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交渉人涼子 9話 (24)

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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
9話 涼子と山田 (24)

山田の狂ったような愛撫にただ懸命に耐えていた涼子は、山田の目論見通り快感の階段を登って、すでに頂点が目の前に見えていた。ああっ、はあっ、いいっ、ピンクのモヤで頭がぼんやりしていた涼子は、つい正直に快感に溺れる女体の状態を申告していた。はあっ、はあっ、激しい有酸素運動で全身から滝のように汗を流して懸命に腰を振る山田は涼子のつぶやきに気をよくしたが、それで気合いが抜けたのか全力疾走のスタミナ切れか、さっきよりペースが落ちていた。

頂点を目前にして勢いの落ちた山田に涼子はチョット不満を感じて、さらになまめかしくおしりを振ったが、突然ガス欠になった山田が涼子のカラダに覆い被さっていた。えっ、急に動きを止めた山田に、涼子はなまめかしい横顔を向けた。視線のハシで山田が荒い息を涼子の首筋にはきかけていた。今まで疲れ知らずで絶倫の山田しか知らない涼子は、急に動きを止めた若い部下の真意を淫乱な欲望にまみれた意識でぼんやりと考えていた。

午前中とはいえ、涼子をみだらに乱れさせた全力の激しいセックスを2回戦経験済みの山田はスタミナの限界を自覚していた。涼子の超一流の女体は涼子が思っているより山田を消耗させていた。しかし涼子のぼんやりした意識はそんな山田の事情まで頭が回らなかった。自分に愛想を尽かしたのかも、と涼子らしくない不安な女心が急にもたげてきた。山田、どうしたの、涼子は不安混じりに山田に聞いていた。山田はペースを考えずに飛ばしすぎて、ちょっと休憩するつもりだったが、か弱い女性を連想させる不安そうな表情を見て突然名案がひらめいた。自分を好きと言わせる駆け引きを思いついた。

ナイスな思いつきにゆるみそうになる表情を引き締めて、淫乱に湿った肌をかすかに震わせる女体から離れると、深刻そうな顔でベッドに座った。うつむいて座る山田の横顔を涼子は不安そうに見ていた。さっきまで自分のカラダにあれだけ熱中していた山田が、急に沈み込んだ表情でたそがれているので、ねえ、山田、とますます不安を募らせた涼子は、彼女らしくない心細い声をかけた。無表情でうつむく山田は、涼子の声にしめしめと内心ほくそ笑んだが、それを顔に出さないようにしていた。

絶頂直前で突き放された涼子は、快楽を求める淫乱な欲望に囚われて山田の子供じみた企みを見抜けないどころか、いつもの威厳のある態度を無くして、山田にすがるように抱きついた。腕に柔らかい乳房が押しつけられる気持ちよさに、ニヤけそうになるのを必死に堪えた山田は、涼子先輩は、オレが、弥生ちゃんと一緒になった方がいいんですよね、と目をそらしたままつぶやいた。えっ、自分から言い出したことだが、涼子は弥生のことを持ち出されて激しく動揺した。さっきまで張り裂けそうにふくれあがって涼子をもだえさせた山田の息子は、座った股間からだらんと頭を下げていた。

私なんて、もうどうでもいいの…、涼子は淫乱な気持ちがイッキにしぼんで力なく山田に寄りかかっていた。やっぱり弥生のほうが…、涼子は自分で言ったセリフで自爆して激しく落ち込んでいた。山田は涼子の落ち込んだ横顔に心が痛んだが、オレも、ケダモノじゃないんで、好きでもない人と、こんなコトをするのは…、と本心とは裏腹のセリフを言って涼子の出方を待った。もともと山田が必死に求める懇願に負けてこんな関係になったのであり、涼子から誘惑したわけではないが、ちょうど性欲処理に山田を利用する後ろめたさに自戒した自分が頭に浮かんで、このセリフは涼子の女心を激しく揺らした。

交渉人涼子 9話 (25) につづく
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