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== 女子校生アヤ ==

女子校生アヤ (10)図書館で

ろま中男3 作品リスト
女子校生アヤ 目次

女子校生アヤ (10)図書館で

「…、ありがと」
透の指がバンソウコウ越しに太ももを圧迫する感触に、ドキドキする自分が情けない気がしたアヤは、つっけんどんに礼を言うと保健室を出て行った。
「あっ」
ひとりですたすた歩いていくアヤを透は慌てて追いかけた。やや後ろをかしこまって歩く透を無視してアヤは教室戻った。美咲は席に着くふたりをチラ見すると、授業を続けた。

「先生、黒川君がエッチなことしたんです」
授業が終わって職員室に戻ろうとする美咲をアヤは呼び止めて、目ヂカラのこもった大きな目で見つめていた。
「…、エッチなことされたの?…」
いきり立つアヤを美咲は無表情に見つめていたが、他人事のようにつぶやいた。
「そうですっ」
美咲のおとぼけな態度に、ますます激高したアヤが語気を荒げると
「じゃあ黒川君、呼んできてくれる?」
アヤの言葉を受け流すように、目をそらした美咲は端正な横顔でつぶやいた。

「先生が、来いって」
アヤは透の席の前に立つと、目を合わせずに言った。
「…、うん」
こんな気の強い娘だったっけ、…。
中学時代は遠くから見ているだけだったアヤに直接声をかけられるのはうれしいが、トイレの前でぶつかってからずっとトゲのある態度しか見せないアヤに、透は彼女に抱いていた幻想がぶちこわされた気がしていた。

「えっと、黒川…クン、ちょっと多政さんと来てくれる?」
生徒の名前がまだちゃんと覚えられていない美咲は、照れ隠しに笑っていた。
「…、はい」
美咲の柔和な態度にちょっと安心したが、アヤがどんな告げ口をしたかやっぱり不安な透は、ふたりが並んで歩く後にションボリしながらついていった。

「…、座って」
誰もいない図書館に来た美咲は、ふたりを並んで座らせると対面に座った。
「多政さんが、キミにエッチなことされたって言うんだけど、ホント?」
うつむく透に美咲はにこやかに聞いた。
「…、して、ません、バンソウコウは貼ったけど…」
美咲の笑顔に拍子抜けした透は、警戒心を弛めて応えた。

「彼は、こう言ってるよ」
落ち着いた笑いを顔にはり付けた美咲がアヤを見た。バカにされたような気がして瞬間沸騰したアヤは、
「この変態は、私のパンツのぞいたんですっ」
身を乗り出して大声を張り上げた。キレたアヤの上半身にぶら下がった胸が揺れるのを、透はぼんやり眺めていた。

「…、ちょっと多政さん、落ち着いて」
耳に指を差し込んで顔をしかめた美咲は、アヤをなだめると
「キミは彼女のパンツ、見ちゃったの?」
無表情に透を見た。ケガをしたアヤにエッチな気持ちを抱いたことを後悔した透は、いたたまれない気がしてうつむいていた。

女子校生アヤ (11) につづく

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