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== 女子校生由貴 ==

女子校生由貴 (213) タダシと省吾

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女子校生由貴 (213) タダシと省吾

「腹減ったな、なんか食ってくか…」
自宅の駅に着いたのは7時近くだった。タダシは由貴を晩飯に誘った。

「え、えへへっ、なんかデートみたい…」
ビックリしたようにタダシを見た由貴は、うれしそうにタダシの腕に抱きついた。
「大げさなんだよ…」
うっとうしそうに言ったタダシだったがまんざらでもなさそうだった。
「家に電話していいですか…」
駅を出ると由貴は公衆電話で遅くなるからごはんはいらないと八重子に伝えた。八重子に早く帰ってくるのよとクギを指されたが、適当に返事をして電話を切った。
「…、なんでケータイ使わないんだ」
タダシが聞くと
「だって、最初はご主人様に…」
由貴がはにかんだように笑うと、タダシも照れたのかそっぽを向いて歩き出した。

タダシは駅の近くのバーガークイーンに入った。
「何にする…」
ダブルワッパーチーズのLサイズバリューミールを頼んだタダシが由貴に聞くと、特大ハンバーガーで大口を開けるのが恥ずかしいと思った由貴は、テリヤキワッパージュニアのバリューミールMサイズを頼んだ。
「ご主人様、ありがとうございます…」
精算を済ませたタダシに由貴が払おうとするとだまって席に歩いていったタダシに、お礼を言った由貴は
やっぱりデートだ、…。
ニコニコしてついていった。

席に着くとタダシはすぐに特大ハンバーガーにパク付き始めて、由貴がジュニアサイズ(といっても他のハンバーガーショップなら標準サイズ)を半分も食べないうちに食べ終わった。
「あううっ、ご主人様、ゴメンなさい…」
由貴が恐縮して謝ると
「…、いいからゆっくり食え」
無表情に応えたタダシは由貴のミニスカに手を入れてパンティの上からあそこをさすり始めた。
「あんっ…、あの、ご主人様…、生理…、ごめんなさい」
他にも同じ年ぐらいの女の子たちが楽しそうに話す声が聞こえて顔を真っ赤にした由貴は、申し訳なさなそうにうつむいた。
「…、ちっ」
指先に触れたパンティライナーに舌打ちしたタダシに由貴がビクンと震えた。

どうして、生理なんて、あるんだろ、…。
落ち込んだ由貴を追い打ちするように
「早く食え…」
タダシが不機嫌そうにつぶやいた。さっきまでのデート気分がすっかりしぼんだ由貴がうつむいて目を潤ませていると
「わるかったよ、機嫌直して、食え…」
泣き出しそうな由貴に内心慌てたタダシが、急に優しい声をかけた。
「へっ、…、うん」
またご主人様口調でなくなったタダシを、由貴は潤んだ目でビックリしたよう見つめたが、うれしそうに笑ってハンバーガーにパク付いた。

…、あ、大きな口、開けたの、見られた、…。
つい大口を開ける失敗をしてしまった由貴が照れ笑いを浮かべると、目線を反らしたタダシはストローを咥えて音を立ててすすっていた。
怒ってる?…、それとも、照れてるのかな、…。
不機嫌そうなタダシにビクビクしていた由貴は、もそもそとハンバーガーを食べ続けた。


タダシが由貴に急に優しくなったのは、奴隷調教がおおむね済んだこともあるが、省吾のことが大きかった。由貴は中学時代にタダシを知らなかったように省吾のことも知らなかったようだが、同じ中学のタダシはもちろん知っていた。というより小学校からの友達だった二人は同じようなネクラな少年時代を送った。

しかし中2の2学期に由貴が転校してからはライバル同士になった。二人ともカワイイ天使のような由貴に一目惚れした。そもそもタダシや省吾のようなネクラ少年が由貴のような人気者とつきあえるはずがなかったのだが、そんな現実を無視してそれ以来お互いに牽制しあうようになって険悪になってしまった。

レベルの高い進学校のH高をタダシと省吾が受験したのも、由貴が受験すると知って同じ高校に通いたかったからだし、成績は似たり寄ったりのタダシと省吾が奇跡的に合格したのも、愛のなせるワザと言ってよかった。

きちんと約束したわけではないが、H高合格の確率が非常に低かった二人は合格した方が由貴とつきあう権利を得ると思っていた。由貴の気持ちを全く無視した勝手な話だが、二人とも合格したため振り出しに戻ったと思っていた省吾は、入学早々タダシが由貴とつきあいだしたのを知って、抜け駆けした卑怯者扱いしてタダシに逆恨みに近い感情を抱いていた。

エリのことを知ったのも嫉妬で省吾がタダシのストーカーとなったためだった。エリはとばっちりを受けたわけだ。そんな省吾の行動はタダシも薄々気づいていた。エリに不埒を働いた省吾を徹底的に攻撃したのは、こんないきさつがあった。

そして今日省吾の惨めな姿を見て、チョットしたきっかけで自分が省吾の立場になっていたかもしれないと思ったタダシは、由貴のようなカワイイ彼女ができた幸せを大事にしなければ、という気持ちになっていた。ハンバーガーをもそもそ食べる由貴を見ながら、不機嫌そうなタダシはそんなことを考えていた。

女子校生由貴 (214) につづく
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