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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 4話 スーパー立て籠もり事件(2)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 4話 スーパー立て籠もり事件
(2)現場急行

「涼子、事件だ」
愛のオトボケで緩みきっていた特別班の空気が、課長の一言でたちまち引き締まった。

「はい、現場は?」
カッカッとかかとの音を響かせて課長席の前に立った涼子が、直立不動の姿勢で指示を待つ。
「FOOD ONスーパーで包丁を持った男が人質を取って立て籠もったそうだ、すぐに現場に向かってくれ」
涼子の引き締まった端正な顔を見つめる課長の声は涼子への信頼を感じさせる。

「了解しました、山田、出動だ」
涼子はFOOD ONに買い物に行ったことはないが、国道沿いの場所はすぐに思い当たった。山田に声をかけると涼子は特別班を飛び出していった。

「涼子さん、愛を、置いてかないでっ」
「涼子さん、待って」
涼子を追って愛がマイクロミニのナマ足を大きく開いて走ってくる。遅れて山田が懸命に追ってくる。

「勝手にしなさい、山田、遅いっ」
これ見よがしに…、いけない、…。
パカパカと大マタ開きするナマ足をチラ見した涼子は、若い愛にヤキモチめいた気持ちが湧き上がってくるのを慌てて否定すると、山田に渇を入れた。

駐車場の愛車YZF-6にまたがってエンジンを掛けた涼子は、静かな震動にしなやかな女体を武者震いのように震わせていた。
「失礼します」
やっと追いついた山田が走ってきた勢いのまま二ケツの恐怖も忘れて、狭いダンデムシートにまたがると、ヘルメットに頭を押し込んだ。

「涼子さん、行きましょう」
ピンクヘルメットをかぶった愛がステップボードに掛けた足を見せつけるように、涼子を促す。

「いくわよ」
今日こそ、チギッてやる、…。
前の事件では街乗りの混雑した道で125ccとはいえ原付の愛に追従された涼子は、今日こそ愛をブッチギッてやろうとアクセスに力を込めた。
くっ、いいわよっ、…。
599ccインライン4のエンジンはおおざっぱに言うと愛のエンジンの約5倍だが、、チューンナップされたパワーは実に10倍以上を発揮する。アクセルを煽られたYZFは野獣のような咆哮をあげて、獲物に襲いかかろうとするかのように前輪を持ちあげる前傾姿勢を取ろうとするが、涼子は体重を前に掛けて力ずくで押さえつける。

「ひっ、りょ、涼子さんっ、たすけてっ」
国産なら400ccクラスの車体に1.5倍の排気量エンジンを載せたYZFは、国内版のマイルドさとは比べものにならない凶暴でピーキーなトルク特性で車体をガツンと押しやって、ダンデムで縮こまった山田を恐怖のどん底に突き落とす。

「しっかりつかまってなさい」
後ろから涼子のナイズバディに抱きつく山田は震えながら、二つの大きなふくらみをしっかり手の平に握って必死にすがりつく。

私が、本気を出せば、こんなものよ、…。
愛のスクーターはあっという間にはるか後方においていかれた。バックミラーでピンクのヘルメットを確認した涼子はちょっとばかり溜飲を下げて、YZFの咆哮に煽られてうずく女体をよがらせて、小さく色っぽい溜息を漏らす。

前回の事件と違ってラッシュ時からずれた時間帯だったため、涼子のYZFはその本来の性能を存分に発揮して、愛に大差をつけて現場のスーパーに到着した。

「道が空いてると、全くかないませんね」
涼子に遅れて数分後に到着した愛は、舌をペロリと出したカワイイ笑顔でYZFの横にスクーターを停めると
「山田さん、大丈夫ですか?」
YZFの性能限界まで攻めるライディングの犠牲になった山田が、うつむいてドンヨリ座っているところに声をかけた。

「あ、うん、大丈夫…」
カワイイがあまり心配してなさそうな声に顔を上げた山田は、しゃがんでムッチリした太ももの奥に白い布地を見て、少し元気を取り戻していた。
「やだあっ、山田さんの、エッチッ」
ローアングルで真正面からミニスカの中をノゾキ込む山田のエッチな視線に気付いた愛は、なんだかうれしそうに笑うと山田の背中をバッチーンと大きな音を立てて叩き、ミニスカを太ももの間に押し込んでいた。

「痛いよっ…、あ、涼子さん、違いますからっ」
背中にカワイイが真っ赤な紅葉模様をつけられた山田は、軽い浮気行為を涼子に見とがめられた気がして慌てて謝っていた。

「山田も回復したようだし、いくわよ」
私以外じゃ、立たないって、言ったクセに…、やだ、わたしったら、…。
最近山田の視線が愛に注目しているコトを見て見ぬふりをしてきた涼子は、癇癪を起こしそうになったが、大人の女の態度を保って上司らしく二人に気合いを入れた。

「はいっ」
「がんばりますっ」
涼子の厳しいカツに立ち上がって敬礼した山田と、相変わらずマイペースでなんだか楽しそうな愛だった。

またキジ抜きの、まぬけな桃太郎か…、笹野さんなら、キジかしら、…。
愛のお気楽な表情に前回の現場と同じような気の抜けた想像を浮かべた涼子は、笹野のシワだらけの顔にトサカつけたキジ顔を想像していた。

交渉人涼子2 4話(3) につづく
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