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== 少女真希 ==

少女真希 (11) 告白

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少女真希 目次

少女真希 (11) 告白

「…、ゆうじくん?」
真希は雄次の顔を見上げた。
「…、ん、…」
欲望の高まりをすっかり放出した雄次は脱力していた。

「…、今度から、…、言って、ね」
真希ははにかんだように目を伏せて甘えるような口調でささやいた。
「…なにを、…」
ぼんやりと雄次は聞いていた。

「…、もうっ」
真希は雄次の耳をつまんで引っ張った。
「…てっ、なんだよ」
雄次は真希にいきなり耳をつままれて、ちょっと気分を害したようだ。

「…いい」
真希は雄次から離れると股間をキレイに拭いて、パンティを引き上げた。
「…」
雄次はまだ夢から覚めないように真希の声をぼんやり聞いていたが、心のどこかでめんどくさいと感じていた。真希の股間で柔らかそうな肉がウェットティッシュで拭かれる様子や、ヒダスカートがまくれてパンティが引き上げられるのをただ見ていた。

「…」
身仕舞いを直した真希は黙って木立の中を歩き出した。
「…えっ、まてよ」
ひとりで行こうとする真希にあわててしょんぼりした息子をしまうと、追いかけて手をつかんだ。

「…」
手をつないだ真希は黙ってうつむいていた。
「…、なに、怒ってるんだよ」
雄次はチョット怒ったように聞いていた。

「…だって」
すねたような真希の声がする。まだ下を向いたままだ。
「なんだよ」
雄次はちょっとじれたように聞いた。

「…、したいだけ…、なんでしょ」
真希が涙に濡れた目を向けた。
「…、へっ」
雄次は間の抜けた声を上げていた。

「…もうっ」
真希は雄次の手を振り切って駆け出そうとしたが、雄次はしっかりと手をつかんで離さない。
「…、待てよ」
いったん離れた真希を引き寄せる。

「…、ううっ」
真希は下を向いて泣いていた。涙が幾筋か地面に落ちた。
「…、なんで、泣くんだよ」
雄次が困ったように聞いた。

「…、」
真希が泣きながら、雄次をにらんだ。
「…、悪かったよ…、泣くなよ」
面倒くさそうに横を向いて雄次がつぶやくのに
「…、ひっ、うっ、ひっ、ううっ」
目に当てて泣き続ける真希は、泣くのを堪えようとしているように体を震わせた。目に当てた手の甲を伝わって指先から涙が滴っていた。

「…、ホント、悪かったよ、だからもう泣くな」
雄次は真希がなんで泣いているか全く分からずに、背中に手を当てていた。
「…う、うっ、」
真希はまだ泣いていた。
「…、真希、ゴメン」
いつまでも泣きやまない真希が小さな女の子のように見えた。雄次は辛くていたたまれなくなった。背中に回した手で抱きしめていた。さっきから手はずっとつないだままだ。

「…」
真希はしばらく雄次の胸に顔を埋めていた。ようやく嗚咽が収まったころに顔を上げた。
「…、うっ」
真希の涙で濡れた目で見つめられて、雄次はちょっとたじろいだ。

「…ホントに、反省した?」
真希が無表情に聞く。
「…、ああっ、ホントに悪かった」
雄次は、真希の表情に気圧される気がしながら、応えていた。

「…、雄次君、私のことスキ?」
真顔で真希は聞いていた。
「うっ」
真希の真剣な表情に、雄次は一瞬言葉つまった。まだ目尻に涙を溜めていたが、きりっとした目が雄次を見つめていた。

「…」
雄次は口には出せなかったが、そんな真希の表情がキレイだと思った。

(12) 降参につづく
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