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== 美人秘書美沙希 ==

美人秘書美沙希 (84)中年の男泣き

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美人秘書美沙希 (84)中年の男泣き

「やっちまおう」
邪魔モノを排除し、さっさと美人秘書のオマ○コにデカチンコを突き刺したくてウズウズするチビ男がノッポを促す。
「おう」
チビのビンビンなデカチンをチラ見したノッポがニヤニヤしながら千葉に拳銃を向けたとき、

いい加減にしろよ、オッサンが、こんなに頼んでるだろ…。
オマエら、頭、おかしいぞ、…。
警察、呼んだから、すぐ来るぞ、…。
顔、覚えたぞ…、オッサン殺したら、オマエら全員、刑務所行きだ、…。

裏路地のカドから数人の声がして、ストリートギャングを一斉口撃した。


ストリートギャングから逃げてきてただならぬ形相で警官に訴える千葉を見かけたヒマな通行人が、何か事件でもあったのかと野次馬根性をかき立てられてついてきていた。

裏路地のカドに隠れて様子をうかがう野次馬は、カッコ付けて拳銃を構えた警官があっさりKOされるのを見てバカにしたように笑っていたが、ノッポが拳銃を取り上げたあたりから剣呑な雰囲気に息を飲み、成り行きを見守っていた。

はじめは2、3人だった野次馬は次第に増えていった。そこへ飲み会に繰り出す体育会系学生の集団が通りかかって、普段は全く人通りのない裏路地に人だかりが出来ていた。そして千葉の悲痛な懇願にとうとうガマン出来なくなった野次馬たちは、口々にストリートギャングを罵ったのだった。

「おい、まずいぞ」
ノッポの暴走を苦々しく思っていたリーダーは、多くの人に囲まれたこの状況を引き上げ時だと判断して2人に目配せする。
「ええっ、これは?」
野次馬集団から一斉に罵声を浴びて狂気から冷めたノッポは、手にした拳銃をもてあましてキョドる。
「そんなモン、捨てろ」
特大チンポを急いでしまうチビがツッコミを入れるとノッポは拳銃を放り出し、3人は敵意のこもった視線でにらみつける人垣をかき分けて逃げていった。

「た…、助かった?…」
根が小心者の中年男は絶体絶命の危機を運命として受け入れようとして、情けない泣き顔をさらしていたが、思いがけない援軍に九死に一生を得た奇跡にしばし茫然としていた。
「千葉サン…」
腰が抜けた千葉に抱かれた美沙希が男たちの声がしないのでこわごわ顔を上げると、ストリートギャングの姿はなかった。茫然としたオッサンの顔を潤んだ目で見つめた美沙希は、着乱れた姿のまま豊満な胸を押しつけて抱きついた。

「た、助かった…、うっ、うわあっ、ああっ…」
美沙希の柔らかくて温かい体を感じてようやく助かったことを実感した千葉は、死ぬことまで覚悟した緊張感が解けて大声を上げて泣き出した。
「千葉…、サン?…、うっ、ああんっ、泣かないでえっ、ああっ…」
あたりはばからぬ大声で泣く中年男にビックリした美沙希だったが、ハナミズまで垂らして激しく嗚咽する千葉の涙を拭きながら一緒に泣いていた。

オッサン、モテモテだなっ…。
かっこいいぞ、泣きベソオヤジッ…。
うらやましいぞ、このスケベ中年っ、…。
そんなオッサンやめて、オレとつきあってくれえっ…。

気の抜けたみっともない泣き顔に野次馬の中から楽しそうな笑い声が起こり、年の差カップルの平和が守られたことに安心した野次馬から祝福?の声があがる。

「あ…、美沙希さん…」
ひとしきり泣いてやっと気持ちが落ち着いた千葉は涙をぬぐって立ち上がる。着乱れた美沙希に慌ててスーツの上着を脱ぐと肩に掛けて立たせた。
「千葉サン…、ありがと…」
ひとりで逃げてしまったときにはどうなるかと思ったが、最後には自分の命を差し出してまで守ろうとしてくれた千葉に感謝して、美沙希はレーストップストッキングの脚線美をつま先立ちさせてオッサンの頬にキスした。

おおっ、…。
美女と野獣カップルのキスシーンに野次馬のどよめきがおこる。
「あ、いやっ、その…」
多くの人から注目されることに慣れてない中年のオッサンは、照れながらペコペコ頭を下げて野次馬の人垣を出て行った。

「千葉サン…、イクでしょ…」
ああんっ、千葉サン…、私、もう…、ガマン、出来ない…。
着乱れた服を直しても妖艶な色気を隠せない美人秘書は、やっと千葉と二人きりになれたうれしさをエロカワイイ笑顔に見せて、甘えたささやきでオッサンの耳ダブをくすぐると、ホテル街のきらびやかな明かりに艶めかしい視線を向けた。


静かになった裏路地には脳震盪を起こした制服警官がひとり置き去りにされて、ノッポが捨てていった拳銃の横でマヌケ面をさらして横たわっていた。

美人秘書美沙希 (85) につづく
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美人秘書美沙希 (83)オッサンの覚悟

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美人秘書美沙希 (83)オッサンの覚悟

「ちっ…」
中年のオッサン一人ならどうにでもなると甘く見ていたストリートギャングのリーダーは、拳銃を構えた警官の登場に思惑が外れて舌打ちした。

「(おい…)」
しかしケンカ慣れしたリーダーはノッポ男に目配せし、近寄ってくる警官に油断無くスキをうかがっていた。
「ふざけてただけですよ、ね、おまわりさん」
アイコンタクトを受けてリーダーの意図を理解した長身男は、ニヤニヤしながら堀内に近寄っていく。

「う、うごくなっ、後ろを向いて、手をっ、あ、頭の後ろに組め」
へっ…、なんだ…、く、来るなよっ…。
不気味な笑いを浮かべて無防備に近寄ってくる男に虚を突かれた堀内は、みっともないカミカミなセリフで拳銃を振りかざして制止する。自分より10センチ以上もタッパのある男に、さっきまで正義の味方気取りで浮かれていた新米警官は緊張して心持ち震えていた。

「こっちだっ、うらっ」
長身男が堀内の注意を引いているウチに後ろに忍び寄ったリーダーが声をかける。慌てて振り返った堀内のチンに軽く繰り出したパンチが
「いっ…」
カウンター気味に入り、足を交差させてフラフラと二三歩足踏みした新米警官はその場でノビてしまった。あごをかすめたパンチは首を支点にして脳を激しく揺さぶり、脳震盪を起こしていた。

「いえ~い」
「オレたち、最強だな」
見事にコンビネーションプレイが決まった二人はグーでハイタッチしていた。一人カヤの外に置かれたチビ男はダランとした息子を両手で隠して、悔しそうに二人を見上げていた。

「おい、コレ、ホンモノかな?」
ノッポ男は堀内が手にして拳銃を取り上げると、手のひらにずっしりする冷たい鋼鉄の固まりに興奮気味な声を漏らす。
「コイツ、弱っちいから、コスプレのナンチャッテ警官かもな」
舌を出してだらしなくノビる堀内を見下ろしたリーダーは、ホンモノにしか見えない制服を足の先で小突いていた。

「よっと…、やっぱ、ホンモノだよ、すげえぞ」
ランヤードをナイフで切って慣れない手つきでシリンダーをスイングアウトさせたノッポは、38口径の銃弾を取りだしてしげしげ見つめると興奮した声を上げる。
「コレで、やっちまうか」
仲間はずれになっていたチビ男が顔を突っ込んで、どSな笑いを浮かべる。

「バカ、言うな」
「コレで女のアソコ犯したら…、興奮しね?」
殺人は割に合わないとわかっているリーダーがあっさり却下したが、チビ男は超どSな倒錯した猟奇プレイを提案する。

「なるっ、いいかも、バン、ってぶっ放したりしてな」
美女のアソコにホンモノのピストルを突っ込む変態陵辱プレイを妄想したノッポが、狂気を帯びた眼をギラギラさせて卑下た笑いで同意する。

「やっ、やだっ」
パン、って?…、私、撃たれ、ちゃう?…。
千葉にしがみついて泣きじゃくっていた美沙希は、男たちのおぞましいたくらみが聞こえて来て怯えた悲鳴を漏らす。

「や、やめろっ、か、彼女に手を出すなっ」
ガクガク震えて男たちの恐ろしい相談を聞いていた千葉は胸元でした怯えた声に、柔らかいカラダを抱きしめた手にギュッと力を入れると、美沙希を抱きしめたまま男たちに背中を向ける。

「おっさん、じゃまだな…、やっちまうか」
興奮したノッポ男はイッちゃったうわずった笑いを浮かべて、ブルブル震えるオッサンの背中を見下ろしていた。

「おおっ、やっちまえ」
浮かれたチビ男もノッポをはやし立てる。リーダーはホントに発砲したらマズイと冷静に考えていたが、アブナイ目つきのノッポにヘタに手を出さない方がいいと様子見していた。

「お願いです、か、彼女だけは、ゆ、許してください」
迫ってくる男たちにいい知れない恐怖を感じて半ベソで震える千葉が、せめて美沙希だけでもと精一杯の命乞いをする。

「アンタが心配してなくて、いいんだよ」
「そんな心配する前に自分を心配しろよ」
狂気を帯びて拳銃を構えたノッポと、猟奇プレイの淫らな妄想にまみれて下半身に元気なピストルを構えたチビが、懸命に懇願する中年男をバカにするように迫ってくる。

「わ、わらひは…、ひっ、ひいから…」
まるで聞く耳を持たない愚連隊に千葉は絶望的な気分で落ち込んだ。頼みの警官があっさりのされた上に拳銃まで奪われて万事休すと覚悟を決めた千葉は、ダラダラ涙を流しながら、怯える美沙希のカラダをギュッと抱きしめる。
「みさひさん、らけは…、ゆ、ゆるひて…、くだたい」
自分はどうなってもいいから美沙希だけは助けて欲しい、という気持ちで訴える泣き声混じりにドモる声が、裏路地に悲しく響いていた。

美人秘書美沙希 (84) につづく
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