ろま中男3 作品リストろま中男劇場 目次3ろま中男劇場 7.オレは景子 (2)お風呂タイム
こんなもんか、…。
風呂場で若いカラダを磨き上げるオレは控えめな胸を触りながら、ハリのある柔らかい感触にワガママな意見を感じていた。
あの北川○子の胸を触れると思ってドキドキしていたが、実際触ってみるとたいした感動はなかった。中年男だったオレが女性の胸を触るときのむっはーな高揚感を、女性になったとはいえ自分の胸を触るときには感じないからだろう。
景子はしてたのかな、…。
女性は胸を愛撫されても感じるらしい…、オレはソープ嬢から乳首をなぶられたときの気持ち良さを思いだして、景子が自分でシテいたのか考えてみた。
そもそも男のオーガニズムは女性のそれとは全く違うというコトらしいし、女性が絶頂でイク感じを体験してみたい好奇心もあった。
おそるおそる、あそこの突起に触れてみる。
ひいっ…。
…、こんなんで、気持ちよくなるのかっ、…。
オレは感電したような衝撃に襲われてすぐに手を離した。頃合いがわからずに力を入れすぎようだ。
羮に懲りて膾を吹く、どころかあの衝撃にすっかり懲りたオレは恐くなって、自分でそこに触れるなんて出来なくなっていた。
小人閑居して不善を為す、だな…。
こんなキレイな女性を穢すような不埒な振る舞いを恥じたオレは、とりあえずオッサン臭が絡みついているような気がして、カラダをキレイに洗い流すことに専念した。
ツルツルしてて、気持ちいいな、…。
不埒を自制したオレだったが、若い新鮮な女体の新感覚な手触りは感動させてくれた。そもそも触る手自体が、これまでのシワだらけの節くれ立ったゴツゴツした手とは比べものにならない、触ったら折れそうなほどほっそりとしてしなやかなのだ。
コレが、男と女の違いなのか、…。
石けんを洗い流してから鏡に映ったカラダをしみじみ眺めながら、オレは感嘆の溜息を漏らしていた。芸術品といってもいい美しいカラダは神々しくさえあった。
よっ、おお、柔らかいなっ、…。
試しに前屈してみると、両手がベッタリと床につく。今までの中年男のカラダだと腹がジャマでヒザの下にも届かなかったのに…。オレは元のカラダに戻ったら、絶対ダイエットしてやると心に決めた(多分戻った頃には、忘れているだろが…)。
痩せるって、こういうコトなんだな、…。
それに体が軽い。重いモノを持ちあげることは出来ないが、これまでのように、ヨッコイショと勢いをつけなくても立ち上がれる。
うほっ、ええのおっ…、あれえ~、お殿様~、ご無体な~、ってか(エロ笑)。
風呂場から出てバスタオルを胸から巻いて女の子っぽい風呂上がりの姿にニヤニヤしていたオレは、ふと思いついて体重計に乗ってみる。
お、おおっ、すげえっ、半分以下だよっ…。
コレまでの体重が約0.1トンだったのに、今メーターが示す値は40ウンキロしかない。オレはしみじみと感動していた。
でも、長いな、…。
生まれてこの方短髪で過ごしてきたオレは、サラサラしたロングヘアが素肌にまとわりつくこそばゆいような感覚をはじめて知った。髪の長い女性はこの感覚に慣れているのか、ちょっと不思議な気がした。
そうだ、下着…。
バスタオルで力を入れすぎないように丁寧に体を拭いたオレは、ふと困ってしまった。独身のひとり暮らしの男性宅に女性用下着などあるはずもなく、かといってオッサンがはいていた下着をこのキレイな体に着せるのは、とうてい認めがたい抵抗感がある。
だけど、なにも着けないのは、もっとまずいしな、…。
とりあえず折衷案として新品の下着をはくことにした。これなら本物の北○景子も許してくれるだろう。男性用のトランクスと白Tシャツを着た姿は、それほど不自然には見えなかった。弘法は筆を選ばず、ということだろうか。ナイスバディは何を着てもそれなりに見えるモノだと感心した。
せめて白シャツにジーンズを、と思ったがウェストが余りすぎてみっともないことこの上ない。
これしかないか、…。
ジャージならゴムのウエストでなんとかごまかせるレベルだったが、それでもウェストがゆるくて腰履きになりそうなのでサスペンダーで吊った。腹の出た男はベルトよりもサスペンダーが定番なのだ(例:芋洗坂係長)。
いい、時間だな、…。
時計を見たオレは、これから出掛ければちょうど開店時間に合うだろうと、薄汚れたスニーカーのひもを縛り直して出掛けた。
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