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== 女子校生由貴 ==

女子校生由貴 (150) 由貴を守りたい

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女子校生由貴 (150) 由貴を守りたい

「…、由貴ちゃん、タダシ君から…、ひどいことされてるんじゃない?」
由貴の強い意志のこもった目を正面から受けたエリは、妹のような生徒を心配して声をかけた。

「ご、ご主人様…、は…、由貴に優しいモン、…、コレだって、くれたのよっ」
アルカイックスマイルと呼びたくなるような深みある笑顔でエリが見つめていると、由貴は優とタダシのことを思いだしてふたりがどうしているか気になって動揺した。今の由貴には唯一の心のよりどころであるシルバーリングを不器用に取り出すとしどろもどろに答えた。
「…、きれいね、タダシ君がくれたの?」
リングのつながったシルバーのネックレスが首に食い込むのもかまわず、強引に引っ張る由貴を心配してその手を押さえたエリは、優しい笑顔を絶やさずに見つめた。

「そうよっ…、先生なんて、ご主人様に、エッチなコトされただけでしょ」
あくまでも優しい態度で接してくれるエリに由貴は甘えていた。誇らしげにリングを見せつけると、エリの気持ちも考えずにエリが性欲のはけ口になっていたことを口走っていた。
「…」
性欲異常者のタダシにカラダを弄ばれて、心ならずも官能の喜びに浸った自分を思い出したエリは、由貴を見つめる目に涙を溜めてきつく抱きしめた。由貴を守るためになら自分が犠牲になってもいいと悲壮な覚悟をしたエリだったが、異常性欲者の慰み者になるのは、数年前まで学生だったまだ若いエリが受け止めるには、重すぎる過酷な仕打ちだった。

「せんせい…、苦しい…、離して…」
また豊満な乳房に顔を埋められた由貴は苦しそうにもだえたが、声を出さずに慟哭するエリのカラダが震えるのを感じた。
「…、せんせい、泣いてるの?」
押しつけられた胸に耳を密着させた由貴は、エリに八つ当たりして泣くのを忘れていたが、嗚咽する息づかいが耳に響いてなんだか悲しくなってきた。

「…泣いて、ないわ」
手の力を緩めたエリは不安そうに見上げる由貴に、涙で濡れた目を向けてニッコリ笑った。
「…、せんせい、ごめんね」
笑顔を見せるエリは細めた目のハシから涙をこぼして、由貴の頬を濡らした。由貴はエリが自分のために犠牲になろうとする気持ちなど全く知らないが、いつも明るい美人教師が初めて見せた涙に、その深い悲しみを感じてもらい泣きしていた。

「…いいの、せんせい、由貴ちゃんのこと、好きだから…」
大きな目をうるうるさせて見上げる美少女に、エリはこのカワイイ妹のために出来ることがある自分は幸せなんだと、思い込もうとした。そしていつもの優しい笑顔を由貴に見せた。
「せんせい…、ごめん、ね」
エリの笑顔に愛されている優しい気持ちを感じた由貴は、エリをタダシの性のはけ口だなんてひどいことを考えた自分が情けなくて、そんなイジワルな自分を温かい気持ちで包み込んでくれるエリがうれしくて、涙が止まらなくなっていた。

「…、いいの」
美少女の頬を伝うキレイな涙に自分の気持ちをわかってくれた気がして、泣き笑いするエリは心に暖かいモノを感じていた。小さい子供のように泣く由貴を優しく抱きしめていた。

「…、でも…、ご主人様は、先生に、あげないから…」
泣き止んだ由貴はエリから手渡されたハンカチで涙を拭き取って、照れたような笑顔を見せると、イタズラっぽい口調でつぶやいた。
「先生、モテるのよ、子供なんて相手にしないわ」
美少女の笑顔に負けじとばかりに笑顔を輝かせたエリは、楽しそうに笑って応えた。

「…、せんせい、わかってないのね、ご主人様は、おこちゃまなんかじゃないのよっ」
タダシを子供扱いされた由貴は、ほっぺをふくらませてエリにブーたれていたが、エリはそんな表情を見せる由貴にもうれしそうで優しく笑って見守っていた。タダシと関係を持ったことで棒姉妹になった二人だが、本当の姉妹のように優しい気持ちを通わせていた。

女子校生由貴 (151) につづく
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