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鬼龍院サセ子探偵事務所 (35)新任教師の正体

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鬼龍院サセ子探偵事務所 (35)新任教師の正体

「オレ様の授業で無駄話とは、いい度胸だ」
体格のいい新任体育教師はいかつい顔に不気味な笑みを浮かべながら、教壇の上からオレたちを見下ろしていた。

「薫ちゃんっていうのね…、香るのはスミレ色の…、かしら?…」
暑苦しいオーラを漂わせる新谷を無視するように、サセ子サンは黒板に書かれた名前を眺めて妖しく笑う。
「なんだと、バカにしてるのかっ」
オレ以外にサセ子サンは友美に見えている。ふてぶてしい態度を見せるニセ友美に新谷は突然キレると、こめかみに血管を浮かべて大声を張り上げる。アヒル口のお気楽女子高生が見せるいつもと違う態度を、クラスメイトは意外そうに見守っていた

「そんなに興奮しなくて、いいのよ」
ビリビリと体に響く大音量にも動じないキッツイJK姿のサセ子サンは、ニッコリ笑うとアキバで当てたというレアなアレのカプセルを取りだし、
「いでよっ、カブモーン」
ジャージを下半身に張りつけた新谷の足下に投げつける。

「ブッ、ジャーッ、ウガアッ、ガウッ」
白煙とともに恒例のUMAが現れる。巨大な生き物には違いないが今回は割と人間近く、キレイに揃えたヒゲとレザー素材の衣装からムキ出しのマッチョな肉体は、コワイと言うよりアッチ系の嗜好を漂わせていた。
「おっ、なっ、なんだ、おまえはっ」
オレはいいかげん慣れたが、新谷にとっては初めて見るUMAであり、たくましい肉体を震わせてみっともなくうろたえていた。

「ウガッ?…、ウガッ(笑)、ウガガッ((笑笑))」
分厚い胸板をピクピクさせて威嚇していたUMAだったが、新谷を見るとクネクネしだして不気味な笑いを浮かべると、
「ひっ、たっ、助けてっ」
嬉しそうに抱きついた。

「やっぱりね…、そっち系だと思ったのよ」
新谷はバケモノにモッコリジャージをはぎ取られて、スミレ色のアヌスを掘られていた。マッチョな二つの肉体が絡み合うおぞましい光景にクラスメイトから歓声混じりの悲鳴があがるが、不思議美女は涼しい笑顔を見せていた。
「やっぱりね、って…」
単に態度がでかいだけの体育教師をUMAでお仕置きをするサセ子サンに、オレは呆れていた。

「ほら、そろそろ、正体を現すわよ」
オレの不興など一顧だにしないサセ子サンは、長いまつげを強調するように目を細めて思わせぶりに笑う。

「ぎゃああっ、たっ、たすけてっ」
マッチョな筋肉に犯される新任体育教師は情けない声で助けを求めていたが、いつの間にかお尻にふかふかしたシッポを見せていた。
「もう、やだよっ」
泣きべそをかく子供のような声がして白煙が上がったと思ったら、ハッパを頭に乗せたタヌキがバケモノのたくましい両腕から抜け出してどこかに逃げていった。

「ハゲセンセッ、人間に化けたタヌキぐらい、見抜かないとね」
アッチ系のマッチョUMAをカプセルに戻したニセ友美は、クラス全員からまったくその存在を無視されていた中井に声をかける。腰を抜かしたすだれハゲ担任が弱々しく向けるローアングルからの視線から隠すように、ミニスカを押さえた不思議美女がニッコリ笑っていた。

鬼龍院サセ子探偵事務所 (36) につづく
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