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== 紗羅 ==

綺羅 (7)お小遣い

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綺羅 (7)お小遣い

そこで夢は終わった。

「…、やだっ」
目が覚めた紗羅はベッドにうつぶせになってお尻を高くつきだした自分の不自然な格好に、エッチな夢の内容を思い出して赤面していた。
「…」
オナニーの時パンティを脱いでいたため、セーラー服のミニスカをだらしなくめくり上げて、おしりを丸出しにして秘所をモロにさらしていた。自分でした覚えはなかったが、セーラー服の上衣がまくり上がってカワイイ乳房をさらけ出していた。
「恥ずかしい」
あんなエッチな夢を見ながら実際にそんな格好をしているとは、紗羅は自分が無意識にした痴態に驚きとまどった。紗羅の妄想癖は夢の中でも遺憾なく発揮されてエッチな夢を見させていた。しかしなんだか気分はすっきりしていた。

着衣を直した紗羅がスカートに手を入れて触ってみると、股間とそのまわりはべとべとになっていた。

時計を見ると10時をすぎていた。3時間近く寝ていたことになる。寝たおかげか頭はずいぶんすっきりして、帰ってきたときよりだいぶ体が軽くなっていた。まだセーラー服のままだったので、Tシャツにランパンに着替えてキッチンに行くと、智貴がタバコを吸いながら新聞を読んでいた。

「…」
智貴は紗羅と目を合わせようとしなかった。紗羅は特に意味もなく
「お父さん、紗羅の部屋入った?」
と聞いていた。

智貴は一瞬ギクッとしたようだったが、ぎこちない笑顔で
「紗羅、お小遣いあげよう」
5千円渡した。こんなことは今まで無かったので紗羅が面食らっていると、
「お母さんには内緒だぞ」
智貴は半ば強引に5千円札を紗羅に握らせた。

ワケのわからない紗羅だったが、思わぬ臨時収入に今まで欲しかったモノを考えていた。そして笑顔で
「お母さんには黙ってるから」
と言うと、智貴も安心したような笑顔を浮かべた。
「じゃあお風呂入ってくる」
上機嫌の紗羅を見送ると智貴は
「…、ハー」
大きくため息をついた。

オナニーする紗羅をのぞいていた智貴は、妖艶な流し目を投げかける紗羅と目があって、あわててのぞき穴から逃げ出していた。

紗羅に部屋に入ったかと聞かれた時はのぞいていた事実を指摘された気がして、心臓が破裂するかと思うほど鼓動が高鳴って生きた心地がしなかったが、紗羅は全く覚えてないようで安堵していた。

綺羅 (8) につづく

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