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== 交渉人涼子 ==

交渉人涼子 11話 (18)

裏ろま中男 作品リスト
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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
11話 死なないで…、交渉人涼子よ永遠に (18)

涼子先輩起きてください、山田の声に目を覚ました涼子は、はしたない姿を自覚してあわててシーツにくるまった。もう遅いですよ、サイドテーブルに夕食を並べるサエコは呆れた顔で涼子を見ていた。サエコの冷たい視線に穴があったら入りたい涼子だったが、お腹がく~となって顔を真っ赤にしてうなだれた。お昼食べなかったんでしょ、ダメですよ、チャンと食べないと、サエコに恥ずかしい音をしっかり聞かれた涼子は、恥ずかしさの限界に癇癪を起こして女体にのしかかったままの山田をベッドから蹴り落とした。

その晩は目を血走らせた山田をムリヤリベッドに縛り付けて、平穏な夜を過ごした涼子は翌日めでたく退院した。山田も退院の許可が出たのだが担当医の東条に、何とか後1週間ぐらい、面倒見てくれませんか、この変態を野放しにすると不幸になる女性が…、と涼子は哀願した。病院にも未婚の女性はたくさんいますから…、と苦笑する東条に渋々山田を連れてそのまま捜査一課特別班に出勤した。課長はじめ笹野らは涼子たちの退院を歓迎したが、ひとり弥生だけが呪いをこめた視線を涼子に送っていた。

昨日ズル休みまでして山田の見舞いに行って涼子に撃退された弥生は、病院からの帰り道に強姦されて涼子への見当違いな恨みだけで自分を支えてなんとか自宅に帰ると、子供のように泣きじゃくりながらシャワーを浴びた。おぞましい強姦男の痕跡を洗い流すと一日中ベッドに潜り込んで、泣き疲れて寝入るまで涼子への怨念を募らせて、呪いの文句をつぶやいていた。翌朝どんより目覚めた弥生はベッドから出たくなかったが、今日退院してくるはずの山田に会えることだけを心の支えになんとか家を出た。

病み上がりということで涼子と山田は、山田を刺した犯人の面通しをしたぐらいで、1日デスクワークで過ごした。午後になって事件が起きて特別班総出で出動したが居残りの涼子と山田は定時になったら帰っていいと、課長に言われていた。定時近くなって他に事件もなく涼子は化粧直しにトイレに立った。ほとんど一日机にはりついてスタミナをため込んだ山田は、スケベな妄想を浮かべて涼子の後を追って席を立った。

弥生は焦燥した顔で何とか一日過ごしたが、昨日の悪夢がことあるごとに蘇ってそのたびに落ち込んで、山田に顔向けできずに定時近くまで悶々としていたが、山田が席を立ったのをきっかけに自分を奮い立たせるとその後を追った。涼子が洗面台の前で立っていると、弥生のことなど全く眼中にない山田が興奮して後ろから抱きついてきた。ばかっ、ナニしてるの、と涼子が咎めるのを無視してたおやかな女体に荒い鼻息を吹きかける山田は、涼子の女体をまさぐりながら、お願いします、と懇願していた。帰るまでガマンできないの?、涼子は叱りつけるような目を鏡に映る山田に向けたが、女体の芯からわき上がる欲情に下半身を熱くしていた。

女子トイレに向かう山田の後ろ姿を見ながら、弥生は山田にされたことを思い出して、エッチな妄想をふくらませて淫乱な期待で胸をドキドキさせた。女子トイレのドアを開けようとした弥生は、そのスキマから山田が涼子に抱きつくのを目撃し、唖然として身動きできなかった。どうして山田さんが…、数日前あんなに激しく愛してくれた山田が涼子に甘える現実を、弥生はとうてい受け入れられなかった。しかしじっと身を固くする弥生に聞こえてくるふたりの会話は恋人同士のそれとしか思えなかった。絶望的に落ち込んだ弥生はふらふらと特別班の自席に帰った。

交渉人涼子 11話 (19) につづく
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