ろま中男3 作品リストTHE 歓喜天ホテル 目次THE 歓喜天ホテル (132)あっけない結末
「…あの、…いいですか」
癇癪が納まった頃合いを見計らって、入り口から顔を出した雨宮がおずおずと声をかけると
「なによっ、はっきりしなさい」
雨宮の自信なさげな声がまたシャクに障ってキッとなった美鈴は、キンキンと声を荒げて天然事務官を罵倒していた。
「…、あの、ですから、裁判官の人が…」
「どうしたのっ、先を言いなさいっ」
「…、その、呼んで、ますけど…」
「この、バカ事務官っ、それを先に言いなさいっ」
やっと本題を切り出してモジモジする雨宮を、イライラした態度を隠さない美鈴は怨念が籠もったようなキツイ目でにらんだ。
汗のにじんだシャツを脱ぎ去ってプルプル揺れる乳房を見せつけるように上半身はだかになると、その上にジャケットを羽織った。大きく空いた襟元からは、まだつんと立って赤みがかったピンクの乳首が簡単にのぞけた。
「…行くわよ」
愛液と汗にまみれたパンティとブラも置き去りにした美鈴が、ハイヒールの音を響かせて大股で部屋を出て行くと、雨宮は若干距離を開けてその後に付いていった。
「…、おおっ、お待ちしてました」
ついさっき後ろのアナまで犯した裁判官役の男が、美鈴を認めて気安そうに声をかけた。その横には藤堂真紀がニコニコしながら立っていた。
「…お待たせしました、なんでしょう」
スーツの下は全裸の美鈴は、己の肉体を誇示するように堂々と立っていた。
「弁護士の藤堂さんとも相談しましたが、この案件は事件性ナシと判断して公訴棄却を決定しました、刑事訴訟法第339条第1項の2に該当するという判断です」
裁判官はカンペに書かれたとおりに、すました顔で美鈴に裁判所の決定を告げた。
「…えっ、そんな、まだ証人尋問の途中ですよ」
裁判を有利に進めるために、自分の肉体まで提供した美鈴は、決定と言われても承服できなかった。
「…しかし被害者自身が、犯罪事実がなかったと言っているのですから、裁判として成立しないでしょ」
「そんなあ…」
裁判官に肉体を差しだした上に、誰ともしれないエキストラにまで性欲のはけ口にされた美鈴はどうにも収まりがつかなくて、唇を噛んでブルブル震えていた。裁判官は大きく空いた襟をのぞき込んで、ナマ乳がプルプル揺れるのを見て、またアナを陵辱する妄想を浮かべて淫らな劣情をかき立てられていた。
「…じゃあ、もう帰っていいんですね」
横から口を挟んだ雨宮はこんな茶番はさっさと終わらせて、丈二とのちゃんとしてもらう約束を果たしてもらうつもりで、ニコニコしていた。
「…雨宮、うるさいっ」
裁判官の判断が下った以上どうにもならないことがわかっている美鈴は、脳天気に笑う雨宮に矛先を向けて八つ当たりしていた。
「…ひっ、ごめんなさあい」
今日何度目かの美鈴のカミナリに雨宮は恐縮していたが、丈二とのエッチを妄想して美鈴から隠した顔はうれしそうにゆるませて、胸をドキドキさせて頭の中をピンク色に染めていた。
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