ろま中男3 作品リストH2(ハル子とヒロ) 目次H2(ハル子とヒロ) (9)最後の夜
「…、うっ、けほっ、…、けほっ、けほっ…」
ヒロにナースコートをはぎ取られ、パンストをビリビリに破かれて、ズリ下げられたパンティを太ももに引っかけたズタボロのハル子は、青ざめた顔で静かにベッドに横たわっていたが、急に咳き込んで女体を震わせた。
「ハル子さん…」
涙まみれの顔を上げたヒロはぼんやりとハル子を見た。ハル子のナカでしぼんだ息子が抜け出して、わずかに口を開けた亀裂からだらりと粘液が垂れてシーツにしたたっていた。
「ハル子さん、生きてたんだ…、よかったっ」
ハル子の顔に抱きついたヒロがまた泣き出した。ヒロの涙がハル子の頬を濡らした。
「…、ヒロにだったら…、…、わたし…、殺されても、いいのに…」
泣きじゃくるヒロにもらい泣きして目尻から涙をこぼしたハル子が、優しく微笑みながらささやいた。
「やだっ…、死んじゃヤダよ、ハル子さんに、生きてて、欲しいよおっ」
ヒロはハル子の女体をきつく抱きしめて、乳房の間に顔を埋めて叫んだ。
「…、うん…、生きるよ…、だから、ヒロも、強く、生きて…、立派な、男の人に、なってね」
胸に抱きつくヒロの髪をいとおしげになでるハル子の優しい声に、ヒロはゆっくり顔を上げた。
「…立派な大人になりますから…、ハル子さん、ぼくと、結婚してください」
涙でぐしゃぐしゃのヒロの顔が、ハル子の優しい笑顔を見つめていた。
「うん、ハル子も、大人になったヒロと結婚したい…、だから、それまで、お別れしましょ、ね…、ヒロと結ばれる運命なら、きっと神様がまた、二人を会わせてくれるはず…」
ぐしゃぐしゃの頬に手をあてたハル子はヒロの涙をふきながら、真っ直ぐに見つめてやさしくささやいた。
「…、あっ、これっ…、赤ちゃん、出来るだろ、そしたら結婚するしかないだろっ」
ハル子の聖母のような優しい笑顔に見とれたヒロは、思いだしたように濡れた股間に手を入ると指先のぬめり気を示して、笑顔でハル子の顔をのぞき込んだ。
「ごめんね、ヒロ…、わたし、お薬、飲んでたの…、だから、赤ちゃん、出来ないわ…」
ヒロの笑顔に寂しそうな微笑を浮かべたハル子が応えた。
「…こうして、朝まで一緒にいましょ…、ね…」
また泣きそうになったヒロをハル子がやさしく抱きしめた。
「…、ずっと一緒だよね…」
柔らかい女体に抱かれて、赤ん坊をあやすようにさする手の温かさにヒロは幸せな気分だった。いつの間にかヒロは寝ていた。
朝、ヒロが目を覚ますとハル子の姿はなかった。
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