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== 女子校生由貴 ==

女子校生由貴 (218) カワイイ彼女

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女子校生由貴 目次

女子校生由貴 (218) カワイイ彼女

「うるさい…」
とうとう癇癪を起こしたタダシは、由貴のカラダをベッドに投げ出した。

「きゃうんっ…、ゴメンなさい…」
ベッドにうつぶせになって布団に顔を埋めた由貴は、紺ソックスの足を曲げてミニスカがめくれてパンチラしていた。タダシを怒る理由が分からないまま顔を上げた由貴はとりあえず謝った。
「ああっ、見てたよ、悪いかっ、カーテンしないで着替える、おまえが悪いんだよ」
乱暴に扱われても謝る由貴によけいにいたたまれなくなったタダシは、逆ギレ気味にノゾキを告白していた。

「…、由貴の着替え、見てた…、んですか?」
うつむいて怒気を漂わすタダシのつっ立った姿を見ていた由貴は、タダシのセリフを言い換えてつぶやいた。下着だけで油断した姿を見られるのを想像した由貴は、恥ずかしさに顔を真っ赤にした。
「ああっ、中学から…、おまえが引っ越してきてから、ずっとなっ」
もう、終わりだ、オレも省吾みたいに変態扱いされて、由貴に嫌われる、…。
ノゾキを自分から告白したタダシは後に引けなくなっていた。やけ気味に笑いながら中学から由貴の部屋をのぞいていたことを告白して、羞恥心に火照った由貴の顔をのぞき込んだ。
「はい…」
ベッドから体を起こして正座をくずしたようにナマ太ももを開いて女の子座りした由貴は、興奮するタダシの顔を無表情に見つめながら短く返事をした。
「分かったら、とっとと帰れっ、もう、来るなよっ、あと、着替えるときは、カーテン閉めろっ」
もう、終わりだ…、明日からまたネクラ少年の生活に逆戻りだ、…。
由貴に嫌われて明日から元のネクラな生活に戻る絶望的な気持ちに落ち込んだタダシは、由貴を追い返そうとして怒鳴りつけた。

「ご主人様、すきっ…」
急にうれしそうに顔を輝かせた由貴がタダシに抱きついた。
「は…」
罵倒して帰れと怒鳴りつけられた由貴は泣いて逃げ帰ると思っていたのに、鼻が触れそうな距離でカワイイ笑顔が迫ってくるのをタダシは呆然として見ていた。
「だって由貴に告白してくれたとき、『中学の時からずっと見てた』って言ってくれたでしょ…」
タダシが初めてスキだと言ったときのことを思いだした由貴は、うれしそうな笑顔でタダシの惚けた顔を見つめていた。ずっと見てた、という言葉が証明されたのが由貴はうれしかった。

実は『ずっと見てた』というのは由貴からの問いかけだったのだが、由貴はタダシにそう言ってもらったと思い込んでいた。

タダシが由貴の部屋をのぞいていたコトは、知らないうちにはしたない姿を見られたかもしれないので恥ずかしかったが、その行為自体が悪いコトだなんて全然思わなかった。ノゾキよりももっと淫らな仕打ちを受けてきた由貴は善悪の尺度が普通の人とズレていたかもしれないが、タダシにずっと見守られていた気がしてうれしかった。

「おまえ、何言ってんだ」
由貴にスキと言わされたことなど忘れていたタダシは、ニコニコ笑う由貴に不思議ちゃんを見るような視線を向けてた。
「えへへっ、ご主人様、すき…、チューして、くだたい…」
幸せな気分でほんわかした由貴はタダシの言うことなど聞こえてなくて、はにかんだ笑顔で甘えていた。
「あ、ああ…」
なんだか分からないが由貴に嫌われずに済んだことにほっとしたタダシは、言われるままに柔らかい女体を抱きしめてキスした。

「うふっ、じゃあ、遅くなるから帰ります、うふふっ…」
カワイイ顔をウットリさせてキスを受けていた由貴は、タダシ胸に手を当てて離れると思わせぶりな笑顔を残して部屋を出て行った。
「お父様、お母様、お邪魔しました…」
オサムとケイコに挨拶した由貴はオサムが送ろうとモジモジしているウチに出て行った。ウキウキしながら由貴は自転車をこいで帰宅した。

「ただいま」
帰宅した由貴は
「由貴ちゃん、遅かったわね」
帰りの遅い娘を心配していた八重子の声に
「ごめ~ん」
浮ついた声で返事をするとすぐに自分の部屋に直行した。
「ただいまっ」
部屋に入った由貴は、まだけなげに桜の花を付ける小枝に声をかけるとセーラー服を脱いで着替えを始めた。

「…」
帰っていった由貴の笑顔を思い浮かべながらタダシはまだ呆然としてベッドに腰掛けていた。由貴がどうやらノゾキを気にしてないコトは分かったが、風のように去っていったのがなんだか逃げられたようで、不安な気持ちが払拭できなかった。

そうしてタダシがさっきまでのことを反芻して由貴の本心を推し量っているとケータイがなった。
「ご主人様、由貴です…」
ケータイからは由貴のうれしそうな声がした。晩ご飯を食べる前に言っていたように由貴は最初にタダシにケータイをかけたかった。急いで帰ったのは遅くなったせいもあるが、それが理由だった。
「ああ、なんだ…」
由貴のうれしそうな声になんだかウジウジ悩んでいたのがばからしくなって、そんな気持ちを悟られたくなくてタダシはいつものご主人様口調で応えた。

「ご主人様、見えますか?…、望遠鏡、見てください…」
言われるままにタダシは窓際に近寄って望遠鏡をのぞき込んだ。望遠鏡に映った由貴の部屋の窓には、タダシからプレゼントされたピンクのキャミワンピを着てケータイを耳に当てた由貴が、うれしそうに手を振っていた。由貴の笑顔を見たタダシはついさっきまで深刻にしていた顔をゆるめていた。

女子校生由貴 (219) につづく
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