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腐女子モヨ子 (27)二人でお出掛け

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腐女子モヨ子 目次

腐女子モヨ子 (27)二人でお出掛け

「パンティドロも、あの鬼畜オヤジに命令されたんだな」
変態オヤジの、差し金だったんだな…。
坊主憎けりゃ、袈裟まで憎いで、おかしなことはすべて変態叔父のせいだと思い込んだテツが、うれしそうに美少女顔をゆるませたモヨ子に問いただす。

「へ…、あっ、あれは」
真剣な顔で迫ってくるテツに目を閉じてキスを待つようなしぐさを見せたオタ女は、はっとなって目を開き、
「ぐひっ、趣味でございます」
恥ずかしそうに目を伏せると、法に触れるみずからの性癖をあっけらかんと告白した。

「はあ…、じゃあ、コスプレはオッサンの、好みなんだよな」
趣味って、なんだよ…、でもコスプレは、スケベオヤジの指示、だよな…。
薄幸の美少女像を勝手にでっち上げ、ひとりで盛り上がっていたテツは、お気楽なモヨ子に肩すかしを食らったが、それでもまだ食い下がっていた。

「あ、それも、わたくしめの趣味で…」
どSイケ面のイラ立つ気持ちを知ってか知らずか、オタ笑いで美少女顔を緩めたモヨ子は
「ぐへへっ、ございまするうっ、うひひっ」
それも自分の趣味だとあっさり認めていた。

「もう、いいっ」
かああっ、同情したオレが、バカだったっ…。
サブカルにどっぷり浸かったオタ女に、涙まで流して同情した自分がバカだったと、ガックリしたどSイケ面は、
「うらっ」
死ねっ、バカ女っ…。
甘ったれた空気を漂わせる肉感的な女体を突き放した。
「ひいっ…、あ、あわわ…」
いい気分でテツにカラダを預けていたモヨ子は、突き倒されてまた顔面から床に激突した。
「あひっ、ありがと、うひっ、ございますっ」
激痛に悲鳴を上げたオタ女だったが、めげずに顔を上げると涙目でお礼を述べていた。

「…、お代わり」
いったい、なんなんだ、コイツは…。
モヨ子というオタ美少女の本質がつかめそうでつかめないテツは、イラ立ち気味に座ると、冷めたコーヒーを突っ返した。
「は、はひっ、ただいまっ」
床に女座りして哀愁を漂わせていたモヨ子は、その声にピョンと飛び上がるとジャージに包まれた肉感的なカラダを奇妙にくねらせながら、コーヒーサーバにすがりついた。

「今日は、どうするかな…」
どうせ、帰るつもりないしな…。
年の瀬でとっくに大学は休みに入っていた。正月を実家で迎えるつもりはないテツは、なんとなくつぶやいていた。
「うっ、申し訳、うひっ、ございません…」
それを自分への問いかけと勘違いしたオタ美少女は
「わたくしめは、ぐふっ、ヤボ用が、ぐひひっ、ございまして…」
なんだか自慢気だった。

「…、なんだ、そりゃ」
聞いてねえよ…、だけど、なんの用事だ…。
イラつくオタ笑いを冷ややかに見るテツは、熱いコーヒーをすすりながら聞いていた。
「うひっ、コミケの準備で、ぐへっ」
テツの投げやりな問いかけに、ますますうれしそうにオタ笑いのバカ面を見せるモヨ子は、
「同好の女子と会合で、いひっ、ございまするっ」
腐女子グループの集会があるコトを告げる。

「はあ…、会合ね…」
オタ女の、サバトか?…。
オタ女に著しい偏見を持つテツは、腐女子の集まりを魔女の集会のように思っていた。
「さようで、ぐふっ、ございまするっ」
阿鼻叫喚がうずまく地獄のような光景を想像しているとは思いもしないモヨ子は、あいかわらずお気楽なオタ笑いでうれしそうだった。

「行っても、いいか?…」
ヒマ、だしな…。
特に予定のないテツは、コワイモノ見たさでつい乗り出していた。
「へ?…、あうっ、そ、その、あのっ」
思いがけない一言に、モヨ子はうれしそうな困ったような複雑な表情を見せ、アタフタしていたが
「はひっ、よござんすっ」
ナニかを決意したように真剣な表情を見せると、フンと鼻息を荒くした。

腐女子モヨ子 (28) につづく
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