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SBY16 目次SBY16 (5)接客
また幕間か…。
舞台からふたりがいなくなって、また真っ暗になった。
さっきまでのまぶしい照明に慣れた目には何も見えなくなったが、舞台ソデから次の出番の準備をする声が聞こえる。
こじはるか…、チップ用意するか、…。
三人ぐらいの声がして、小○陽菜の声も聞こえてくる。小嶋○菜はお気に入りだ。オレは念のため3枚財布から出して彼女の出番を待った。
「こんばんはっ、ノースリーブラで?す」
急に舞台が明るくなって三人の少女が現れた。真ん中には純白のワンピを着た○嶋陽菜がいた。彼女を見つめてオレは諭吉を握りしめた手を上げる。
「あ、オジサン、ありがとっ、でも1曲歌わせてね」
センターを勤めるこじはるがカワイイ笑顔を見せる。
「私たちも、指名してね、おねがいしますっ」
両サイドのふたりがカワイイ仕草で他の客に愛嬌を振りまく。
「ちょっと、準備を…」
すぐに曲に入るのかと思ったが、三人娘はコスチュームに手を入れてゴソゴソしている。
「コレでホントのノースリーブラ、ですっ」
着衣したまま器用にブラを取った三人が、ニッコリ笑って客席に投げる。こじはるは当然オレに投げてくれた。
「がんばって!」なんて、私♪…。
イントロがはじまり、三人が踊り始める。オレは最前列で三人のミニスカの中をのぞき込んでニヤニヤしていた。
あきらめたく♪…
ソロパートはデベソまで出てくるようで、ミニスカをヒラヒラさせて生パンを客に披露していた。ただ元のままだと交替のタイミングが早すぎるので、1番がセンターで2番がライトのようにデベソまで出てくる順番が決まっている。
曲が終わる頃には、なかみなとみぃちゃんにもチップの手があがった。このあとに本命がいるのか、こじはるにオレ以外の手が上がることはなかった。
「どうぞ」
三人が舞台ソデに下がるのと同時に後ろから声をかけられた。サングラスをかけた若い男だった。
こんな暗いのに、サングラスか、…。
どうでもいいツッコミを心の中でつぶやいていると、男はさっさと歩いていく。オレは彼についていった。
男がドアを開けると、その向こうはドアが並んだ廊下になっていた。三つめのドアの前にさっき舞台で見た衣装のままのこじはるが立っていた。
「ご指名、ありがとうございます」
ニッコリ笑ったこじはるが、両手を重ねて差し出す。
「あ、ああっ」
カワイイ笑顔に見とれたオレは、慌ててチップをその上にのせた。
「どうぞ」
綺麗にたたんで胸に差し込んだ彼女がドアを開ける。中はバスルームとベッドがあってソープと同じだった。
「改めて、ご指名ありがとうございます、小嶋○菜ですっ」
部屋に入ると彼女はニッコリ笑って舞台でするようなポーズを取った。
「よろしく、なんて呼ぼうか」
いい年をしてと言われそうだが、ドラマで見たちょっと蓮っ葉な毒舌少女の実物を目の前にして、オレの声は震えていた。
「こじはるでも、にゃんにゃんでも、なんでもいいよっ」
ヒジを曲げて手をヒラヒラさせた彼女がカワイイ笑顔を見せる。何か言うたびにポーズを取るのが、きまりなのだろう。
「じゃあ、にゃんにゃんっ、おれ、ココ初めてなんだよ」
にゃんにゃんに淫靡な響きを感じて、こじはるからにゃんにゃんに変えた。
この年まで独身を通してきてソープなら慣れていた。こういう場所で気取っていてもしょうがない。オレは正直に聞いていた。
「そうだったね、じゃあ、システム説明するね、その前に何か飲む?」
手を腰に当てて太ももを強調するようなちょっとエッチなポーズを取ったにゃんにゃんは、冷蔵庫の中をのぞいた。
「じゃあ、ビールで、オレのコトはノブって呼んでくれ」
缶ビールが見えたのでビールを頼むと、思いつきで偽名を口にした。
「ノブさんですね、どうぞ」
ベッドに座ったオレの前に小さなテーブルを持ってきたにゃんにゃんは、ひざまずいてコップにビールを注ぎ、首をかしげる。
「にゃんにゃんも座れよ、飲むんだろ」
「えへへっ、すいません」
彼女が本物ならとっくに成人しているはずで、オレは隣に座るように言ってビールを勧めた。
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