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== 交渉人涼子 ==

交渉人涼子 10話 (16)

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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
10話 山田刑事刺傷事件 (16)

あっという間にトーストと目玉焼きを平らげた山田は、のぞくなよ、と言われたことを思い出して、逆にスケベ心をふくらませたが、散々怒られたあとだったのでさすがに自制した。しかし服が2階の涼子の部屋にあることを思い出して2階に上がった山田は部屋の外で、服がそこに、あるんですが…、と遠慮がちに声をかけた。化粧をしていた涼子は、勝手に持っていって、と応えたが内心ドキドキしていた。失礼します、山田は唇にグロスリップを引く涼子に、プライベートをのぞき見た気がして妙に興奮して目が離せないでいた。

変なこと考えてないで、早く行きなさい、絡みつく視線にカラダの奥で泡立つモノを感じた涼子だったが、無表情に山田に声をかけた。はいっ、すいません、劣情を見抜かれた山田はあわてて服を抱えると、逃げ出すように部屋を出た。はあっ、小さくため息をついた涼子は山田があっさり引き下がったのに期待はずれな気がしたが、髪をキレイに直すとバスタオルをとってはじけるような美しい女体を姿見に映していた。

無意識に山田が喜びそうなカワイイ下着を選んで身につけると、退院したばかりの山田を刺激してはいけないと考えつつも、理性よりも女の本能が勝って深くスリットの入ったタイトスカートを身につけていた。強姦のようにおしりを犯されたままでいるのがイヤで、ちゃんと愛して欲しいという深層心理がOKのサインであるスカートをはかせたのだが、涼子の理性はそれを認めようとせず気まぐれと思い込もうとしていた。

先に涼子の家を出た山田は、通勤途上注目されている気がしていた。ある女子高生ははっきりと山田を指さして笑っていた。アイドル顔の山田が女の子から注目されるのはいつものことだったが、今日はいつもと違う気がした。捜査一課特別班別館の自席に着いた山田を認めた弥生が近寄ると、YZF-6Rを駆って山田の半分以下の通勤時間で到着した涼子も特別班のドアを開けた。涼子のスカート姿を見た山田は条件反射のように股間をふくらませた。

あのっ、またもや股間をふくらませた山田を目にした弥生は頬を赤くして声をかけた。昨日はフラれたが、今日こそ山田とふたりきりになるチャンスを、と自分を励ました結果の行動だったが、臨戦態勢の山田の股間からおとなしくても性欲は人一倍ある弥生は目が離せなくなっていた。えっ、弥生ちゃん、なに?、弥生の視線を意識して焦った山田は、さりげなく股間を隠しながら顔を上げた。自席に着いた涼子はふたりのやりとりを素知らぬ顔でうかがっていた。

あっ、山田の顔を見た弥生はつい吹きだしていた。?、弥生が笑う意味のわからない山田が不思議そうな顔をしていると、手鏡を出した弥生が、カワイイのが、お好きなんですね、と自分のおでこを指さした。山田は手鏡に映った自分の額にハートマークの付いたバンソウコウが貼られていることにやっと気が付いた。涼子のカワイイいたずらに、山田は恥ずかしいようなうれしいような笑いを浮かべた。弥生は、彼女に貼ってもらったのかも、と思ったがさすがにそれを聞く勇気はなかった。そしてそれを貼った犯人が涼子だとはまったく思いもしなかった。

交渉人涼子 10話 (17) につづく
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