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== 交渉人涼子 ==

交渉人涼子 9話 (14)

裏ろま中男 作品リスト
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交渉人涼子 Negotiator Ryoko
9話 涼子と山田 (14)

そこまで悪役扱いされているなどとは夢にも思わない涼子は、弥生の視線を無視して山田が帰ってくるのを待っていた。その日は事件のない静かな午後でデスクワークに終始した涼子は山田の帰りを待ちつつ、暇をもてあましていた。課長から山田の行き先を問いただされて適当な理由でごまかしたが、ケータイで呼び出しても出ないので涼子もちょっと心配になっていた。あるいはスネているだけかもしれないと考えて、涼子は定時になるとさっさと帰ってしまった。

帰りのラッシュで混む道もスイスイとすり抜けて家に帰った涼子がリモコンでガレージを開けると、涼子先輩っ、と山田が駆け寄ってきた。涼子に突き放されて落ち込んだ山田だったが、今日中に許してもらわなければ、と仕事をサボって涼子が帰ってくるのを待っていた。その手には一輪の薔薇が握られていた。山田の元気そうな姿を見て涼子は安心したが、知らん顔してそのままガレージにYZF-6Rを駐車させた。山田も涼子の後を追ってガレージに入ってきた。脚線美を見せつけるように足先できれいな弧を描いてバイクから降りた涼子が、ヘルメットを取って長い髪をなびかせると山田を無視して家に入ろうとした。

涼子先輩、スイマセンでした、山田は涼子の先回りすると地面にはいつくばって土下座した。涼子が山田をよけて黙って行こうとすると、山田は、ホントに反省しました、許してください、と涼子のおみ足にすがりついた。離せ、冷たい口調で振り払おうとする涼子は、内心うれしくてふくらはぎに食い込む山田の指の力強さに股間を熱くしていた。涼子先輩が、許してくれるまで、離しません、涼子にすがりついて顔を伏せた山田の声は泣き声混じりだった。

もともと涼子の不機嫌は弥生が原因のヤキモチのようなモノで、山田はとばっちりを食ったというのが本当のところだった。セックスの最中に山田が口走ったことは涼子にとってたいしたことではなかった。足下でうずくまる山田の背中が震えるのを見た涼子は、チョットかわいそうになって、オマエのような変態は、また私の下半身をのぞこうと企んでるのだろう、立てっ、と命令した。はっ、涼子に許してもらうコトで頭がいっぱいだった山田は、突然シモの話題を持ち出されて涙でにじんだ目を上げた。

涼子は肩幅に開いた足で堂々と立って、下からノゾキ上げる山田の視線も全く意に介さないように振る舞っていたが、見られているとイヤラシイ女の本性を燃え上がらせてパンティに恥ずかしいシミを作っていた。チェックのミニスカートの中をぼんやりと眺めていた山田は涼子のパンティに出来たシミには気づかなかったが気を取り直して、違います、ときっぱり言って立ち上がると半べその目で涼子を見つめた。涼子よりも背の高い山田は至近距離で涼子を見下ろす形になったが、おまえの性根は、わかってる、とっとと帰れ、ときびすを返す涼子に、信じてくださいっ、切実な声を上げた山田はまた涼子の行く手をさえぎった。

…、冷ややかな目で山田の熱い視線を受ける涼子は内心ではドキドキしていた。昼間のセックスが途中だったのでまだ淫乱な炎は体の芯に燃え残っていて、山田が真剣に見つめる目に火勢をあおられていた。そこまで言うなら、試してやるから来い、そう言って家に入る涼子に山田は、許してもらえると、うれしそうに笑うとまるで飼い犬がしっぽを振るように涼子の色っぽい後ろ姿についていった。

交渉人涼子 9話 (15) につづく
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