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== 交渉人涼子 ==

交渉人涼子 11話 (26)

裏ろま中男 作品リスト
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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
11話 死なないで…、交渉人涼子よ永遠に (26)

ねえ、あっためて、わざと幽霊のマネをして無表情に見上げたアキに、もう、やめろっ、山田はアキの柔らかい体を突き離した。…、サエコさんには、したのに、ズルいよ、不満そうにアキはふくれっ面でにらんだ。だめだ、涼子さんが治るまで、エッチはしないっ、山田が胸をはって応えるのに、だから、サエコさんと、しちゃったんだから、もう無効だよ、アキがニコニコ笑って甘えていた。あれは、ダマされたから…、迫ってくるアキをおしのけて山田が逃げようとすると、いいじゃない、してあげれば、隣でナースコートをはだけて魅惑的なナマ乳をさらして、甘美な余韻に浸るサエコが妖しげな視線を向けた。

サエコさん、ひどいよ、山田が文句を言うと、いいじゃない、涼子さんと結婚してるわけじゃないし、サエコは山田のカラダをまさぐりながら妖しく笑っていた。そうよ、山田さんのせいで、私、後ろも感じるようになったのよ、お尻に山田の手を押しつけてアナに導いたアキが指先でアナをグリグリさせて好色な笑みを浮かべていた。ふたりの女性から言い寄られた山田は、でも、だめだっ、と叫んで病室を逃げ出した。息を整えながらICUをのぞき込んだ山田は、目を閉じた涼子が静かに横になっているのを確認して音を立てないようにドアを開けた。

眠り姫のようだ…、と山田がニヤケ面で涼子を眺めていると、ふっ、と鼻を鳴らして目を開いた涼子が、したわね、と切れ長の目のハシで山田をにらんだ。…、何のことですか?、後ろめたさに顔が引きつるのを必死に隠そうとして山田がそらとぼけると、匂いでわかるのよ、サエコさんと、したでしょ、長いまつげの下に半分隠れた半眼で冷たい視線を送る涼子に、…、スイマセンッ、ダマされたんです、緊張して立ち上がった山田は、涼子の視線をこわごわ見ながら大げさに頭を下げた。サエコさんなら、あり得るわ…、サエコの抜け目なさを思い知っていた涼子は、山田がどんな目にあったかだいたい見当がついた。

した、って認めるわけね、山田が悪くないのはわかったが、寝られずに退屈していた涼子は山田をからかってやろうと、わざとイジワルな口調で責めるような目で見つめた。…、それは、…スイマセンッ、言い訳できない山田は、前屈するような勢いでまた大げさに頭を下げた。…、いいのよ、私は年増だし、あなたみたいな若い子には、不釣り合いだしね、山田が本気で謝るのがおかしくてしょうがない涼子は、笑いを堪えながら弥生に罵られたセリフを使って、言ってることと反対に若ぶった口調でスネてみせた。

そんな、涼子先輩は綺麗だし、その辺のガキなんか足下にも及びません、年増だなんてつゆほども思わない、涼子にベタ惚れの山田は身を乗り出して本気で否定した。…、私が上司だからって、お世辞、言わないで…、吹き出しそうなのを懸命に堪えて横を向いた涼子は、悲しそうな声を作ってつぶやいた。そっぽを向いた涼子にますます焦った山田は、涼子さんは世界一の美女です、オレは涼子さんを一生愛します、涼子の耳元に覆いかぶさって訴えた。山田のデカイ声が耳元で響いて、ちょっと顔をしかめた涼子は、ぷっ、と吹き出すと、もういいわ、山田、声がデカイわよ、と笑っていた。

えっ、あっ、すいません、涼子が笑顔になったのにつられて、山田もだらしない顔で笑った。あなた、バカなんだから、気をつけなさいよ、優しい笑顔を向ける涼子に、そうですね、と山田が照れながら応えた。でも、オレは涼子さんじゃなきゃイケません、と自慢げに胸をはっていた。そうね、あなたって、変態だからね、サエコとしてもイカなかった、という言葉を信じている涼子のうれしそうな笑顔に、それほどでも…、言葉ではずいぶんひどいことを言われているが、涼子の信頼を感じて山田は照れて笑っていた。涼子が目を閉じてそっと手を出すと、山田は急いでズボンで手の平をぬぐってから大事そうに両手で握った。

交渉人涼子 11話 (27) につづく
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