ろま中男3 作品リストH2(ハル子とヒロ) 目次H2(ハル子とヒロ) (50)カワイイ笑顔
あれ…、降りるのか…。
電車が駅に着いた。ヒロが立ち上がると彼女も立ち上がった。
ヒロが黙って突っ立っていると、彼女は伏し目がちに前を素通りして降りていった。ヒロもドアが閉まる前に降りた。
お…、なんだ…。
駅前の雑踏を抜けてまたヒロは彼女の後を追う形になった。かすかに色気を漂わせて揺れるお尻を眺めていると、急に彼女は立ち止まって振り返った。
困惑したような顔がヒロを見ていた。アニメのような大きな目がヒロをジッと見ていた。笑った顔はとびきりカワイイに違いないが、困ったような顔も淫靡な雰囲気がそこはかとなく漂っていて、男心をくすぐる、とヒロは思っていた。
「あの…」
「…、はい」
通り過ぎようかと思ったが、彼女の緊張した声を引き留められてヒロは思わず立ち止まっていた。
「あの…、私に…」
内マタに緊張した太ももをピッタリ合わせて、ミニスカのスソをギュッと握った彼女はすがるような目でヒロをジッと見ていた。美少女が怯えを覆い隠して自分を奮い立たせる心細げな凛々しさに、ヒロは倒錯した興奮を感じてゾクゾクしていた。
「ん?…、なに?…」
結構、胸でかいな…、ハル子といい勝負だな…。
フード付きのゆったりしたシャツは体型を曖昧に見せていたが、胸のでかさは隠せなかった。ヒロはヘソの下が騒ぎ出すのを無視して、平気なフリをして聞き返す。
「いえ、なんでもないです」
平然と応えたヒロに、彼女は急に恥ずかしくなったのか顔を伏せるとまた急ぎ足で歩き始めた。
やっぱり歩く速度に大差が無く、同じ方向に向かっているのでまた追いかけっこがはじまった。彼女のカラダから漂うかすかなフェロモンがヒロの男心を煽る。
なんだ、そういうこと…。
そしてそれは突然終わった。ゴールに到着したからだ。彼女もヒロが行こうとしていた予備校に用事があったようで、ふたりは同じビルに入っていた。
「キミもこの予備校なの」
ヒロが入校書類を見せると、彼女は安心したような表情を見せたが
「あ…、ごめんなさい」
急に表情を曇らせて頭を下げた。勢いよくかぶりを振ったのでミニスカがまくれ上がって、お尻が見えてるんじゃないかとヒロはよけいな心配をしていた。ついでに胸も大げさに揺れていた。
「なんで?」
申し訳なさそうに顔を上げた彼女は
「あの…、変な…、その…、ごめんなさい」
言いにくそうにしていたと思ったらまた大げさに頭を下げた。勢いがつきすぎてセミロングの髪が前と後ろに振り回され、笑い出しそうなのをこらえたヒロは一歩引いてよけていた。
「どうせ、ストーカーかなんかだと思ったんだろ」
ミニスカがまくれ上がったお尻をのぞき込みたい誘惑を押さえて聞くと
「え…、ごめんなさいっ」
大きな目をさらに大きく見開いた美少女はまた大げさに謝ると、入校受付の窓口に走っていった。苦笑したヒロも書類を確認して隣の窓口に提出した。
「ご飯食べた?…、まだなら一緒にどう?」
落ち着きなさそうな美少女は隣に立ったヒロを意識しているようだが、やはりうつむいているだけだった。なんだかイジりたい欲求を感じたヒロは、軽い気持ちで声をかけた。
「えっ…、なんでですか」
ビックリしたように顔を上げた彼女は、また伏し目がちにヒロの様子をうかがっていた。胸の前で交差した腕が緊張してたっぷりしたふくらみをひしゃげさせていた。
「同じ予備校でこれから勉強するんだし…、まあお近づきの、ってことで…、それにオレ、腹ペコでさあ」
ヒロが人なつっこい笑顔を見せると彼女の緊張した顔が少しほころんだ。巨乳美少女はうつむきがちに想像以上のカワイイ笑みを見せていた。
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