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黒髪美少女明日香 目次黒髪美少女明日香 (5)優等生の正体
残されたオレはアダルトコーナーという男の欲望が充満した場所で、倉田と二人きりという状況に、自分を見失うほど興奮していた。
頭に血が上って顔が熱くて心臓がバクバク鳴って脚がブルブル震えた。その時のオレはそんな風にみっともなくキョドった自分の姿を意識する余裕さえなかった。
そしてオレは冬服セーラーが尋常でなく似合う後ろ姿の倉田に引き寄せられるように近寄っていた。
ツヤツヤした黒髪に鼻が触れそうな距離まで近寄ったオレは、息の音がしないようにつぐんだ口に溜まったツバを思わず飲み込んだ音の大きさに慌てた。次の瞬間、緊張して広がった手の平がお尻の丸みを包み込んでいた。
プリーツがキレイについた紺ミニスカの布地越しに、やわらかい弾力のある感触が手の平に伝わる。
意識してした痴漢行為じゃないつもりだが、しかし本心ではそうしたかったんだと思う。お尻の丸みに手の平が張り付いてしまったようで手が離せない。
その時のオレは完全におかしかった。倉田のお尻の気持ち良さと裏腹にますます鼓動は激しくなり、耳の中でバクバク響いていた。
痴漢、と騒がれるという怯えで脚がガクガク震えたが、思い切って視線をあげると倉田は触られていることなど意に介さないように、さっきと変わらない様子で本を読んでいた。
それで少し落ち着きを取り戻してのぞき込むと、その本は同人系エロマンガで若い男女がやりまくっている最中だった。リアルに描き込まれた局部に男性器が挿入されている様子も見えた。
それを見た瞬間オレの中で何かが壊れた。
倉田は、どエロ美少女だ…。
いかがわしい場所に自分から来て、痴漢される淫乱だ…。
だったら、思いっきり痴漢して悦ばせてやれ…。
優等生美少女という勝手に作り上げた清純なイメージが完全に崩れ去ると同時に、悪魔のささやきがケダモノじみた欲望を煽った。
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