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== 女子校生由貴 ==

女子校生由貴 (32) 由貴の反撃

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女子校生由貴 (32) 由貴の反撃

由貴はタダシがキスするのを目を閉じてドキドキしながら待っていた。

「…」
タダシは目を閉じてウットリした表情を浮かべる由貴がどうしようもなくカワイイと思った。かすかに震えるやや厚めの唇がセクシーに感じて息が苦しくなった。しゃぶりつきたかったが何とかこらえると、まだ奴隷調教の途中なのだと気を取り直した。

「…おい、ブス、目を開けろ」
心を鬼にして冷たく言いはなった。
「…、えっ」
すっかり恋人気分でキスを待っていた由貴は、ブスという言葉に涙がこみ上げてきた。なんでこんなイジワルをするのだろう、とタダシの目を見つめた。

「…」
由貴の悲しそうな視線が辛くて、タダシが目をそらす。
「…おまえは、奴隷のくせに、いっちょまえに色気づいてるんじゃねえ」
冷たい言葉をあびせかけるタダシを、由貴は目に涙をいっぱいにためて見つめていた。

「だいたい、…奴隷のくせに、…、言葉遣いが…」
「…、由貴のこと、好き、なんでしょ」
タダシが由貴の視線にドギマギしながらしゃべるのをさえぎって、目尻から涙がこぼれるのもかまわずに由貴がにらみながらはっきりした口調で言った。

「…、なっ」
由貴の強い意志を込めた声に気圧されたタダシは由貴の目に怒りの色を見てうろたえた。
「好き、なんでしょ」
由貴の大きな涙を溜めた目がにらみつけるようにしてタダシに問いかけていた。

「…、おまえ、…」
タダシは精一杯強がってにらみ返したが、それ以上言葉が出なかった。
「由貴、好きな人とじゃなきゃ、こんなコトしたくない」
タダシに組み敷かれてカラダは制圧されている由貴だが、気持ちの上では完全に由貴が優位に立った。

「だまれ、ブス」
タダシは由貴の視線から逃げるように目を閉じて胸を荒々しく揉んだ。
「うっ、いたっ、」
胸をいきなりつかまれて由貴は顔をしかめたが、それでもタダシをにらんでいた。

「どうだ、痛いだろっ」
タダシは強がって由貴を見返したが、声はうわずって怒りを込めた目ヂカラに負けていた。
「好きにすれば…、でも由貴は、舌かんで死にます」
いつもののんびりした口調からは想像できないきっぱりしたセリフを言いはなった由貴は、真っ正面からタダシをにらみ、カワイイ口から舌を出してぎゅっと目を閉じた。

「えっ、やめろっ」
由貴のただならぬ様子にタダシはあわてて由貴の口に指を入れた。
「ううっ」
「いてっ、いてえ、やめっ、いて、…」
由貴はタダシが指を入れるのもかまわずに思いっきり舌をかもうとして歯に力を込めていた。噛まれたタダシは指が食いちぎられそうで、なんとか引き出そうと懸命に手を振っていた。

「いてえじゃねえか、何すんだ」
タダシは何とか指を引き抜くと半べその目を由貴に向けたが、由貴の冷たい視線に思わず後ずさった。
「…、由貴が死のうとするのを、じゃまするから」
冷たい視線がタダシを射貫いて、平板な声が当たり前のように応えた。

「だから、なんで、死ぬんだよ」
タダシはもう泣きそうだった。指からは血が滴っていた。
「…、由貴のことデブでブスだと思ってる人に、純潔を汚されたから、もう、死ぬしかないもん」
由貴は変わらぬ強い視線をタダシに向けていた。

「なんだよ、それ」
タダシはベソをかいて泣き出していた。
「でも、タダシ君が由貴のこと好きなら、奴隷でも何でも、なってあげる」
そう言った由貴の目は本気だった。

「…」
タダシは頼りなげに由貴を見ていた。指が痛くてジンジンした。

「由貴のこと、好きなんでしょ」
訴えるような真剣な由貴の表情だった。りんとした表情に強い意志を込めた美少女の顔だった。

女子校生由貴 (33) につづく
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