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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(9)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(9)あっけない結末

「…やあん、負けちゃったあ、ご主人様、おめでとうございます」
パアを出した愛が恥ずかしそうに、ボリュームのあるスカートを波立たせてパンチラしそうにして、開いた胸をプルプルとふるわせていた。山田がのぞき込もうとガタイを縮めていたが、涼子は無視して犯人に集中していた。
「じゃあ、ご主人様、勝利の記念撮影です、こちらへどうぞ」
可愛いしぐさでチラ見せするメイドを眺めてニヤつく犯人を、愛が涼子の前に連れてきた。

「…山田さん、カメラ、お願いします」
愛が山田にカワイイそぶりでお願いすると、隠し持った手錠を涼子に目配せした。涼子がうなずくと愛が犯人の手に手錠をかけた。その瞬間涼子が反対の手をひねりあげて、後ろ手に手錠をかけた。犯人があっけにとられていると
「記念写真です、はい、チーズ」
愛がにこやかに声をかけると、逮捕された犯人をはさんだ愛と涼子を、どっから持ってきたのか山田がカメラに収めた。

犯人逮捕と同時に警官隊がメイド喫茶になだれ込んで呆然とした犯人を取り押さえた。屈強な男たちに占領されたメイド喫茶はまるで戦場のようだった。やっと逮捕された自分の立場を理解した犯人が、涼子の純白フリルのアンダースカートをノゾキながら、悔しそうに連行されていった。

事件はあっさり解決した。

こんな恥ずかしい格好までしたのに、…。
愛の活躍で簡単に事件が解決して、ぼんやり立つ涼子は拍子抜けして放心していた。こんな恥ずかしい格好をした自分がマヌケに思えてきた。
「…良かったですね、けが人も出なかったし」
人質になったバイトの女の子全員から、一人ひとり名刺をもらった山田がホクホク顔で涼子に声をかけた。山田のスケベ面に怒りが瞬間沸騰した涼子は、またお仕置きしそうで網タイツオーバーニーソックスの足がムズムズしたが、取り乱さないように何とか自分を押さえた。

「…、じゃあ、帰りましょう」
山田に引っ張られてメイド喫茶を出た涼子は、野次馬にメイド姿を見られたくなくて、純白のロンググローブの手で胸とお尻を隠していたが、そのまま山田に覆面パトに乗せられた。
「えっ、着替えは?」
こんな恥ずかしい格好はすぐにでも着替えたい涼子が訴えると
「…、大丈夫です、着替えはココにあります」
山田が後部座席の荷物を指さした。ちなみにパンティだけはしっかり山田が抜き出して、自分のポケットに入れていた。

ちがう、私は着替えたいんだ、…。
そう言おうとした涼子の横を、スクーターに乗った愛がピンクのメイド姿のまま走っていくを、あっけにとられて見ているウチに、山田は覆面パトを発車させた。
「…」
着替えをあきらめた涼子は上着をかぶってメイド姿を隠していたが、信号待ちで止まっていると横断歩道を渡る歩行者が、助手席に座る涼子に珍しそうな視線を投げかけるのに閉口したが、涼子のプチコスプレが注目されているコトに気づいてなかった。涼子は猫耳のカチューシャのことを忘れて付けたままだった。

交渉人涼子2 1話(10) につづく
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