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ろま中男劇場 3.新人銀行員奈々 (2)至れり尽くせり

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ろま中男劇場 3.新人銀行員奈々 (2)至れり尽くせり

「おいで、さあ」
オジサンは善人そうな笑顔で、門の前で入りあぐねる奈々を誘う。

「じゃあ、ちょっとだけ…、えへへっ」
こんなに暑いんだもん、このままじゃ、奈々、ひからびて死んじゃうかも、しれないしね…、いいよね、…。
冷たいドリンクで喉をゴクゴク鳴らす自分の姿で頭の中を占領された奈々は、親切ぶった中年の魂胆など全く気付かずに、オジサンのひとり暮らしだとは知らずに一戸建てにおじゃましていた。

パンツ、脱がなくて、良かった、…。
リビングに案内された奈々は豪華そうな調度品をキョロキョロ見渡しながら、パンストを脱いでナマ肌をさらすヒザを落ち尽きなくすり合わせていたが、あのときパンティまで一緒に脱いでいたら、とてもこの家におじゃまできなかったと、軽挙を思いとどまったことにホッとしていた。

「どうぞ、冷たいよ」
すぐにオジサンが戻ってきて、水滴が浮いたグラスを奈々の前に置いた。

「スイマセン、頂きます」
…、うきゃあっ、冷たい…、おいし~、生き返るよおっ、…。
冷たいグラスを両手で押さえてすましてストローを吸っていた奈々だったが、一気に飲み干した。

「おいしそうに飲むね、もう一杯飲むかい?」
奈々がジュースを飲むのをニコニコ見ていたオジサンは、自分の分のグラスも差し出した。

「え、そんなあ…、えへへっ、じゃあ、頂きます」
酷暑日の炎天下で汗を体中から噴出していた奈々は申し訳なさそうに手を出すと、また一気に飲み干した。オジサンは奈々がジュースに熱中しているスキに、ミニスカで半ばムキ出しになった健康的なナマ太ももを盗み見する。

「ホントにノドが渇いてたんだね、もっと持ってくるから、ちょっと待っててね」
しずくでテカる奈々の唇をチラ見してから、人の良さそうな笑顔を見せたオジサンは、お盆だけ持ってキッチンに戻っていった。

「え…、あの…」
しまった…、はしたなかったかな…、でも、おいしそ…、うきゅうっ、幸せ、…。
オジサンの後ろ姿を申し訳ない気持ちで見送った奈々だったが、すぐにグラスに残った氷に手を出すと、口に含んでガリガリとかみ砕いていた。

「お菓子もあるよ」
またすぐに戻ってきたオジサンは、今度はウーロン茶のペットボトルとショートケーキを持ってきた。

「あ、あの、そんなにごちそうになっちゃ…、すいません…」
ありゃあ、わたしって、そんなにひもじそうに見えたのかな…、でも、おいしそうな、ケーキ、…。
至れり尽くせりのオジサンに恐縮した奈々は、しかしケーキに目が釘付けになっていた。

「いいから、遠慮しないで…、さあ、どうぞ」
善人そうな笑顔のオジサンはケーキを奈々の前に置いた。飲み干したグラスを引き取ると、新しく氷を入れたグラスにウーロン茶をなみなみと注ぐ。

「あの…、そんな、図々しいこと…」
やん、おいしそうだよお…、でも、そこまで図々しくしたら、…。
ケーキにノドから手が出そうな奈々は、知らない人の家での遠慮に引き留められて、ウエストを巻いてミニスカにしたナマ足の上で、手をモジモジさせていた。

「オジサン、若い子がおいしそうに食べるのを見るのが好きなんだ、だから、遠慮しないで」
奈々の落ち着かない態度がおもしろいのか、ニコニコするオジサンはさかんにケーキを勧める。

「じゃあ…、ごちそうになります、いただきますっ」
こんなに勧めてくれてるのに、断ったらかえって失礼だよね…、じゃあ…、うひっ、あっま~い、おいひいよおっ、…。
とうとう食欲に負けた奈々はケーキに手を出すと、おいしそうに頬ばっていた。一口食べるたびにウーロン茶をゴクゴク飲んで、オジサンが何度も継ぎ足していた。

「ふうっ、ホントおいしかったです、ごちそうさまでした」
ついさっきまで灼熱の太陽に妬かれてひからびそうだったのに、喉の渇きも癒されて食欲も満たされた奈々は幸せの絶頂だった。うれしそうなカワイイ顔でお礼を言うと、
「そんなに喜んでもらえて、ワタシもうれしいよ」
オジサンもうれしそうに笑っていた。しかしその脳裏には奈々の赤裸々な姿が浮かんでいた。

「あの…、なにか、お礼を…」
このまま帰ってしまったら、礼儀知らずな図々しい女の子だと思われそうで、奈々がモジモジしていると
「そんなこと、いいんだよ、お嬢さん、名前は?」
優しそうに笑うオジサンは名前を尋ねる。

「奈々です、永倉奈々と言います」
お腹も一杯になって警戒心のカケラもなくなった奈々は、オジサンに素直に名前を教えていた。

「そうか、奈々ちゃんは銀行の人だよね…、そうだ、このチラシの説明してもらおうかな」
オジサンは馴れ馴れしく奈々を呼ぶと、カバンからのぞくチラシを指さした。

「あ、はいっ、ありがとうございます、この商品なんですけど…」
やったあ、ひょっとして、オジサン、口座、作ってくれるのかな、…。
オジサンがお客さんになってくれそうで、奈々はうれしさ一杯で商品の説明をはじめる。

…、そろそろだぞ、…。
一生懸命説明する奈々をニコニコ見ているオジサンは、奈々の説明など聞いてはいなかった。ケーキとウーロン茶に仕込んだあるモノの効き目が出るのをじっと待っていた。

「で…、あ、あんっ…、ううっ…」
や、やだあっ、オシッコ、したくなってきた…、調子に乗って飲み過ぎたからだ、…。
急に感じた尿意に奈々はギュッと足を合わせる。よその家でトイレを借りるのが恥ずかしい奈々は懸命にこらえていたが、お腹がシクシクと痛くなってきてチラシの説明が出来なくなった。

やっと、効き目が出てきたな、…。
黙り込んだ奈々の様子から、オジサンは薬の効き目を確信して心の中でほくそ笑んでいた。

ろま中男劇場 3.新人銀行員奈々 (3)につづく
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