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== エロがきコナン ==

エロがきコナン (148)連行

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エロがきコナン (148)連行

「じゃあな、小野木」
大人三人がかりで麻酔の効いた大山を再びストレッチャーに乗せると、太田巡査部長は苑子のSPに気安い挨拶をする。

「ああっ、また飲もうや」
同期で同じ釜の飯を食った間柄である小野木は、ストレッチャーを押して処置室を出て行く太田に親しみのある笑みを見せた。

「コナン君、ありがとう」
新米警官の堀内は逮捕に協力してくれた、そして自分が守ったと信じ込んでいる少年にうれしそうに笑う。

「うんっ、悪いヤツはキッチリ懲らしめてやってね」
浮かれてやがる…、取り調べで苦労するとも知らずに、…。
お手柄で今は上機嫌な巡査だが、署に戻ってから大山の取り調べに手を焼くのは目に見えている。新米巡査の苦労を想像したオレだったが、今くらいはいい気分でいさせてやろうと小学生っぽい口調で応えた。

「うん、約束するよ」
正義の味方気取りで浮かれる堀内は、少年のエールを受けて得意満面の笑みだった。

「うがっ」
処置室を出て心配そうに見るハルカの前を通ると、動物的本能が働いて美人教師の匂いで目覚めたのか、緊縛された筋肉バカがうなり声を上げる。

「ひっ」
バケモノの覚醒にビビッた堀内は警戒して腰のホルスターに手を当てる。
「落ち着け…」
太田も警戒しながら、堀内の軽挙妄動を諫めようと目配せする。

「せんせい…」
変態の性犯罪者だが、大山本人を陥れる策略に荷担した自分を、拳銃から守ろうとしてくれたことを申し訳なく思っているハルカが、心配そうに声をかける。
「んあっ…、あ、ハルカ先生、無事でしたかっ、やっ、なんだコレは」
美人教師の声にぱっちり眼を開けた筋肉バカはうつむきがちなハルカに嬉しそうに声をかけたが、緊縛された自分に気付いて声を荒げる。

「ごめんなさい…、でも、ちゃんと罪を償ってきて…、ください」
ハルカは潤んだ目で大山を見つめていた。

ハルカを拉致した行為は刑法225条 営利目的等略取及び誘拐罪(営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的、1年以上10年以下の懲役)に該当し、常習化していた隠し撮りや乱子への暴行などを合わせて、実刑は免れないだろう。

お人好し過ぎるぜ…、まあ、そこがいいところだけどな、…。
どMの美人教師は変態筋肉バカが更正して戻ってくることを、心から願っていた。ヒドイ目に遭わされたことをすっかり忘れた様なハルカに、オレは呆れながらつい笑っていた。

「あ、はいっ、待っててください」
ハルカを守ったつもりでいる筋肉バカは、自分が司直の裁きを受ける立場になるとはツユほども思わず、目を潤ませる美人教師に鼻の下を伸ばしてニヤけていた。

「それじゃ、私はこれで」
大山のストレッチャーが警察車両のバンに積み込まれるのを見届けた小野木は、苑子の警護に戻る。

「小野木さん、ありがと」
金持ち道楽娘は頼りになるSPにニコニコ笑って手を振った。

「じゃあ、オレも…」
乱子が心配なオレが病室に行こうとすると
「いっしょにね、乱子の所でしょ」
苑子がニッコリ笑ってオレの手を握る。
「私も行くわ」
涙を拭き取ったハルカもオレの手を取って、ニッコリ笑った。

オレはグレイか、オリバー君か、…。
美少女と美女に両手を引き上げられたオレは、また捕獲された宇宙人状態になっていた。

エロがきコナン (149)につづく
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エロがきコナン (147)捕縛作業

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エロがきコナン (147)捕縛作業

「そうか、堀内君、私も手伝うよ」
姿は見せなかったが堀内との対決を見ていた小野木も、筋肉変態教師の恐ろしさを理解していたので、一緒に処置室に入っていった。

「大丈夫か?…」
小野木は大丈夫だろうが、新米警官の堀内はどうも頼りない。
「コナン君、危ないわ」
オレがふたりについていこうとすると、ハルカが心配してオレの手をつかんだ。

前屈みにオレの顔をのぞき込むハルカは、脚線美をほぼさらしたシフォンチュニックのミニスソが今にもまくれそうで、オレはそっちの方が心配だった。

「そうだよコナン君、大人の人に任せた方がいいよ」
苑子も心配そうにオレを見る。苑子もオレと同じ心配をしたらしく、ハルカのお尻に回した手でスソを引っ張っていた。

「でも、今拘束しておかないと、目を覚ましたら手を付けられないぞ」
美女ふたりから心配されるのは嬉しいが、このチャンスを逃したらとんでもない事になると思ったオレは、心配するハルカたちを振り切って処置室に入った。

「んがっ、があっ、ぐああっ…、ぐへへっ…」
処置台に仰向けに寝る大山は耳が痛くなるような高いびきで、ハルカのデートの続きを夢で見ているのか、ときおり不気味な笑い声さえ上げる。

「堀内君、そっちの手を下に…」
大山は上半身はだかで包帯が胸に巻かれていた。コレを巻いた看護師は一苦労だったろうと、オレがよけいなコトを考えていると、小野木が堀内に指示して棍棒のような腕を処置台の下に回すように言う。

「あの…、手錠がかかりません…」
処置台の下で手錠をかけようとしたヘタレ警官は、手首が太すぎてかけられないので途方に暮れた顔で小野木を見た。

なにをするにもはた迷惑なバケモノだ、とオレは呆れた。

「そうですか…、ああっ、あっただろ、持ってきてくれ」
しかし小野木はたいした動揺も見せずにケータイを出すと、何かをケータイのむこうの部下に指示していた。

「よし、栗原も手伝ってくれ」
すぐに黒服の男が現れて、小野木に白いビニールの帯のようなモノを渡した。栗原と呼ばれた小野木の部下が持ってきたのはフレックスカフという樹脂製の手錠だった。

それは警官が使う鋼鉄製のチェーンがついた手錠のように手首の間に余裕がないので、処置台の下で拘束することが出来ない。小野木はバケモノを後ろ手に拘束するために、上体を持ちあげるのを栗原にも手伝わせる。

「おっ、ぐ、おおっ…、コナン君、頼む」
大人三人がかりで何とか大山の上半身を立たせると、オレに手錠をかけるお鉢が回ってきた。

この状態で大山が目を覚ますことが一番恐かったが、覚醒状態のバケモノに手を焼いた医者はかなり強めに麻酔をかけたようだ。

夢の中で遊ぶ変態体育教師は、相変わらず迷惑なイビキと不気味な笑い声を上げていた。

「うん、任せて」
大人たちが腕を後ろに回してくれたので、オレは常人の倍以上ある手首に樹脂製の手錠を巻くだけだった。

フレックスカフはパソコンのケーブルなどをまとめる結束バンドを大きくしたモノで、樹脂製のため刃物や火には弱いが、張力では想像以上の強靱さを発揮する。

栗原が持ってきたのは通常の倍の厚みと幅があるフレックスカフだそうで、いくらバケモノじみた怪力の大山でも引きちぎること出来ないそうだ。

「できたよ」
血流が停まらない程度にキッチリとフレックスカフを装着したのを確認したオレが、処置台から飛び降りると元の姿勢に大山を戻す。

「堀内、ここだったか…、小野木?…、なんでおまえが」
人語を解する巨大ゴリラの拘束が済んで一同がホッとしたときに、中年の制服警官が処置室に入ってきた。堀内に相棒を務める太田巡査部長だった。

「おおっ、太田、久しぶりだな、警察を辞めたとき以来か」
太田が来るのは予想済みだったようだ。小野木はいかつい顔をゆるませて状況を理解してない太田に笑いかけていた。

「あの、小野木さんは刑事じゃあ?…」
小野木を現職刑事だと思い込んでいた堀内が、間の抜けた顔で聞く。

「あ、ああっ…、小野木はおまえが警察に入るのとほぼ同じ頃やめた、でも優秀な刑事だったんだぞ」
太田が堀内に小野木を簡単に紹介する。その様子はなんだか誇らしげで、小野木を同期の出世頭として一目置いていたコトを想像させる。

「じゃあ、民間の方だったんですね…、ご協力感謝いたしますっ」
ダマされたと怒り出すんじゃないかと心配だったが、新米警官は優秀な刑事だった小野木に尊敬のまなざしを向け、また直立不動で敬礼していた。

エロがきコナン (148)につづく
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エロがきコナン (146)不死身の筋肉

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エロがきコナン (146)不死身の筋肉

「手術は、終わりました」
処置室からため息をついて30くらいの医者が出てきた。

「どうですか?」
苑子の顔色をうかがった小野木が大山の容態を聞く。

「どうもこうもありませんよ」
医者はウンザリした表情で小野木を見た。疲労困憊とまではいかないがずいぶん疲れて見える。

「といいますと、大山さんの命は?…」
医者の意図を計りかねた小野木が、大山の安否を尋ねる。

「命に別状ありません、というより元気そのものです、処置中もあれこれ指図してきてうるさいから、しかたなく全身麻酔したんですが、意識が無くなってからも、胸の筋肉がピクピクしてタマが取り出しにくいのはまだしも、歯ぎしりはするし、オナラはするしで、往生しました」

ストレスを吐き出すような医者のセリフに、小野木は筋肉変態体育教師の図々しいほどの生命力にあきれていた。

バケモノの処置に右往左往する医者の様子が浮かんできて、オレは笑い出しそうになるのを懸命にこらえていた。

ハルカは大山の命に別状がないことに安心して、ホッとしたように表情をゆるめていた。

「往生って、死んだんですかっ」
お気楽金持ちお嬢さんは最後のセリフだけ聞いて、希望的観測を込めたセリフを叫んでボケていた。

「だから、死んでませんよ、目が覚めたら、すぐに退院して貰って結構ですよ」
ウンザリした表情を見せる医者は、筋肉バカの顔は二度と見たくないと言いたげだった。

「でも、拳銃弾を胸に受けたんですよね」
命に別状なくても急所に弾丸を受けて、元気というのはにわかに信じがたく、小野木が聞き返す。

「たしかにそうですけど、分厚い筋肉と頑丈な肋骨のおかげで、内臓には一切損傷はありませんでした」
「弾丸を取りだして縫合しただけです、肋骨はひびさえ入ってませんでした、出血量はかなりありましたが、あの人はもうちょっと血を抜いた方がいいくらいですよ」
「呼吸脈拍血圧などのバイタルも全く異常ありません、きっとあの人は殺しても死にませんよ」

まくし立てるように一気に言い終わった医者は、
「そうだ、これ返しますね、証拠品でしょ」
大山の胸から取りだしたタマを堀内に渡すと、さっさと行ってしまった。口径9ミリの弾丸は先端がつぶれていた。

アイツを殺すには戦車砲もってこないと、だな…。
頑丈な肋骨に負けたかわいそうな弾丸を見ながら、不死身の筋肉バカにあきれ果てていた。

「な、大丈夫だったろ」
安心して優しい顔を見せるハルカに、オレは笑顔を見せてやる。

「ええ…」
ニッコリ笑ったハルカの目は潤んでいた。
「あんなやつのために、泣かなくてもいいだろ」
どM美人教師の博愛精神にあきれてつぶやくと
「そうね…、でも、よかった」
涙をぬぐったハルカは、キレイな笑顔で応えた。

「じゃあ、意識が戻ったらすぐに逮捕だね、きっと暴れるから、機動隊に出動してもらった方がいいよ」
オレがふざけて堀内に話を振る。

「そうだね、コナン君、意識のない今のウチに、手錠かけておくよ」
筋肉バカと対峙してその恐ろしさをイヤと言うほど知っている堀内にとって冗談ではなく、弾頭がつぶれた38SPLを握りしめて真剣な顔でうなずいていた。

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