。
「…茉莉、イイ子にしててね」
涼子は愛児とのしばしの別れに乳房がきゅんとしたが、ニッコリ笑った。普段から祖父母に慣れている茉莉は、母との別れに泣き出すこともなく上機嫌にはしゃいでカワイイ笑顔を見せていた。

「気をつけてな」
「気をつけてね」
茉莉が振る紅葉のような手に送られて玄関を出る涼子と山田の背中に、両親の声がしみじみ響いた。

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交渉人涼子2 1話(3)

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交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(3)オッパイ

「…あっ、オッパイ」
涼子のダイナマイトバディに後ろから抱きついて腰を振っていた山田は、急に素っ頓狂な声を上げた。
「えっ…、?…」
山田の激しい突き上げに忙しく頭を上下させて、髪を波立たせていた涼子が後ろに視線を向けると、山田がさっきまで乳房を揉んでいた手のひらをペロペロ舐めていた。
「…、はあっ」
なんだか拍子抜けした涼子は、急に淫靡な欲望が萎えて山田から離れた。

「だって、オッパイが…」
息子を股間にそそり立たせた山田は、涼子の出産前よりボリュームの増した乳房の先から、滴が垂れているのを見ていた。
「あっ、たいへん」
涼子は搾乳機が置いてある寝室のベッドに座って、乳首を消毒してからそれを胸に当てた。育児に専念していた間はもちろん直接授乳させていたが、復職した時に職場で母乳を取っておくために用意した搾乳機だった。電動のそれにつながったほ乳瓶に、白い液体がたまっていくのを見ていた山田は
「…オレも、いいですか」
涼子の了解を待たずに開いた方の乳房にしゃぶりついて乳首を吸った。出産前から涼子の母乳の出は快調で、寝ている間もよく胸を濡らしていた。

「…ああっ、…だめよ、耕太さん、これは茉莉の分よ」
張った乳房の先端を強く吸われた涼子は、悩ましげに昂ぶった声を漏らしていた。
「おいしいっ」
チューチューと乳首を吸って母乳を味わった山田は、うれしそうなバカ面で涼子を見上げた。
「…もう、耕太さんたら…、ねえ、ココちょっと黒くなってない」
山田のうれしそうな顔に呆れた表情を見せた涼子だったが、すぐにうれしそうに笑った。真顔になった涼子は出産してからずっと乳首の色が濃くなったと気にしていて、山田に聞いた。
「そんなこと無いですよ、茉莉を産む前と同じ、キレイなピンクですよ」
もう何度も同じ会話をしていた山田だったが、毎回涼子のピンクの乳首をうれしそうに眺めて応えていた。

「…わ、また出てきた」
ピンと立った乳首の先からまた母乳があふれてきて、山田は慌てて口をあててチューチューと吸った。そんな子供のような山田を、涼子は幸せそうに見ていた。

「あっ、もうこんな時間、準備しなくちゃ」
目覚ましに目をやった涼子は、もう一方の乳房に付けた搾乳機を外してブラをすると母乳パッドを入れた。妊娠してからトップが100センチを越えた涼子は、出産後小さくなるのを見越して小さめのH70カップのブラを付けていたが、衰えることを知らない乳房はカップからあふれそうで、その大容量を誇示していた。

交渉人涼子2 1話(4) につづく
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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(2)

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交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(2)復帰一日目の朝

「…耕太さん、起きて…」
目覚ましを止めた涼子は、ベッドにその見事なナイスバディを横たえたまま、隣でいびきをかく山田に優しく声をかけた。結婚前は寝ている涼子の後ろのアナを犯す悪癖を見せた山田だったが、妊娠が発覚してからは涼子に対してはジェントルに接していた。出産後に普通のセックスがOKになってからも涼子にアブノーマルなセックスを求めようとせず、悪癖も見せなくなった。

「…うっ、ううっ…、あっ、涼子さん、おはよう、ございます」
寝ぼけまなこで涼子の美しい顔を見てニンマリした山田は、まだ結婚前の敬語が抜けずにいた。涼子の妖艶な美しい女体に昨夜の激しい愛の交換を思いだした山田は、朝立ちのそれを意識してちょっとエッチな気分になっていたが
「おはよう、耕太さん、…今日は、復帰第一日目よ」
涼子のくぎを刺すような言葉に、
「…そうですね、がんばりましょう」
正気になってニッコリ笑うと、ベッドから飛び起きた。

結婚前だったらこの状況でケモノのように襲いかかってきた山田だったのに、…。
涼子はちょっと後ろ髪引かれる思いだったが、ベッドから降りた。二世帯同居の際に2階に作った洗面所で、ふたり並んで歯を磨いていると、薄いベビードールに被われた涼子のナイスバディに山田がイヤラシイ視線を送ってくるのを、涼子はちょっとはにかむようにかすかに笑って、色気を漂わせた。

「…涼子さん」
口の周りを泡だらけにした山田は、目を血走らせて後ろから涼子に抱きつくと、元気にそそり立たせた股間を柔らかいお尻に押しつけていた。
「…、だめよ、準備しなきゃ」
お腹に抱きついた腕にたわわな胸を押しつけるようにして、女体を曲げて口をすすいだ涼子は、言葉とは反対に、張りのあるお尻を熱い熱気を放つそれにすりつけていた。
「それに、茉莉が起きちゃう…」
ほんのり頬を染めて艶めかしく見つめる涼子に、すっかりやる気になった山田は
「…、茉莉は、お母さんがみてますよ」
昨日から茉莉が涼子の母のところで寝ているのは涼子も承知のことだが、そんな白々しい言い訳で性欲を隠そうとする涼子が山田はカワイイと思った。

「…あっ」
スケスケのベビードールだけの涼子の下半身にいきり立つ息子を押しつけた山田は、すでに潤ったそこに先端をあてて腰を突き上げた。洗面台に手をついた涼子はお尻を突き出して、山田の欲望を受け止めていた。
「…、涼子さんっ」
湿った息を涼子のきれいな髪に吹きかける山田は、抱きついた手でスベスベした乳房を揉み砕きながら、腰を振っていた。
「…ああっ、だめっ、お母さんたちが、来ちゃう」
鼻息を荒くして涼子の女体を味わう山田の激しい突き上げに、艶めかしく女体と綺麗な顔を見え隠れさせる髪を揺らす涼子は、官能のあえぎ声を漏らし続けた。

交渉人涼子2 1話(3) につづく
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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(1)

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交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(1)涼子の復帰

「耕太さんっ、…、しっかりしてっ、お願いっ、目を開けてっ」
粉雪が舞い散る中、山田の胸から鮮血が流れて真っ白な雪を赤く染めていた。涼子はかすかに白い息を吐く山田の傷口を押さえて、泣き声混じりの切ない叫び声を上げていた。

「…、涼子、さん、…、オレ、…死にたく、ない…、茉莉、ま…、り…」
力なく開けた目から一筋の涙がこぼれて、生気のない顔でグッタリした山田は青ざめた唇をそれきり開くことはなかった。

「やっ…、しっかり、して、…、耕太さんっ、耕太さんっ…」
山田が静かに目を閉じて血まみれの手で握った山田の手がだんだん冷たくなった。ふたりに降りつもる雪のようにだんだんと涼子の気持ちにのしかかる絶望的な気分を、打ち消そうとするかのように涼子は悲鳴に似た叫びで山田を呼び続けた。

話は数ヶ月前にさかのぼる。

産休で警視庁を休職していた涼子は元気な女の子を産んだ。イケメンアイドル顔の山田は自分に似ていると言い張ったが、涼子にそっくりのカワイイ赤ん坊は茉莉と名付けられた。涼子は自宅に山田を呼んで、しばらくふたりきりの甘い新婚生活を送っていたが、孫の誕生を機に長く海外生活を続けていた涼子の父は、銀行を早期退職して日本に戻ってきた。涼子の両親と4人暮らしになったが、明治時代から続く名家で資産家の涼子の家は4人でも広すぎるぐらいだった。

1年間は育児に専念した涼子だったが、両親は茉莉をそれこそ孫かわいがりして、目に入れても痛くないほど愛育して大切に扱った。涼子は我が子のように茉莉の面倒を見る母に、愛児を託す決心をして復職を決めた。娘が危険な仕事に復帰するのを両親は反対したが、結局ワガママ娘の意見が通って涼子の警視庁復帰が決まった。

山田は入籍時に涼子の家に戸籍を移して米倉姓になっていたが、仕事上は山田姓で通していた。家では耕太さんと名前で呼ぶようになっていた涼子も、仕事に復帰すると勤務時間内は部下として山田と呼んだ。ちなみに山田はというと涼子先輩をやめて涼子さんと呼ぶようになった。同じ部署内で結婚した場合、どちらかが異動になるのが慣例だったが、涼子はある高級警察官僚とのコネのおかげで異動することなく、元の職場に復帰した。表向きの理由は、涼子の交渉人としてのキャリアが重視されたための異例の人事、ということになっている。

特別班課長と笹野は健在で涼子の復帰を喜んでくれた。経産婦となった涼子だったが、そのモデル並みのスタイルは変わらず、逆に乳房はボリュームアップして、ますますダイナマイトボディに磨きをかけていた。

交渉人涼子2 1話(2) につづく
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== はじめに ==

交渉人涼子2 目次

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次(10/12/19更新)
これはフィクションです。強姦や痴漢は犯罪です。

内容:詳細は前作『交渉人涼子』 を読んでください。部下である後輩刑事の山田と結婚して、妻であり母である涼子の活躍を描きます。新キャラの女性警官愛を加えてコミカルな要素もプラスされています。

1話 交渉人涼子、再び
(1) 涼子の復帰 / (2) 復帰一日目の朝 / (3) オッパイ / (4) 朝餉 / (5) 久しぶりの職場 / (6) 事件発生 / (7) メイド涼子 / (8) 愛の大活躍 / (9) あっけない結末 / (10) 散々な一日

2話 銀行(?)立て籠もり事件
(1) その日の前夜 / (2) アナを蹂躙 / (3) 直腸洗浄 / (4) 山田の落ち込み / (5) 山田の心配 / (6) 一姫二太郎 / (7) 出動 / (8) 鬼退治 / (9) 夫婦マンザイ / (10) 愛の独壇場 / (11) ミニスカポリスのストリップ / (12) 事件解決

3話 劇場立て籠もり事件
(1)看板娘 / (2)事件発生 / (3)まったりした昼下がり / (4)現場に急行 / (5)陵辱される踊り子 / (6)人質交換 / (7)まな板ショー / (8)乱交の事件現場 / (9)狂乱の楽屋 / (10)事件解決 /

4話 スーパー立て籠もり事件
(1)マンドラゴラ / (2)現場急行 / (3)説得開始 / (4)幸せの黄色いハンカチ / (5)事件解決?… / (6)円満解決 /

5話 無差別殺傷事件
(1)茫然 / (2)恐怖と勇気 / (3)現場到着 / (4)ブリーフィング / (5)交渉開始 / (6)エリート人生の顛末 / (7)お気楽婦警大活躍? / (8)オレと… /

6話 中年自殺未遂事件
(1)コント特別班 / (2)事件発生 / (3)真面目な自殺志願者 / (4)家族の訴え / (5)清水の決意 / (6)切ない覚悟 /

7話 涼子の休日
(1)記念すべき朝 / (2)親バカ / (3)お気楽婦警の闖入 / (4)おしめ / (5)彩 / (6)担任生徒はストーカー? /

以下つづく
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