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鬼龍院サセ子探偵事務所 (5)ふたりの部屋

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鬼龍院サセ子探偵事務所 (5)ふたりの部屋

なんだ?…。
柔らかくて温かい心地いい弾力に触れたオレは、なんだかウットリするようないい匂いで鼻腔をくすぐられていた。

「あ、あん…」
耳元に湿った風が吹いて扇情的な声がして柔らかい何かが下半身に絡みついてくる。
「ん…、あっ、なんで、アンタがっ」
ウェーブのかかったロングヘアに顔をくすぐられたオレが目を覚ますとあの鬼龍院サセ子が目の前にいた。
「きゃっ、いやん…、あんなに激しく愛してくれたのに…」
慌ててベッドから飛び退くと、シーツをまとった肉感的な女体のなめらかな曲線を誇示するように横たわるサセ子サンが妖しい目つきでオレの股間を見ていた。

「うっ…、見るなよ…」
ゾクゾクするような視線が股間に突き刺さるイタ痒いようなこそばゆい感じに、全身素っ裸でいることに気付いて慌てて前を隠す。
「いまさら恥ずかしがらなくていいのよ…、私のことあんなに激しくもてあそんだクセに…」
落ち着き払った笑顔のサセ子サンは隠した手を透視するかのように股間に熱い視線を注ぐ。

「な、何言ってンだ、だいたいココはオレんちだぞっ、…っていうか東京都青少年保護育成条例違反だっ」
陽菜にグーパンチを食らってからの記憶がないオレは、あるいはサセ子サンの肉感的な女体に溺れてしまったかもという疑惑が払拭できずにみっともなくキョドっていた。何も憶えてない後ろめたさを振り払うようにオレは怒鳴り散らした。
「うふっ、大丈夫よ、ここ東京じゃないから…」
キョドるオレを楽しむようなサセ子サンは、シーツで押さえつけた胸の谷間を強調するように手を合わせてニッコリと妖しい笑みを浮かべる。

「何言ってンだよ、オレんちは東京…、え…」
余裕綽々のサセ子サンにブチ切れそうでまともに相手してられないとドアを開けると、目の前には見渡す限りの星空が広がっていた。
「里美君があんまり激しいから、この部屋だけはね飛ばされたみたいなの、宇宙に…」
あり得ない風景を目の当たりにして驚愕を隠せないオレに、シーツをまとったサセ子サンがその激しい交わりを思い出したようにウットリした表情でしなだれかかってくる。

「だあっ、だからそれをやめろっ…、こんなことありえないだろっ」
柔らかい成熟した女体の弾力的な誘惑を拒否したオレが何とか言い返すと
「そうはいってもねえ…、あ、CGとかじゃないから出ちゃダメよ、部屋の外はほとんど真空の絶対零度だから、あっという間に血液が沸騰しちゃうわよ」
駄々っ子をたしなめるような困り顔の巨乳美女は大宇宙の厳しい現実をオレに諭していた。

「で、でも、この部屋だけ、なんで普通なんだ」
「さあ…、ふたりの愛には宇宙の法則もかなわないってことじゃない」
「なんだそりゃっ」
「私たちが愛し合えばなんでもできるってことじゃない…、もう一回したら元に戻るかもよ」
あり得ない現実にまだ混乱気味のオレが不自然な今の状況を指摘すると、妖しい笑みを浮かべてシーツ越しに巨乳を押しつけて来るサセ子サンがニッコリ笑った。

鬼龍院サセ子探偵事務所 (6) につづく
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