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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 4話 スーパー立て籠もり事件(1)

ろま中男3 作品リスト
交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 4話 スーパー立て籠もり事件
(1)マンドラゴラ

「涼子さん、これ、カワイイでしょ、どうぞ」
デスクワークする涼子にお茶を出した愛が、ストラップを差し出した。

「何、コレ?」
正体不明なマスコットの付いたストラップを指でつまみ上げた涼子の、不思議そうなファニーフェイスを
「マンドラゴラです、カワイイでしょ」
愛がニコニコしてノゾキ込む。
「それって、引き抜くと悲鳴上げる植物で、それを聞いた人は死んじゃうとか言う…」
涼子は聞き覚えのある単語の意味を無意識に口走っていた。

「さすが涼子さん、よくご存じですね」
相変わらず脳天気な笑顔を浮かべる愛は、イスを引っ張ってきて隣に座った。いつものパンチラしそうなマイクロミニから伸びたムッチリしたナマ足がまぶしい。
「オレも知ってる…、マンドラゴラ引き抜くときはイヌにつなげたヒモで引かせるんですよ、犬は死ぬけど、それでうまく手に入れられるんです」
デスクワークに飽きた山田も話しに加わってきた。

「そんな奇怪なモノを…」
山田のせいでいつも破廉恥行為を連発しているが、自分を至極まともな人間だと思っている涼子は、そんなオカルトチックなアイテムを身につけるつもりはまったくなく、お気楽な笑いを浮かべる愛を不審げにチラ見するとまた書類に目を落とした。
「ほらね、おそろいでしょ」
涼子のいぶかしげな視線など全く気にしない愛は、ミニスカのポケットをゴソゴソ探してパンチラしそうになりながら、ケータイを取りだして同型のストラップをかざすと
「愛の光で闇を撃つ。あんたが悪事を隠しても、尻尾とアンヨが見えてるよ。その名も人呼んで、ケータイ刑事井上愛。そこら辺のギャルと一緒にすると、ヤケドするよ…、えへっ」
いきなり立ち上がってポーズをとった愛は某BS-iドラマの初代ヒロインのキメゼリフを見事に言い切ると、はしゃいで足を跳ね上げていた。

「だから何?」
愛のペースに巻き込まれたくない涼子は、愛の悪ノリをあえて無視して冷たくツッコンだ。
「えへへっ、それにマンドラゴラって…」
せっかく練習した決めポーズを涼子に無視されてもめげない愛は、イスに座り直すとちょっとイタズラっぽい笑顔を作って意味深な視線を向ける。

「愛ちゃん、オレにはないの」
何となく仲間はずれにされた気分の山田が、物欲しそうに愛の脳天気な笑顔と健康的な下半身を交互に眺めていた。
「山田さんにはありません、だってこれ以上、ねえ…」
山田の視線を意識してか、してないのか、妙にうれしそうな愛は足をパカパカ広げて涼子にパンチラしながら、意味深に笑う。

「これ以上って、なに?」
愛のだらしない下半身に誘われて徐々に体の向きが斜めになって、無意識にミニスカの奥をノゾキ込む山田が不満そうに聞く。
「今日は白か、やっぱり女の子は白が一番だな」
そこにやはり事件もなく暇そうな笹野が首を突っ込んで愛の下着の色をバラしてニヤニヤしていた。

「やだあっ、もう、笹野さんたら…、スケベジジイ」
笹野のスケベ面に顔をしかめた愛がミニスカを押さえて閉じたヒザの間に押し込み、山田をガッカリさせた。
「山田はこんなモノ持たない方がいい、そうでなくてもスケベだからな」
さっきから三人の会話に聞き耳を立てていた笹野は、山田の問いかけに答える代わりに思わせぶりにからかっていた。
「スケベって、どうゆうことですか、笹野さん」
なんだか自分だけ仲間はずれにされた気がしてすこし不機嫌になった山田が、笹野に抗議するような口調で聞く。

「あ、ああ…、マンドラゴラの効用は精力絶倫だそうだ、おまえには必要ないだろ」
カラミ気味な山田をあっさりかわした笹野は、愛の代わりに説明していた。
「そんな…、まあ、そうですけど」
やっと愛から仲間はずれにされた理由がわかった山田は不満そうに答えたが、その態度は自慢気だった。
「山田さん、よく涼子さん見つめて、おっきくしてますもんね」
腰を突き出すように立つ山田に脳天気に笑う愛がコワイモノ知らずなツッコミを入れていた。

アンタも、これ以上ムダに色気を振りまいて、どうするつもりなの、…。
笹野の説明を黙って聞いていた涼子は、不気味なマスコットの二股に分かれた部分を無邪気な笑顔でイジる愛に、ジットリした視線を向けていた。
「?…、涼子さん、なんですか?…、はい、コレでおそろい」
涼子の視線に気付いてニッコリ笑った愛は、机に置いてあった涼子のケータイにストラップをつけるとニコニコ笑う。
「…、笹野さん、お茶、煎れましょうか」
愛の傍若無人に呆れてものが言えない涼子は、立ち上がって給湯室に向かった。

「涼子さん、いいですよ、私が行きます」
涼子の不機嫌などお構いなしの愛は、お茶くみは自分の仕事とばかりに涼子を制して、パタパタと給湯室に向かった。
「涼子さん、今夜は…、燃えますね」
席に戻った涼子のナイズバディを視姦するようにスケベな視線をまとわりつかせる山田は、ストラップを指先に引っかけた涼子のケータイをブラブラさせてニヤニヤしていた。

「この、バカモノッ、仕事しろっ」
調子に乗りすぎの山田に瞬間沸騰した涼子は、みごとな脚線美を一閃させて山田の側頭部を捉えた。久しぶりに折檻を受けた山田は声も上げずにその場にすっころんだが、その顔はニヤけていた。

交渉人涼子2 4話(2) につづく
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