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綺羅 (62)姫の不機嫌

ろま中男3 作品リスト
綺羅 目次

綺羅 (62)姫の不機嫌

「…ほら、できたぞ、甘ったれ姫」
紗羅のロングヘアを両側で三つ編みにした智貴は、お尻をぱんと叩いた。

「あたっ…、もう、おしり、腫れちゃうよおっ…でも、ありがと、おとうさん」
きゃんっ…、おとうさん、すぐに、おしり、たたくんだもん…、やっぱり、えすえむが、好きなのかな?…。でも、三つ編み、うれしいなっ…。
顔をしかめてお尻をさすった紗羅は口をとがらせて智貴に文句を言ったが、カワイイ笑顔になって笑っていた。

「…、おりないのか」
ニコニコしていつまでもしがみついて股間をすりつけてくる紗羅に、智貴が下半身をムズムズさせながら聞くと
「えへへっ、お父さんと、一緒にいたい…、そうだ、おちんちん、またおおきくなったね、また潜望鏡、しようか?」
おとうさん、すきだよ~。…おちんちん、おおきくしてる…、また、きもちよく、してあげるからね…。
頬ずりしながら甘える紗羅は、ジャージ越しに食い込む息子を触りだした。

「紗羅、お父さん以外に、そんなこと言っちゃ、ダメだぞ」
急にまじめな顔になった智貴が、お説教クサイ言い方をすると
「…、当たり前じゃんっ…、紗羅、おとうさん以外に、そんなこと、言わないよおっ」
えっ、なにっ…、そんなこと、言うわけないじゃんっ…、おとうさん、紗羅のこと、全然、信じてないのっ、…、ひどいよっ、もう、ゆるさないっ、おとうさん、きらいっ…。
ビックリしたように智貴を見つめた紗羅は、その言葉に本気で怒っていた。

「…そうか、なら、いい」
紗羅の剣幕に、おもわず目をそらした智貴がうろたえながら応えると
「もう、いい…、潜望鏡も、してあげないっ」
なら、いい、って何…、どうして、謝ってくれないのっ…、もう、絶対、許してあげないっ…。
頬をふくらませた紗羅は、智貴のヒザから下りるとプンプンしながら自分の部屋に戻った。

もう、おとうさん、紗羅のこと、全然信用してないんだから…。ばか父めっ…。いつまでも、紗羅のこと、子供だと思ってるし…。
ベッドに突っ伏した紗羅は中途半端に高めた性欲のせいもあって、妙にイライラしながら智貴をけなしていた。

なんで、あやまりにこないのおっ、紗羅が、こおんなに、お父さんのこと、考えているのにっ…。
紗羅は階段を上がる音がしないか耳を澄まして、しばらく智貴が来るのを待っていたが、
もう、いやっ…、お父さんなんか、きらいっ…。
あやまりに来ない智貴に癇癪を起こしていた。

そうだ、…。
昨日ヲタクの松岡からもらった名刺を思い出した紗羅は、紙袋から取り出すと階下におりた。

「…紗羅」
智貴はおりてきた紗羅が機嫌を直したのかと思って声をかけたが
「なに?…、お父さん」
おとうさん、あやまるなら、最後のチャンスだよ…、早く、あやまって…。
冷たい視線を向ける紗羅に黙ってしまった。

「…、もしもし、松岡さんですか、紗羅です、昨日の…、はい…、はい…」
なんで、謝ってくれないのおっ…、おとうさん、なんてもう、知らないっ…。
しばらく智貴を見つめていた紗羅は、なにも言わない智貴を無視して松岡に電話をかけた。
「…、わかりました、昨日の駅で12時ですね…、えっ、はあ…、わかりました…、それじゃ」
メイド服?…、着てくの?…、なんで…、まあ、いいや…。
電話を切った紗羅は、冷たい視線で智貴をチラ見するとまた自室に戻った。

あやまってくれない、お父さんが、悪いんだからね…。
昨日の紙袋からメイド服を出した紗羅は、さすがにこれは着ていけないと思ってカバンに入れると、普段着に着替えはじめた。

綺羅 (63) につづく

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