ろま中男3 作品リスト今日のナメコ 目次今日のナメコ (1)運命の出会い
「う~ん、死ぬう~」
ナメコは布団の中で一人もだえていた。人一倍生理痛のひどいナメコは、毎月一度はこの地獄のような苦しみを味わっている。
「…どうして、女ばっかりこんな目に遭わなきゃいけないの」
言っても詮無いことを、グチるナメコだった。
「だいたい何よ、このナレーションはっ、もっと優しくしなさいよっ」
ナレーションにまで八つ当たりするほど、この日のナメコはひどい生理痛に悩まされていた。
「…だから、やめろ、って、はり倒すぞ」
すいませんでした。反省しました。
「それなら、よしっ、…でもナメコって名前もひどいよね」
わかりました。作者に言っておきます。
「…じゃあ、どんな名前にしてくれるの(ワクワク)」
えっ、と、そうですね、花見川姫子でどうでしょう。
「…、それって、作者が昔好きだった女の名前じゃないっ、いやよっ」
そんな名前の人いませんよ。ホントにこんな名前だったら、きっと恥ずかしく自殺しちゃうと思いますよ。
「…そんな名前を私に付けよう、って言うの」
作者の優しい気持ちを無視して、あくまでもワガママなナメコだった。
「…だから、そのナレーションやめろ、って」
…。
生理痛の苦しみを妄想の世界に浸ることで紛らわそうとするナメコだったが、特にひどい生理痛のおかげでろくな妄想が浮かばずに、落ち込むばかりだった。思えばナメコの人生でコレまでろくなコトはなかった。
「…まだ、このムカつくナレーション、続けるつもり?」
間違えました。…ナメコの人生は数々の華々しいラブロマンスで彩られていた。
「それでいいのよ、それで、それで…(ワクワク)」
その日、突然夕立に降られたナメコは雨宿りして由緒がありそうな日本家屋の軒下を借りていた。
「…もうやだあっ、濡れちゃったあ」
突然の豪雨にびしょ濡れになって、純白のシャツに豊満な胸のブラ線をスケスケにしたナメコが嘆いていると
「お嬢さん、大変でしたね、…おおっ、偶然にもそこに休憩できる場所がある、よろしけばご一緒してくれませんか?」
色気を漂わせた40男に誘われるままに、ナメコはラブホに連れ込まれていた。
「…ちょっと待って、イキナリすぎるでしょう、私は見知らぬ男に、ホイホイついていく軽い女じゃないのよ」
そうですか、じゃあ、その後運命の出会いをしたことにしましょう。
「それでいいのよ(ムフー)」
…。
ナメコはあの日一緒に雨宿りした男性のことが忘れられなくなっていた。何でもないふとしたきっかけであの男性の顔が浮かんで、イヤらしく股間を湿らせていた。
「…ちょっと、『イヤらしく…湿らせていた』って、もうチョット書きようがあるでしょっ」
…そうですか。じゃあ…。
ナメコはいとおしいあの方を思い浮かべては、胸を高鳴らせていた。
「…それでいいのよ、それで続きは(ドキドキ)」
運命の出会いはあっさりとナメコに訪れた。会社からの帰り道、河川敷を歩きながら綺麗な夕焼けに見とれていたナメコは、前から歩いてくる男性に気づかずに激突して、勢いよく川に落ちてしまった。
「…、いい加減にしてよ、ぶつわよ」
…、もう、ぶってますけど…。まだ続きがありますから、…。
「…大丈夫ですか?」
全身びしょ濡れになったナメコが、見上げるとそこにはいつぞやの色気ムンムンの40男が手を差し出していた。
「…あっ、あなたは…」
白いワンピースが全身にはりついて、豊満な体の線をはっきり見せたナメコは、夢にまで見たあこがれの君との出会いに、胸がドキドキしてあそこまでびしょ濡れにしていた。
「…、だから、『びしょ濡れ』って」
…痛いです。…続けますよ。
「大変だ、早く乾かさないと、風邪をひいてしまう、…おおっ、なんと好都合に、ここにもご休憩処が」
スケスケのカラダをイヤラシイ視線で視姦する40男に、強引にラブホに連れ込まれたナメコは…。
「…、なんでココで終わりなのっ」
だから、痛いですって、…。
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