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女子校生アヤ (92)ラブラブ通学路

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女子校生アヤ 目次

女子校生アヤ (92)ラブラブ通学路

キスの後、顔を離して照れたようにはにかむ美少女を見つめた透は、中学の時にアヤにあこがれていた気持ちを思いだしていた。

運動や勉強で特に目立たない透は遠くからアヤを見ているだけだった。しかし今、そのあこがれだったこの美少女とキスしている。今のこの瞬間が人生最高の時じゃないだろうか、などと大げさな想いを抱きながら幸せをかみしめていた。

幸せに浸っていた透は上目遣いに甘えた視線を向けるアヤに気づいて、思わず目を背けて真っ赤な横顔をアヤに見せていた。
「…、なに照れてんのよ、…私まで、恥ずかしくなるでしょ」
照れた透の横顔を見たアヤはお互いの沈黙に耐えきれなくなって、つい照れ笑いで軽口を叩いていた。
言うんじゃ、なかった、…。
アヤは自分で言いながら後悔した。二人の間に流れる微妙な気まずさに、透は黙ってアヤから離れて歩き出した。

「えっ、いっちゃうの?…、ねえ、まってよ」
一人で歩き出した透に慌てたアヤは、朝日に輝く海を見下ろす下り坂で透の腕に抱きつくと、息を弾ませながらカワイイ笑顔で見上げた。
「…、こんな可愛い子に抱きつかれて、うれしいでしょ」
透に押しつけた胸がドキドキする。頬の熱さを意識したアヤが照れ隠しに生意気そうな口調で言うと
「…、うん、…うれしいよ」
アヤの可愛い笑顔を横目でチラ見した透は伏せた顔で前を見たまま、ぼそっと応えた。

透の言葉にドキッとしたアヤは
「…、うん…」
やっぱり、私のこと…、スキなんだ、…。
透の素っ気ないが素直な言葉がうれしくて、アヤは頬を染めてうつむくと透の腕にぎゅっと抱きついた。幸せな妄想を浮かべて透に寄り添って坂をくだるアヤは、踊り出しそうなナマ足をくすぐる春の朝の風に火照った頬も冷やされていた。

「…、離れて…」
下り坂が終わって通りに出た透は前を向いたままつぶやいたが
「やだ」
アヤは甘えてワガママな笑顔で透の顔をのぞき込んだ。
「…、見られても…、いいの?」
自分みたいな冴えない男とつきあっているのがバレたら良くない、と思って気を使ったつもりだった透は意外そうにアヤを見ていた。

「なによ、さっき、うれしいって、言ったでしょ」
ほっぺをふくらませたアヤの強い目ヂカラを込めた笑顔が透を見つめた。目をそらした透は黙って歩き出したが、なんだかうれしかった。

透に引っ張られたアヤはニコニコしながら腕にしがみついていた。さすがに学校が近くなって制服姿の生徒たちがチラホラしだすとアヤも手を離したが、透に寄り添うように歩いていた。

女子校生アヤ (93) につづく

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