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ろま中男劇場 5.おっととおとうと (35)殺しちゃダメエ

ろま中男3 作品リスト
ろま中男劇場 目次2

ろま中男劇場 5.おっととおとうと (35)殺しちゃダメエ

「だ、だめえっ」
そんなこと、しちゃ、だめえっ…。
突然乱入した正義の味方の独壇場をただ見ていた希だったが、怒りに燃えた瞳に本気の殺意を感じて、とっさに二人の間に躍り出た。

「こ、殺しちゃ、だめえっ」
だめっ、人殺しなんて、絶対ダメエッ…。
希はニットワンピを胸までズリ上げられたあられもない姿で、怒り心頭のクリハラの前に立ちふさがった。

「えっ…、どいて、コイツは、死んだ方がいいのよっ」
拳銃の前に半裸の女体をさらす若妻に驚いた女性警官だったが、セクハラ性犯罪者への怒りを再び燃え上がらせ、鬼気迫る表情で希を威嚇した。

「だ、だめえっ…、死んでいい人なんて、いないのっ」
ううっ…、
怒りに燃える女性警官の勢いに気おされて涙ぐむ希だったが、
だ、だめよおっ…。
奴隷体質特有の優しい博愛主義な気持ちで、自分を慰み者にした変態警官をかばっていた。
「た、頼む…、ゆ、許して、くれ…」
希のか弱いカラダを楯にして隠れ、ブルブル震えるワタナベも、情けない声でクリハラの翻意を乞うていた。

「こ、このっ、卑怯者っ」
女を楯にして命乞いする変態警官にますます怒りを燃え上がらせたクリハラは
「どきなさいっ」
立ちふさがる希を払いのけようと、拳銃を握った手を伸ばした。
「だ、だめえっ」
殺しちゃ、だめえっ…。
人を殺すことが世の中で一番悪いことだと信じる純な若妻は、無意識にその手にしがみついていた。

「は、離してっ」
クリハラの手にしがみついて、ニューナンブをニットワンピの柔らかい胸に押し付ける希に
「やめてえっ」
絶対に、ダメエッ…。
暴発の可能性を感じた女性警官は罪もない市民を傷つける危険に恐怖し、
「離して…、もう、撃たないから…」
ワタナベに対する怒りを収めた。

「ホントに?…」
こわごわ上げた顔のアゴや唇で妖しくテカる粘液の名残を見たクリハラは
「うん…、もうしない…」
希が受けたヒドイ仕打ちに泣きそうになる気持ちをなんとか心の奥に押し込め、小さくため息をつくと
「でも、コイツには、きっちり罰を与えるから…」
警察官としての職務を約束した。

「そうだ、落ち着けっ、なっ」
相変わらず希の後ろに隠れたヘタレ変態警官が、虎の威を借る狐のごとくもっともらしい口調でクリハラを諫める。

「オマエッ、…、オマエは、そこで、おとなしくしとれっ」
卑怯なヘタレ性犯罪者にまた怒りを沸騰させたクリハラだったが、相変わらず拳銃にしがみついてウルウルした目で見つめる希に気付き、ネイティブな関西弁でツッコんだ。

ろま中男劇場 5.おっととおとうと (36)につづく
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