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オレの子を産んでくれ (31)非情な運命

ろま中男3 作品リスト
オレの子を産んでくれ 目次

オレの子を産んでくれ (31)非情な運命

「もしも~、あなたが~♪…、この歌が友美の夢なの…」
湯船でオレに抱かれて潤んだ目を見せていた友美が急に歌い出した。

柔らかい女体を抱きしめてかわいらしい歌声にしばらく聞き惚れていると、はにかんだように笑った友美はオレをチラ見して恥ずかしそうに顔を伏せた。

「…、そう…」
少女時代に家族の愛情に飢えていた友美は家族にたいして強烈なあこがれがある、と彼女の告白でわかった。そして彼女は何十年も前のヒットソングの様な慎ましい幸せが夢だという。

オレを信じ切った友美の潤んだ目を見ていると、彼女を幸せにしたいという気持ちが沸々と湧いてきて、控えめな幸せを夢だという彼女がどうしようもなくいとおしく感じる。しかしオレはあと半年の命だ。彼女のささやかな夢はかなえられない。

「やっぱり、やめだ」
たとえ半年でも友美と一緒にいたいという気持ちを振り払って、オレは冷たくつぶやいた。

ガンに冒されているとわかったら、きっと彼女はオレに尽くして最期まで看取ってくれるだろう。しかしたった半年で子供の頃から抱いてきた夢をぶち壊された彼女は、妊娠したまま途方に暮れて絶望するだろう。オレの後を追って自ら命を絶つかも知れない。

「え、なに、なにするの?」
こんなカワイイ友美ならオレなんかよりずっといい男が現れるに違いない。オレとじゃ不幸になるだけだ、と自分に言い聞かせて湯船から友美を抱き上げると、スケベイスに座らせて大きく足を広げさせた。

「ひいっ、あっ、やっ、やだっ、やめてえ」
ビデをあそこの亀裂に差し込んでカランをひねると、無残に広げられた秘肉のスキマからお湯が溢れてくる。深々と突き刺したビデは膣ナカどころか子宮までお湯を環流させて子種を洗い流す。

「ひんっ…、なんで…、ひっ、赤ちゃんが…、ああっ、やめて、おねがい」
秘所のナカを駆け巡り、膣粘膜を洗い流す温かい水流にもだえ、お湯の水滴を滴らせる艶めかしい女体を悩ましげにのけぞらせる友美は泣きながら翻意を訴えるが、オレは心を鬼にして膣洗浄を続けた。

「これで、キレイになっただろ、オマエみたいな、重い女は、迷惑なんだよ」
ビデを引き抜いてカランをひねったオレは、泣きそうな気持ちを何とか抑えて浴室から出て行こうとすると、
「ごめん、友美が悪かったんでしょ、ちゃんとするから、もう、変な事言わない、だから、ねっ、もう一回赤ちゃん作ろ、ねっ」
切ない問いかけを訴えてすがりつく友美が胸の柔らかい弾力を背中に押しつけて、腰にまとわりつくように前に回した手で息子を優しく愛撫する。

「そ、そういう…、とこが、重いんだよっ」
「きゃっ、なんでえ、いかないでえ、おねがいいっ」
優しく艶めかしい手つきに鎌首がムクムクともたげるが、友美のためだと自分に言いかせてすがりついてくる彼女を突き飛ばし、逃げるようにホテルから出て行った。

重くのしかかる孤独感に押しつぶされそうな気持ちを何とかこらえてアパートに帰った。敦子はやっぱりいなかった。

静かなひとりだけの部屋にいると、あと半年の命という運命のどうしようもないやるせなさに、絶望的な虚脱感に襲われる。オレは泣き疲れて寝てしまうまで、ガンの死刑宣告という冷酷な運命を恨んで情けなく涙に暮れていた。

オレの子を産んでくれ (32) につづく
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