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== 紗羅 ==

綺羅 (38)ブルセラ

ろま中男3 作品リスト
綺羅 目次

綺羅 (38)ブルセラ

てっきり二人っきりでエッチなことをされると思って紗羅は恐怖さえ感じていたが、この男は本気で使用済みのパンティを買い取ろうとしていると分かって、紗羅は体から力が抜けた。

緊張がとけてなんだかバカらしくなった紗羅は、変態の二枚目をからかってやろうとイタズラ心を出した。
「そんなこと、今までしたことがありません」
松岡を見つめてきっぱりと言った後、
「1万円ならいいです」
値をつり上げていた。さすがにパンティ1枚に1万は出さないだろうと紗羅は高をくくっていた。

紗羅の申し出に松岡はしばらく考えていたが
「分かった、1万出すよ」
あっさり答えた。しかしその顔は真剣そのもので、紗羅はたじろいでつい座り直していた。

松岡はテーブルの向こうから乗り出して
「1万出すから、脱ぐところ見てもいいよね」
鼻息を荒くして迫ってきた。鼻息のナマあたたかい風がワンピのスソを押さえる手にかかるようで、紗羅は鳥肌が立つ気がした。

「脱ぐところを見られるなんて、恥ずかしい」
松岡の突き刺すような視線から逃れるように紗羅はうつむいていた。紗羅が固くなったのを見て、話を変えた方がいいと思ったのか、
「何か飲む」
急に立ち上がった松岡は冷蔵庫を開けると、
「コーラしかないけどいい」
にこやかに聞いてくる。

これ、ホントに効くのかな、…。
紗羅の返事を待たずに松岡はコーラをコップに注いだ。このとき紗羅から見られないように女性を興奮させる薬をこっそりと仕込んだ。

ヲタクの変態青年は卑劣な魂胆をしのばせたコップをテーブルに置くと
「どうぞ」
緊張した面持ちの美少女に笑って勧めた。重い荷物を運んで汗をかいたせいで喉の渇いていた紗羅は、何の疑いもなく一気にコーラを飲み干した。松岡はアゴをあげてコーラを飲む紗羅のノドがゴクゴク鳴るのを眺めて、スケベ笑いを浮かべて股間を熱くしていた。

「君、コスプレやるの?」
松岡は紗羅が飲み終わったコップをおいたと同時に聞いた。
「…、はあっ」
そんな趣味ないし、この人はいったい何を言い出すのだろう、…。
コスプレという言葉は知っていたが、一部の偏執的な人たちの趣味だと思っていた紗羅は、そんな変態扱いされて不機嫌になった。

紗羅が不審そうな顔を松岡に向けていると、紙袋から例の赤い宇宙服を出して、
「これ君のだろう、着てるところを見たいな」
ニヤニヤしながら、広げたプラグスーツをうれしそうに見ていた。

綺羅 (39) につづく

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