ろま中男3 作品リストH2(ハル子とヒロ) 目次H2(ハル子とヒロ) (12)チューして、いいかな
「…おれ、ハル子さんのこと、忘れたこと無かったよ」
顔を上げて真っ直ぐに見つめたヒロは、ハル子の笑顔に強い意志のこもった声を漏らした。
「…、そう…」
ヒロを見つめ返したハル子の顔から笑顔が消えて、テーブルからスカートの上へ手を移動した。テーブルに隠れてヒロから見えない手は、ぎゅっと握られて太ももの間に押しつけられていた。
「…ハル子さんと、結婚する約束、忘れたこと無かったよ」
ティーカップの上に乗りだしたヒロは、笑顔が消えて口数の少なくなったハル子をのぞき込んだ。
「…」
真剣なヒロの目から顔を伏せたハル子は、何も言わずに股間に強く押しつけた手を見つめていた。
「…何だよ、これっ、ペアのティーカップじゃんかっ…、やっぱり、あのときオレを捨てたのは、新しい男が出来たからなんだろっ、子供のオレなんて、遊びだったんだろっ…、さぞかしおもしろかっただろうな、童貞の子供をつまみ食いして、楽しい想いしてたんだろっ、この淫乱女っ…」
うつむくハル子に無性に腹が立って頭に血が上ってカアッとなったヒロは、怒りにまかせてまくし立て口汚く罵った。
「お願い、もう、やめて…」
悲痛な声を漏らし、うつむいたハル子の肩が震えて涙が落ちるのが見えた。
「…、そうだ、また、イイ思いさせてやるよ、オレもあれから変わったからなっ、あのときの何倍も、もっと、気持ちよく、死ぬまで、よがらせてやるっ、脱げよ、ほらっ…」
ハル子の涙と悲しそうな声に、心の奥がチクリとして黙ったヒロだったが、それを振り払うかのように声を荒げて、
「きゃっ、いや、だめっ」
ハル子をムリヤリ床に押し倒すと、スカートに手を入れて股間にねじ込んだ。
「…えっ」
パンティに入れた指先にぬめり気を感じたヒロはビックリして、のしかかったハル子の顔をのぞき込んだ。
「…、わたしだって…、ヒロのこと、忘れたコトなんて、なかったよ…、恥ずかしいけど…、ベランダでヒロを見てから、ずっとこうだったんだよ」
床に仰向けになって目に涙を溜めたハル子は頬を染めて、ヒロの見つめてつぶやいた。パンティにねじ込まれた手の熱さにハル子は湿った吐息を漏らしていた。
「…、チューして、いいかな」
ハル子の色っぽい顔に見とれたヒロは、初めての夜を思いだしてつぶやいた。
「…、あのときと、同じだね」
初めてキスしたときのセリフに、ヒロと同じようにあの夜を思い出して、上気した顔にカワイイ笑みを見せたハル子は、ゆっくりとまぶたを閉じた。5年の歳月を取り戻そうとするかのように、ヒロはハル子の火照った女体をいとおしく抱きしめると、湿った吐息を漏らす唇に口を押しつけてキスをしつづけた。
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