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== 交渉人涼子2 ==

交渉人涼子2 1話(6)

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交渉人涼子2 目次

交渉人涼子2 1話 交渉人涼子、再び
(6)事件発生

午前中は特に事件もなく涼子はデスクワークで過ごした。

しかし午後になってすぐに事件の報告が入った。
「…行きます」
復職初日に事件とはツイてるとばかりに、勇んで名乗りを上げた涼子だった。
「…、そうか、現場からも女性警官の派遣を要請されているし…、じゃあ頼む」
課長はあまり乗り気じゃなさそうだったが、涼子の出動を許可した。佐々木らしくない、なんだかはっきりしない態度に
1年間のブランクを心配しているの?…。
と思った涼子だったが、山田がうれしそうに荷物をかかえてついてきた。通常は夫婦でコンビを組むコトはあり得ないが、任務の特殊性を考慮した異例の配置というコトになっていた。実は涼子の強力なコネがウラで働いていた。

覆面パトで現地に到着した涼子が現場指揮官の警部に敬礼すると、答礼する警部が涼子の全身をイヤラシイ視線で舐め回すように眺めていた。イヤラシイ視線を受けるのは休職する前はいつものことだったが、今日はなんだかイヤな予感がした。

「詳細は現地で説明を受けろと…」
涼子が口を開くと
「…、そうだな、いいだろ、さっそく着替えてくれ」
スケベそうに笑う警部に涼子が不審げな表情を浮かべると、山田がしゃしゃり出て
「涼子さん、コレです、あっちで着替えられますよ」
スポーツバックを手渡して、全く状況が理解できていない涼子を別室に案内した。

なに、コレ、…。
山田から渡された衣装に涼子は呆れていた。黒を基調としたゴスロリ調のコスチューム、ありていに言えばメイド服だった。
「…こんなの、着るの?」
猫耳カチューシャをつまんで、呆れ顔で涼子が嘆いていると、
「…任務ですから、おねがいします」
部屋の外から、山田のうれしそうな声がした。なんだか山田が浮かれているのが引っかかったが、涼子は渋々着替えた。下着まで用意されていたが、ストラップレスの純白ブラは涼子の爆乳にぴったりサイズがあっていた。

「涼子さん、似合ってます、…あと、コレお願いします」
ボリュームのあるフレアスカートの下に純白のフリルがバレエのチュチュのようなメイド服に、猫耳のカチューシャを付け、純白のロンググローブと同系の網タイツオーバーニーソックスでハイヒールを履いた涼子に、山田は上機嫌でダテメガネを渡した。
「…、一つ聞いていい?」
ニコニコしながらメイドコスプレの涼子を眺める山田に、涼子は不機嫌そうな顔を見せた。

「何ですか?」
涼子の不興を全く意に介さない山田がうれしそうに応えた。
「…、これ、どっから調達したの?」
涼子の日本人離れしたナイスバディにぴったりとフィットするコスチュームは、つるしのはずが無く、間違いなくオーダーメイドだった。それをすぐに調達できるとしたら、答えは一つしかないと確信していたが、いちおう涼子は山田に確認した。
「バレちゃいました?、涼子さんに似合うと思って、こっそり作っておいたんですが、こんな風に役に立つ日が来るなんて、…」
まるでお手柄をほめてくださいとばかりに蕩々とまくし立てる山田に、想像が的中した涼子はいきなりキレた。山田の側頭部に網タイツオーバーニーソックスの足が直撃した。

「私にこんなモノを着せるつもりだったのかっ、変態めっ」
癇癪を起こして怒鳴り声を上げる涼子を、床に倒れた山田は一年ぶりの折檻に、うれしそうな笑顔で見上げていた。もちろん純白フリルのスカートの奥でパンティの食い込んだ股間をのぞくのを忘れる山田ではなく、しっかり見つめて股間をふくらませていた。

しまった、…コレがうれしいんだった、…。
山田のイヤラシイ視線からスカートを押さえて隠す涼子は、癇癪を起こしたことを後悔しながら、佐々木が躊躇していた意味を理解した。

交渉人涼子2 1話(7) につづく
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