ろま中男3 作品リストTHE 歓喜天ホテル 目次THE 歓喜天ホテル (2)アヤ
まだ状況はよくわからないが、とりあえず用意された部屋に行ってみることにした。しかし空きっ腹にコーヒーが堪えたのかなんだか下半身がムズムズする。
エレベータに向かう途中でまわりの男女をチラ見したが結構カワイイ女の子が多い。不細工は見あたらずカワイイか美人のどちらかだと思った。股間を刺激するような色っぽい女性も何人か目についた。男はイケメンばかりではないが少なくとも童貞のヘタレはいないようだ。
オレのほかにも部屋に行こうと考えたらしく、同じ年頃の女の子がエレベータに乗ってきた。セミロングの美少女で妙にかわいく見えた。平山あやに似てると思った。閉じられた空間に二人きりという状況はちょっと息苦しくもあった。意識したくなかったが股間が熱くなる気がした。
女の子に視線を向けていると彼女と目があった。平山あや似の彼女は照れたように笑った。頬がピンクに染まっていた。
「君も、連れてこられたの」
その笑顔につられてオレもつい顔がゆるんで声をかけていた。
「あなたも、そうなんですか」
彼女はオレに真っ正面に向き直って上目遣いに応えた。愛らしい笑顔に引き込まれるような気がして、前のめりになっている自分に気づいてあわてて姿勢を正した。だらしない照れ笑いを浮かべていたかもしれない。
「オレは丈二、分からないことばかりだし、情報交換しないか」
恥ずかしさをごまかすために何か話さなければと、思いついたことを口にしていた。
「ジョージさんですか、私はアヤ。そうさせてください、一人で心細かったんです。」
オレの思いつきにあわせてアヤは親しみを感じさせる笑顔を向けてくる。名前もアヤとはチョット驚きだった。偶然にしては出来過ぎていると思ったが口には出さなかった。それよりも真っ直ぐ見つめるカワイイ笑顔に
天使のほほえみと言ってもいいかも、…。
オレはだらしない笑顔でアヤを見ていた。
アヤはオレの視線に恥じらうように目を伏せると元に向き直って、
「30階でいいですよね」
エレベータのボタンを押す。そう言われていままでエレベータのボタンを押していないことにやっと気づいた。
背を向けるアヤは赤い短いドレスの上に短い上着を羽織っていた。ミニドレスの柔らかそうな布地が隠すおしりがはじけそうな曲線を描いて誘っているような気がした。オレは手を出さないようにするのに苦労した。
指先ではじいたらプルプル震えそうなおしりが官能的に見える。スカートの下からのぞく白いナマ太ももがまぶしい。オレは股間がふくらませてドギマギしていた。
太ももを半分隠すシルクトップのストッキングの先には赤いハイヒールが放つヌメッとした光沢が目についた。
どうして、オレ、こんなに欲情してるんだ?…。
普段から女に飢えているつもりはなかったので、若い女性とふたりで密室にいるというだけで、こんなに淫乱な興奮を覚える自分になんだかおかしな気がした。
エレベータが上がり始めるとガラス張りになっていることに気づいた。ガラスの向こうの風景にまた驚かされた。
各階はそれぞれ学校、体育館や病院、オフィス、警察署や消防署にしか見えなかった。プールや遊園地のような場所もあった。アヤも同じらしく愛らしい顔で不思議そうな視線を向けている。
「なんなんだろう」
オレは思わず口にしていた。
「…なんかすごいですね」
アヤも不思議そうにその光景を眺めていた。
「…」
オレから返事がないためか、アヤはうつむき加減に所在なさげな視線を送っていた。
何か話さないと、…。
そう考えたが何も出ないうちにエレベータは30階に到着した。
30階は普通の客室のようだった。アヤはエレベータのドアが開くと先に出て歩いていった、オレはアヤの短いスカートにしなやかにゆれるおしりを眺めながら、その後に付いていった。
アヤは3012の部屋に入っていった。ドアを開けてはにかんだように笑ったアヤは、誘うような視線を向けると軽い身のこなしで部屋に入っていった。アヤの手の離れたドアが閉まりそうになってあわててオレもその後について部屋に入った。
短いエントランスの先に10畳以上の十分な広さがあった。ベッドはキングサイズのダブルベッドで、その前にテーブルとソファがあった。50インチはありそうな液晶テレビがあったのでつけてみたが、一般放送は入らないようで、映画などを流しているだけのようだった。
しかし高級ホテルに似つかわしくないAV専用チャンネルが3チャンネルもあったのが意外だった。大画面で大写しになるセックスする男女の映像と大音量のケモノのようなあえぎ声に、身の置き場のなさそうにしたアヤが恥ずかしそうに目を伏せるのにあわててスイッチを切った。
電話があったので自宅にかけてみたが、ホテル内しかつながらないというアナウンスが聞こえてくるだけだ。
「電話もつながらない」
オレが振り返るとアヤはクローゼットの中をのぞき込んでいた。クローゼットには一杯服がつまっていた。羽織っていた上着を脱いだ後ろ姿のアヤは、ミニドレスにやや前屈みになった柔らかい女体の線をさらして、エッチな色気を漂わせていた。
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