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== 交渉人涼子 ==

交渉人涼子 11話 (23)

裏ろま中男 作品リスト
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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
11話 死なないで…、交渉人涼子よ永遠に (23)

山田さんのいた病室、空いてるから、使っていいって、サエコは今朝まで涼子と山田が入院していた病室に山田を連れて行った。色っぽく足を組んでピチピチしたナマ足を見せつけたサエコは、この病室だったの、と薄暗い病室で上目遣いに妖しく笑った。?、山田が何のことかとサエコの言葉を待っていると、私の座ってるベッドで息を引き取ったんだけど、まだ高校生のカワイイ女の子だったわ、月明かりの窓を背にして、グロスリップの赤い光沢とまぶたに半分隠れた伏し目がちな目の妖しい光りが、サエコの陰になった顔に不気味な雰囲気を漂わせていた。

その娘には好きな男の子がいたそうよ、妖しく笑うサエコに山田は黙って話を聞いていた。ちょうど山田さんのようなイケメンでね、死ぬ直前までその男の子の名前を呼び続けたそうよ、サエコはそこでいったん黙ってナースコートのボタンを外した。ノーブラのナマ肌をさらしたサエコは、見舞いに来た女友達がかわいそうに思って、その娘が好きな男の子を連れてきたんだけど、間に合わなくて…、ナースコートをはだけたサエコの白い肩が月明かりに青白く浮き上がっていた。

せめて死に顔でも、と男の子が霊安室に横たわるその娘の顔を見たとき…、胸をはだけたサエコは立ち上がって、かしこまってベッドに腰掛けた山田の横に座ると、エッチな笑顔で上目遣いに見上げた。なんですか、サエコの胸の谷間に目を向けた山田が、おそるおそる聞くと、遅いよっ、…ってその娘、男の子をにらんだの、サエコの鬼気迫る表情に山田はベッドから飛び上がって震えていた。その娘…、死んだんじゃないんですか?、背筋にゾクゾクするモノを感じながら山田が聞くと、そうよ、とサエコが色気を漂わせた横顔でしなだれかかっていた。

だから、誰もその男の子の言うことを、信じなかったんだけど…、窓側をぼんやり見ながらサエコがつぶやくのに、山田もつられて窓の方を見た。ほら、いるでしょ、サエコが無表情に耳元につぶやいた。窓から差す月の青白い光の陰になって顔は見えないが、ベッドに髪の長い少女が座っていた。ひっ、声を上げた山田の顔を、サエコはムリヤリ横に向けてキスをして口をふさぐと、ダメよ、と妖しく笑った。気づかないフリ、しないと、そう言ってのしかかったサエコの柔らかい胸に押し倒された山田は、ぶるぶる震えながら、しかし隣のベッドに目を向けずにはいられなかった。

交渉人涼子 11話 (24) につづく
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