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== 女子校生アヤ ==

女子校生アヤ (12)和解

ろま中男3 作品リスト
女子校生アヤ 目次

女子校生アヤ (12)和解

「…」
内向的な性格の透は、入学早々先生からニラまれるのではないかと尋常ならぬ緊張に襲われたが、無事切り抜けたことに気を緩めていた。美咲はふたりに対して公平に接していたつもりだが、透は美咲が味方してくれた気がして何となく好きになった。美咲の襟元からのぞいていた胸の谷間を思いだしてニヤけた透は、前を歩くアヤのお尻を見ても前ほど興奮しなかったし、何となく子供に感じた。

「…」
アヤは自分大好きな前向きの性格で、美咲にへこまされる形なってそんな自分が否定されたような気がしてショックを受けていた。足早に歩くのも叱られた自分から逃げたい気持ちが強かったかもしれない。
ぶつかったのは自分だし、先生の言うとおりだ、…。
うつむき加減に歩いていた自分に気づいたアヤは、少し冷静になって自分の非を認めて顔を上げて自らを励ました。

透君は私を責めなかった、それに変態だと思ったのは私の思いこみだ、…。
アヤが口汚く透を責めても透はアヤを悪く言わなかった。それは透の内向的な性格によるのだが、アヤはそれを好意的に考えていた。
…、先生に言われたように、ちゃんと謝ろう、…。
根が素直なアヤは保健室に向かう廊下で、透に対して抱いた変態同級生の偏見を払拭して、ケガをさせたことを謝ろうと決めた。

保健室にはやっぱり養護の先生はいなかった。
「座って」
アヤは急に振り返ると無表情に透を見た。後ろから眺めていたアヤはなんだか小さく見えたのに、正対するアヤの目ヂカラに気圧された透は、アヤから目をそらして丸イスに座った。アヤの視線にドキドキしていた。
「…、手、出して」
薬品棚から湿布を持ってきたアヤは透の前に座ると、やはり無表情に言った。美人顔のアヤに見つめられた透は、うつむいて下に向けた目線でミニスカから伸びたナマ足を見ながらドキドキしていたが、袖をまくった左手を怖々出した。

「…、ここ?」
アヤは指先で透の手首に触れた。
「あっ、…うん」
チョット顔をしかめた透に
「ゴメン、痛かった?」
痛そうな透の顔がなんだかおかしくて、指を離したアヤは苦笑していた。
「えっ…、大丈夫」
ぎこちない笑顔を見せるアヤに、初めてアヤの笑顔を間近で見た気がした透は、表情を弛めてアヤのカワイイ顔に見入っていた。

「…、ケガさせて、ゴメンね」
うち解けた表情を見せた透に、アヤも自然に笑って素直に謝っていた。アヤの輝くようなカワイイ笑顔に見とれて言葉が出なかった透が
「やっぱり、怒ってるよね、…お詫びに、何でも言うこと聞くから」
怒っていると勘違いしたアヤは、つい口走っていた。

女子校生アヤ (13) につづく

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