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鬼龍院サセ子探偵事務所 (43)トレジャーハンティング

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鬼龍院サセ子探偵事務所 (43)トレジャーハンティング

「ねえ、サセ子サン…、ここって、南の島なの?…」
それまで黙っていた麻里が、サセ子サンの言葉尻をとらえて聞いた。

「そうよ、ちょっとアブナイ生き物もいるけど、私のそばにいれば、大丈夫よ」
ドラ○もんの『どこでも…』と同じ原理で、サセ子サンが連れてきたのは得体の知れない南洋の島のようだ。危険な肉食動物がいるようなジャングルに連れてきた不思議美女は、麻里にお気楽に応えていた。

「ホントに大丈夫なのか」
サセ子サンなら、たいていコトは大丈夫だろうが、麻里や他のクラスメイトたちは普通の高校生で、サセ子サンの気まぐれで不幸な目に遭うことを心配していた。
「大丈夫よ、いざとなったら里美君が守ってくれるでしょ」
布きれ一枚まとっただけの肉感的な女体を押しつけてくるサセ子サンを
「ムリ…、っていうか、絶対ムリ…」
かわしたオレは、冷たく応えていた。

「もう、てれちゃって…、じゃあ、水泳の時間は、トレジャーハンティングに切り替えます、みんな、いいっ?」
めげない不思議美女はニッコリ笑うとクラスメイトたちに声をかける。

は~いっ!!…。

お宝に興味のない俗世から解脱したような悟りきったヤツは一人もいないようで、アブナイ生き物がいるという事実も聞かなかったことにしているのか、みんな元気はつらつに応える。

「じゃあ、男子はコレに着替えて…、女子はコレでいいわね」
満場一致の民主主義的決定にニッコリ笑ったサセ子サンがしなやかな指先を鳴らすと、また黒背広サングラスコンビが現れて男子と女子に衣装を渡す。

「これって…、なんか、恥ずかしい…」
男子はいかにもジャングル探検という感じのフィールドギアだったが、女子が渡されたのは、ニーハイソックスとジャングルブーツだけだった。ピンクのニーハイとジャンルブーツを履いたスクール水着の麻里が、恥ずかしそうにオレの反応をうかがう。

「これって、さあ…、うっ、キター!!…、猛獣使いっ?…、っていうよりSM女王様?」
実用よりもある種の趣味を優先したような女子の格好を抗議しようとサセ子サンを見ると、光沢のあるレザー生地のレオタードと、同じ材質のオーバーニーでスパルタンなブーツを履いたサセ子サンは、手にムチを握っていた。

「そんなに喜ばなくても…、なんだか恥ずかしいわ…」
オレのツッコミに恥ずかしそうにムッチリ太ももをすりあわせたサセ子サンは、上目遣いに秋波を送ってくる。
「喜んでねえしっ」
妖しいシナを作る不思議美女を無視して、麻里の肩を抱くと
「…、じゃあ、男子は、女子を守ってあげるのよ、いい?」
不満そうなやぶにらみをしたサセ子サンだったが、振り返ってセクシーな後ろ姿を見せるとクラスメイトに声をかけた。

はあ~いっ!!…。

またも小学生並の明るい返事を返した男子は、適当にペアを見つけてスク水ピンクニーハイの女子にニヤニヤしていた。元々ペアができているカップルをのぞいて、意中の男子に指名された女子はウキウキして寄り添い、そうでない女子はいざというときは男子を楯にしようとたくらんでいたようだ。

鬼龍院サセ子探偵事務所 (44) につづく
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鬼龍院サセ子探偵事務所 (42)宝の地図

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鬼龍院サセ子探偵事務所 (42)宝の地図

「サセ子サンっ、逃げないと」
麻里を連れて逃げようとしたが、死にそうな宇宙人を見下ろして逃げる気など全くなさそうなサセ子サンが目に入って、オレは思わず叫んだ。ギュッと手を握ったスク水の麻里は、逃げようと誘うように心持ち引っ張っている。

「…、お迎えが来たようよ」
オレの切羽詰まった訴えを無視して、余裕綽々の不思議美人は空一面を威圧する超巨大宇宙船を見上げていた。超巨大宇宙船は母船で、真ん中あたりから出てきた宇宙船が
「ひいっ、なんでっ」
物理法則を無視してイキナリ目の前に現れた。
「あ、あん…」
あり得ない出来事にビビッたオレがスク水の麻里を抱きしめると、うれしそうな甘えた吐息が耳をくすぐる。

今度の飛翔体は全く偽装無しで、いかにもUFOですと自己主張せんばかりの、未確認知的生命体の乗り物だった。

「やっぱり、キター!、未確認知的生命体の仲間―!!」
鈍い光りを放つ先端がぱっくり開いて、瀕死の未確認生命体と同類が出てくる。
「%&&‘#+$$?」
顔の半分を占めるほど大きな目?がヌルッとした光沢を放ち、人類の言語では無いことだけは明白な不思議な音というか空気の震動を発する。
「*()?&!$¥==」
それに応えるようにゆったり構えた不思議美女が、これまた理解不能な声を発する。すると同類は何かをサセ子サンに差し出し、瀕死の仲間を連れて母船に帰って行った。

「いったい、なんだったんだ…」
現実とは思えない光景をただ見ていただけのオレは、超巨大母船が宇宙空間を切り裂いたようなスリットに消えて元のおだやかな晴天に戻ると、無意識につぶやいていた。
「あの人たち、感謝して帰って行ったわよ、私たちが助けたコトになったから、地球侵略は心配しなくていいわ…」
古代ギリシアのように薄い布をまとっただけの不思議美女は、自慢気につぶやいたが
「あ…、ああんっ、里美君、こわかったあっ」
オレに抱かれてウットリするスク水の麻里を見ると、急にしなだれかかってきて甘えた声を耳にささやく。

「だあっ、それをヤメロってっ、だいたい、『助けたコトになった』って…」
ふっくらした柔らかい女体を押しつけられたオレは、いつものクセで突き飛ばして、どうやら未確認知的生命体をうまく丸め込んだらしい不思議美女に、ツッコミを入れていた。
「やんっ、いきなりSMなの…、もう、里美君たら…」
砂浜に倒れて薄い布地をはだけさせたサセ子サンは、ムキ出しになったナマ太ももを見せつけて蠱惑的な視線を送ってくる。

「だから、SM好きじゃねえ、さっさと立てよ、ところでそれなに?」
砂浜に寝そべるほぼハダカな美女という、ある意味絶好のシチュエーションなのだが、ロリでペド野郎のオレの食指は動かない。それよりも未確認知的生命体から渡された、サセ子サンが手に持つ棒状のモノに興味があった。
「あ、これ?…、私が彼を助けたお礼に、ってくれたのよ、古代の財宝を記した地図みたいね」
引きあげられたサセ子サンは、魅惑的な女体に絡ませた布をヒラヒラさせて、大事な部分をチラ見せしながら、たいしたことなさそうに応える。

「ホントは助けたんじゃなくて、撃墜しただけだけどな…、って、それって、すごいじゃんっ、金銀珊瑚がざっくざく、ってこと?」
悪びれる様子のないサセ子サンにツッコんだオレだったが、財宝という単語に思わず反応してしまったオレは、少年のように目を輝かせて古めかしい童話チックなセリフを口走っていた。

「里美君…、お宝なら、目の前にあるでしょ…」
オレのイレコミ過ぎな態度をいなす口調のサセ子サンは、自らの成熟した女体を自慢気に誇示する。
「なにそれ?…、早く見せてよ」
不思議美女のボケをスルーしたオレは、宝の地図を見せるようにねだる。

スゲーな、お宝だってよ、…。
じゃあ、オレたち、大金持ち、ってこと?…。
きゃあ、すご?い、私、欲しい服があったんだ、…。
私はねっ、イタリア、行きたかったのおっ、…。

ジャングルに逃げ込んでいたクラスメイトもいつも間にか戻って、まわりに集まってきた。宝の地図に盛り上がって、口々に勝手なこと言っていた。

「どうやら、この島の、どこかに隠されているみたいね…、たぶん、あっちよ」
筒から地図を取りだしたサセ子サンは、人間の言語とは思えない不思議な文様が書かれた地図をしばらく眺めていたが、顔を上げて胸をタプンと揺らすとジャングルの向こうを指差していた。

鬼龍院サセ子探偵事務所 (43) につづく
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鬼龍院サセ子探偵事務所 (41)地球外生命体

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鬼龍院サセ子探偵事務所 (41)地球外生命体

「みんな、大丈夫だった?」
大量殺戮をしたかも知れない美女は、爆発する旅客機を茫然と眺めるクラスメイトたちに涼しい顔で声をかける。

はい…、おい、だいじょうぶか、…。
うん、無事よっ、、…。
だれか、いないヤツ、いるかっ、…。
だいじょうぶ、みんな、いるっ、…。

ジュラ紀のような密林から出てきた生徒たちは、お互いの生存を確認して一安心したようだ。

「みんな、いるわね、じゃあ、里美君の希望で、今からLOS○ごっこします、生存者を見つけた人は、お姉さんがご褒美上げるわね」
クラス全員の安否を確認した古代ギリシア風の薄い一枚布をまとった美女は、やっぱり後ろめたさがあるのか、ニコニコしながら生存者救出を提案する。

「こりゃ、絶望的だな…、燃えちゃってるよ…」
さっきまで勢いよく燃えていた機体は、ほとんど炭化していた
「あら、最新鋭旅客機はカーボンコンポジット材料が多用されてるから、もともと炭と同じ炭素からできるのよ」
「へえ…、そうですかっ…」
大量殺戮の疑いがますます濃くなった不思議美女のウンチクに、オレは冷たく応える。

サセ子サン、誰かいるぞっ、…。
やだ、気持ち悪いっ、…。

機首のあたりを見ていた生徒から声が上がって駆け寄ると、地球外知的生命体としか言いようのない不気味な二足歩行生物がよろよろと立ち上がった。

「旅客機じゃなくて、擬態宇宙船だったのね」
装甲をまとった2メートル以上の巨人を見ても驚く様子のないサセ子サンに
「それって、絶賛公開中『SPACE BATTLESHIP ○マト』のY監督二作目で、隠れた傑作と言われる『リ○ーナー』に出てくる…」
つい説明的なツッコミを入れていた。

「よかったわ、死傷者がいたとしても宇宙人のようよ」
「ちょっとまて、あの映画だと最初に宇宙人を殺したせいで全面戦争になって、地球人は絶滅寸前まで追い詰められるんだぞ」
「あら、里美君…、詳しいのは女体の神秘だけだと思ったら、映画にも詳しいのね」
「そんなもんっ、詳しくないわっ」
宇宙人との全面戦争の引き金を引いたかも知れない不思議美女が、動揺する様子も見せずにゆったりした笑みでうそぶくので、オレもついツッコんでしまう。

「だいじょうぶよ、ほら、来たわ」
「へ?…、うわっ、キター!!!…、どこから見ても典型的なっ、巨大宇宙船っ」
サセ子サンが指差す空を見上げると、サセ子サンが指先でする数百万倍の規模で空間にスリットが開いて、真っ黒な空間からいろんな映画で見たソレをゴチャ混ぜにしたような超巨大飛行物体が現れた。

逃げろっ、コロされる、…。
ひいっ、宇宙人の復讐だあっ、…。
やだっ、置いてかないでっ、…。

快晴の空が一転真っ暗になって大気がビリビリと震動する。空を覆う威圧的な巨大建造物に怯えたクラスメイトが蜘蛛の子を散らすようにジャングルに逃げ入る。オレも逃げようと麻里の手をギュッと握ったが、薄い一枚布で成熟した女体を覆ったサセ子サンは、お客様を招待した女主人のように宇宙船が近づいてくるのを待っていた。

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