2ntブログ

== 少女真希 ==

少女真希 (47) 痴漢のたたり

裏ろま中男 作品リスト
少女真希 目次

少女真希 (47) 痴漢のたたり

実はこの電車で痴漢にあったのは真希とエリだけではなかった。

駅に到着した電車のドアが開くと他の車両からも痴漢が何人も連れ出されていた。駅長室は痴漢とその被害者で窮屈になっていた。

痴漢犯人の全員が警察の尋問で何かにとりつかれたように痴漢をしてしまったと、異口同音に答えていた。

普段はあまり混雑しないこの時間の電車を満員電車にして、痴漢を誘発した根本の原因である電車を止めた飛び込み自殺者は、痴漢で逮捕されて会社をクビになり、家族からも絶縁された男だった。身から出たさびとはいえ人生の破局に絶望して自殺したらしい。

自殺した男は捕まった後に警察の尋問で満員電車で多くの女性を毒牙にかけていたことを供述したが、真希のように電車の中で本番行為をされた少女もいたらしい。その少女の被害届は出ていなかった。


被害者として警察に行った真希とエリは電車を止めた自殺男のことを知らされた。幽霊のような超常現象は信じないが二人は何となく恐ろしくなって震えていた。口には出さなかったが自殺した霊が乗り移ったせいで、公衆の面前であんなに淫乱にもだえたのかもしれないという想いがエリの頭に浮かんだ。

エリは警察での供述で胸をわしづかみにされたことだけを話して、おしりから股間をもてあそんであそこをびしょぬれにした痴漢に関しては、恥ずかしくて黙っていた。

真希はザーメンのついたセーラー服を証拠として提出するように言われたが、着替えがないので付着したザーメンを採取するだけで済んだ。鑑識は真希のミニスカをいやらしくのぞきこみながら、スカートに付着するザーメンを採取した。

真希は強姦されたこと正直に話したが、淫乱な興奮に翻弄されていたので細かいことはうまく話せなかった。対応した女性警官は真希に非常に同情的で根掘り葉掘り聞き出すことはなかったし、真希が裁判で証言することになっても秘密は守る、と優しく約束してくれた。

同じ女性警官がエリの調書も取ったが、目の前で生徒が強姦されているのに傍観していたエリを責めたりせずに被害者として優しく対応した。エリは彼女と相談して担任の自分が真希の親に伝えるからとエリを引き取って自宅まで送って行くことになった。

1時間ほどで警察から解放されてタクシーに乗った真希とエリはしばらく黙っていたが、真希がエリに抱きついて泣き出した。警察での極度の緊張から解放されて感情があふれ出していた。エリは抱きついて泣きじゃくる真希の背中を優しくなぜていた。


「…○○駅で止めてください」
真希はタクシーをいつもの駅で止めるように頼んだ。駅前でふたりは降りた。すでに日は落ちてあたりは暗くなっていた。

「…あの」
真希はある想いを伝えようとエリに懇願のまなざしを向けた。
「…そうね、喫茶店でも入ろうか、お腹空いてない?」
エリは真希に優しく声をかけた。真希のかよわく怯えた表情を見て思わず抱きしめたくなった。

「…」
駅前の喫茶店でふたりは向かい合って座った。エリが優しく真希を見つめていた。
「コーヒーでイイ?、何か食べる?」
エリが優しく聞くのに、
「…、コーヒーでイイです」
真希はうつむいたまま応えた。お昼も食べてない真希だったが空腹は感じなかった。

「…、トイレ行っても、いいですか」
真希がおずおずと聞いていた。
「…、うん」
泣きはらした目をキレイにした方がいいとエリも思った。

「…、あっ、ああ」
真希は奥のトイレにはいるとビショ濡れのパンティを脱いでノーパンになった。敏感な突起に触れると電流が走ったように体が震えた。まだ痴漢に翻弄された肉体は敏感になったままだった。

そこを刺激して自らを慰めたい欲求を押さえながら、替えのパンティに履き替えるとハンカチを濡らして目の下を拭いた。

「…だいじょうぶ?」
トイレから戻ってきた真希にエリは心配そうに声をかけた。
「…はい」
真希はぎこちない笑顔を浮かべた。

テーブルにはコーヒーがふたつ置かれていた。かすかな湯気の向こうにうつむいた真希が座っていた。

(48) お願いにつづく
ブログランキング ケータイの方はこちらから
ブログランキングバナー1日1クリックご協力をよろしくお願いします。(別ウインドウが開きます)
にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(愛欲)へにほんブログ村 1日1クリックご協力をお願いします。(別ウインドウが開きます)
関連記事
┗ Comment:0 ━ Trackback:0 ━ 11:29:36 ━ Page top ━…‥・

== Comment ==






        
 

== Trackback ==

http://aosaga9.blog.2nt.com/tb.php/541-e30bc26e
 
Prev « ┃ Top ┃ » Next