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アベンジャー由紀 目次アベンジャー由紀 (5)復讐者由紀
「××…」
ノーパンのガーターストッキング下着姿にOL風衣装を身につけた彼女は、ケータイに英語で何かを話しかけていた。
彼女がケータイを切ると、外で待っていたのか屈強な外人男性数人が強姦部屋に入ってきて、床に倒れてた強姦魔たちを縛り上げた。
「安心して、警察には突き出さないから…」
ボスらしい黒人男性に目配せした彼女は、連れて行かれる強姦魔グループリーダーに、冷ややかな笑みで声をかけた。
しかし強姦魔たちにとっては日本の警察に逮捕された方がよほどマシだったはずだ。黒人らは人身売買組織のメンバーであり、三人には貨物船で東南アジアの男娼窟に売られ、一晩に何人もの倒錯性欲異常者たちに弄ばれる、地獄のような毎日が待っているのだから。
残りの二人からちぎり取った血まみれの陰茎とリーダーのとあわせた3本を、床に並べて写メを撮った美女は、「復讐完了しました」というタイトルでメールを送った。
メールの送り先は、強姦魔たちに陵辱された被害者の女性たちだ。
3本の主をなくした息子たちを強姦部屋に置き去りにしてリーダーの家を出た美女は、人身売買組織の男たちが運んできた赤いスポーツカーに乗って夜の闇に消えていった。
彼女の名前は柏由紀。住所や年齢は不詳だが、その美しい容貌は20代半ばに見える。
性犯罪の犠牲になるのはいうまでもなく女性が圧倒的に多い。アメリカや韓国で女性が悲惨な性犯罪の犠牲になったという報道をよく目にするが、多くの日本人女性も同じように性的なおぞましい暴力を受けている。
それが表だってニュースにならないのは、強姦罪などの性犯罪が親告罪であり、性的なトラブルは秘事にしようとする日本的習慣から、泣き寝入りするケースがほとんどだからだ。
司直の裁きも受けずにのうのうと暮らす強姦魔たちに、おぞましい陵辱を受けて心に深い傷を負った女性の多くが、まともな社会生活が送れずに辛い毎日を過ごしている。
そんな女性たちが彼女のクライアントだ。血が滲むような恨みのこもった依頼が、あるネットサイトにかき込まれる。
表だって警察に訴えることは出来ないが、性欲に任せて消えない傷を負わせた卑劣な強姦魔をどうしても許せない女性からの依頼で、彼女は性犯罪者たちに復讐する。
報酬はもちろん依頼者から受け取るが、今回のように日本国法律下で凶悪犯罪となるケースでは報酬も高額になるため、人身売買組織などのアンダーグラウンドな組織からもあわせて受け取る。
由紀がこの仕事に手を染めた事情を説明するには、高校生の彼女が遭遇した悲惨な事件から語る必要がある。
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