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お天気キャスター(3)ちんすこう

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お天気キャスター(3)ちんすこう

「上、ですか?」
お為ごかしにあれこれと要求してくるプロデューサーがスケベなたくらみを抱いているなどとは、つゆほども疑わない純真な高見友里は、おとなしめのジャケットと白いブラウスを見おろしていた。

わたし、胸小さいから…、健康的なお色気の、お天気おねえさんには、失格かなあ、…。
R大ミスコンクイーンは不安げに、控えめなふくらみを見せる胸元を見おろしていた。

「ちょっと、上着、脱いでみて」
友里の胸の大きさにはたいして興味のないエロPは、逡巡する友里に頓着せずに次の指令を与える。
「はい、脱ぎました」
ジャケットを脱いで純白のブラウス姿になった友里は不安げに、Pが何か言うのを待っていた。

「やっぱり色気がネエなあ、ボタン外してみて」
真面目な学生にしか見えないブラウス姿を期待はずれに見ていたPは、面倒くさそうにつぶやいた。
「はい、コレでいいですか」
Pの不興に影響されて沈みがちな気分の友里は、キッチリととめたボタンを一つ外してPの様子を伺った。
「もう二つ外して」
間髪入れずに指示が飛ぶ。

「あ、はいっ」
ブラ、見えちゃうかな、…。
番組で一番えらいプロデューサーに、はしたない下着姿を見せるのは失礼だと思っている友里は、ボタンを外した手を離さずに襟元を押さえていた。
「手、どけて」
友里の態度をカマトトと受け取ったPは仏頂面で命じた。

「あ、はい…」
襟元から手を離して心細そうな友里がいた。ブラは見えないがブラウスからのぞく鎖骨にそこはかとない色気を漂わせていた。

「じゃあ…」
妄想ではあれこれとスケベ三昧のPだったが、目論見と違ってたいしてワクワクしないし、気詰まりで窮屈な現実に段々腹が立ってきて、
「滑舌を試してやる、ちんすこう、きんつば、レマン湖、長万部、って言って見ろ」
唐突に無茶を言いだした。

「はあ…」
オーディションの時に、したのに、…。
いきなりアナウンス技術を見ようというPに不安を感じたが、相変わらず純な友里はそれがセクハラだとは全く思ってなかった。
「ちんすこう、きんつば、レマン湖、長万部…、です」
他に選択肢のない友里は不安げな表情を見せて一息で言い終わった。なんてことのないセリフだったが、
「ふふっ…、いいぞ」
Pはバカ正直に復唱したロリ声にまんざらでもなさそうで、スケベそうに目を細めて口元を緩めていた。

「あら、石田さん、こんなトコにいたんですか」
そこに急に好崎が現れてPに声をかけた。どうやらこのエロPを探していたようだ。
「あ、美香さん、お疲れ様です」
急に態度の変わったPに怯えていた友里は、頼りになる姐御の登場にホッとして親しげに声をかけた。

お天気キャスター(4) につづく
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