2ntブログ

== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 2話(10)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 2話 銀行(?)立て籠もり事件
(10) 愛の独壇場

「でも、なんでこんなさえないオジサン、かばうの?…、ひょっとして、お父さん?」
涼子が黙っていると、さっき涼子に怒鳴られてかわいそうなほどしおれていた愛が、抜群の立ち直りの良さを見せて竹内にまるで友達ような口調で話しかけた。ずいぶん失礼な言い方だが、抜水も普段から言われ慣れているのか、特に反応はなかった。

「違いますけど…、でもお父さんに似てるんですっ」
いるのよね、ダメ男に尽くしちゃう女って、…。
竹内の父親がどんな人間かわからないが、抜水に似ているなら、あまりたいしたこと無い男だろうと、涼子は二人のやりとりを見ていた。この様子なら人質の危険はなさそうだし、気合いが抜けてしまった涼子はしばらく愛の好きにさせようと思った。

「…そうなんだ、ヌクヌク、娘さんいるの?」
愛は急に話を抜水にふった。
「…、ヌクヌク、って、なんですか?」
しょぼくれた目でミニスカポリスのナマ足を眺めていたが抜水は、愛のかわいらしい顔をニヤケ顔で見た。
「抜水さんだから、ヌクヌク(笑)」
センスのいいニックネームでしょ、と言いたげな愛のうれしそうな笑顔だった。

「…どっちかというと、ぬっくんの方が…」
抜水はミニスカポリスのナイスバディに視線を絡ませながら、照れ笑いを浮かべていた。
「そう…、じゃあ、ぬらりひょんに似てるから、ぬらひょん、でいい?」
どうしても自分でネーミングしたいようで、愛はまた抜水に新しいニックネームを付けていた。
「…そうですか、まあ、いいですけど」
意志の弱そうな外見そのままにあっさり愛に押し切られた抜水は、しかしその呼び方にまんざらでもなさそうだった。

「…じゃあ、ぬらひょんさあ、その子かわいそうだから開放してあげて、代わりに私が人質になるから、ね」
ミニスカのスソをチラチラさせてシナを作る愛に、抜水はエッチな期待をふくらませてヤニ下がった顔を見せていた。竹内はスケベな視線をミニスカポリスに向ける抜水に不満そうに口をとがらせていた。
「涼子さん、いいですよね」
「うん、キミは警察官の鑑だ、日本の平和はキミの活躍にかかっている、がんばってくれ給え」
一般市民よりも警察官が人質の方が何かと都合がいいので、涼子はやる気のない投げやりな口調で大げさにほめた。やることのない山田は涼子の肩を揉んでいたが、真上から眺める胸のふくらみ具合もいいなあと、バカ面をさらしていた。

「涼子先輩、ありがとうございます、…そういうわけなんで、竹内さん、交代して」
「ダメです、そんなこと言って、逮捕するつもりなんでしょ」
「…そうだ、ゆうちゃんの言うとおりだ」
涼子の許可を貰った愛は抜水にニッコリと笑ったが、竹内が直ちに却下した。竹内を下の名前で呼んだ抜水も、竹内の尻馬に乗ってうなずいていた。

「…、せっかくぬらひょんにサービスしてあげようと思ったのにいっ」
これじゃ、コスプレキャバクラだ、…。
ミニスカのお尻を振って胸を突き出した愛を、涼子はあきれて冷ややかな目で見ていた。エッチなポーズを取る愛にスケベ心を出した抜水は
「…、じゃ、じゃあ、何も隠してない証拠に、はっ、裸に…、なれっ」
はげ上がった額を汗で光らせ、フンフンと鼻息を荒くしてスケベな要求を突きつけた。肩を揉みながら涼子にイヤらしい視線を絡ませていた山田も、裸という単語に反応して愛にスケベな視線を向けた。

交渉人涼子2 2話(11) につづく
1日1クリックご協力をお願いします(別ウインドウが開きます)。
関連記事

┃ テーマ:恋愛:エロス:官能小説 ━ ジャンル:小説・文学

┗ Comment:0 ━ Trackback:0 ━ 10:15:20 ━ Page top ━…‥・

== Comment ==






        
 

== Trackback ==

http://aosaga9.blog.2nt.com/tb.php/1284-eaf03b5c
 
Prev « ┃ Top ┃ » Next