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綺羅 (36)ヲタクの松岡

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綺羅 目次

綺羅 (36)ヲタクの松岡

もう、いやになっちゃったあ、…。
父からの臨時収入で買い物に来た紗羅だったがいろんな目に遭いすぎて、買い物に行く気力を無くしていた。全身を襲うけだるさにすぐにでも寝てしまいたかった。

もう、いい、…。
買い物をあきらめて帰ろうと紗羅は駅に向かった。大きな紙袋を両手で抱えながらハアハアと息を荒くして、やっと駅にたどり着いた。前に抱えた荷物に背筋を反らしてカワイイお尻を振って運ぶ姿を、舐め付けるようなじっとりした視線でついてくる男がいた。またまた紗羅は変質的性向の男のエッチな視線にさらされていた。

紗羅の後ろ姿に視線を注ぐのは松岡という大学生だった。萌え系美少女フィギュアを買いに来たのだが、実物大フィギュアのような紗羅を見かけて、にわかストーカーになって後をつけていた。

もう、ちょいっ、…。
よろよろ歩くミニスカの紗羅は何度かパンチラしそうになって、そのたびに松岡は前屈みになってのぞき込んだが、眼福に預かることはなかった。松岡は見えそうで見えないミニスカの奥を妄想して股間を硬くしていた。背後から徐々に近よると肩越しに少女の顔が見える。

荒い息に玉の汗をかくピンクの頬がかわいらしくもロリコン嗜好の松岡を興奮させる、まさに萌え系美少女だった。紗羅は荷物が重くて周りに気を配る余裕がなかった。松岡はもう一度パンチラがのぞける位置に戻ると、ゆれるワンピのスソを見つめながら、ナマ足とその奥のパンティを妄想していた。

大きな荷物が目隠しして駅の入り口の段差に気づかず紗羅はつまずいてしまった。妄想の中ですでに紗羅を自分のモノにしていた松岡は当たり前のように
「大丈夫ですか」
優しい声をかけて転んだ紗羅のお尻をワンピの上から触った。柔らかいお尻の感触が心地いい。その気持ちよさにニヤけていると、
「離してください」
なに、このひと、…。
紗羅はニヤけたヤサ男に不審げな視線を向けた。見た目はイケメンなのだが二枚目ぶったいけ好かない感じがした。

美少女は怒った顔もカワイイ、…。
松岡が紗羅の顔に見とれていると、
「早く離さないと、大声出します」
不機嫌な気持ちを隠さない紗羅の厳しい口調に、
「わかったよ」
お尻から手を離したが、紗羅が持っていた紙袋からパンティが何枚もこぼれているのを見て、
「拾ってあげるよ」
ニヤニヤしながら手を出した。

転んだところをチカンするような卑劣な男と思っていた紗羅は、
「ヤメテください」
恥ずかしげもなくパンティに手を出す変態だともわかって語気を荒くした。目を三角にした紗羅に松岡は
「まあまあ」
相変わらずニヤけていた。その笑顔に何をたくらんでいるか分からない不気味さを感じて紗羅は身構えた。
「このパンティまだ値札が付いたままだね」
松岡は拾い上げたパンティを指先でくるくる回しながら、転んだときにまくれ上がったワンピのスソからのぞくパンティを眺めていた。

「…やだっ、変態」
慌ててワンピのスソを押さえた紗羅に松岡は、
「コレを持って警察につきだしたら、どうなるかな」
新品のパンティを握りしめて、紗羅を万引き扱いして意地悪そうな笑みを浮かべた。

綺羅 (37) につづく

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