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呪いのパンティ (37)ヲタクのセイ地

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呪いのパンティ 目次

呪いのパンティ (37)ヲタクのセイ地

「うほほおっ、イかいでかっ」
パンティまで揃えて完璧にお気に入りキャラになりきったとご満悦のマユは、週一で通う秋場に向かった。


秋場はかつて電脳都市の異名を取った電気街だったが、いまではすっかり趣味の街となって、各方面のヲタクがたむろする魔窟になっていた。

ヲタクにも軽度から回復不能な重度の人格破綻者まで様々なレベルがあるが、今の秋場は社会復帰不能なヲタ重症者がゴロゴロする危険地帯だった。

しかし毒ヘビの群れに多少毛色の違うヘビが迷い込んでも襲われることがないように、重度のヲタを自覚するマユにとっては、秋場は全く危険のない場所どころか聖地といってもいい楽天地だった。

やあんっ…、前髪が…。
揺れる電車のドアに寄りかかって外を眺めるマユは、窓に映る自分を見て前髪の乱れに気付くと丁寧に直したが、そうしているうちにいつのまにか秋場に到着した。
「あいだほっ、とおちゃーくっ」
21世紀に近代化された駅に到着したマユはご機嫌で、ミニスカが翻るのも気にせずにホームに飛び降りた。

ちなみにマユの口癖である「あいだほ」はinternational day against homophobia and transphobia (国際反ホモフォビア&反トランスフォビア)の頭文字(Idaho)のことであり、本来は同性愛差別に反対する運動を差しているが、マユは様々な愛の形を寛容する博愛主義的な意味(「愛だよ」)で使っている。

マユにとって秋場は楽しいことがいっぱいあって、愛にあふれる場所なのである。

駅ビルを出て大通りに出ると、そこかしこでヲタクが喜びそうなエッチで露出度の高いコスチュームの腐女子が、カメラ小僧から熱い視線を向けられていた。

レイヤーにとっては、たとえ人格破綻者でもカメラ小僧から声をかけられることは存在価値を認められることであり、うれしいことでマユもそれは同じだった。

うふふっ、いつでも、うぇるかむよおっーっ、…。
某アニメキャラコス着用でご機嫌のマユは上気した頬をうっすら紅潮させ、シットリ湿ったハイレグ縞パンティを無意識に感じながら通りを闊歩するマユは、カメラ小僧から声をかけられるのを待っていた。

「ぐひひっ…」
電車の中からストーカーしていた変態カメラ小僧は、ホームグランドにしているいつもの撮影場所につくまでマユをストーカーしていた。
「写真…、いいですか?…」
乱れるヒダスカートを眺めてイヤらしい笑いを浮かべていた変態カメラ小僧が、卑屈に笑いながら後ろから声をかけた。
「ひっ…、あ…、どうぞ…」
突然声をかけられてビビったマユは勢いよく振り向き、またもヒダミニスかを乱して縞パンチラしたが、キモヲタ系変態カメラ小僧を見慣れているので、いつものCGバリの笑顔を見せた。

「げひひ、ありがとうございます…」
ポーズを変えても全く笑顔が変わらないマユのバストショットを数枚取ったカメラ小僧は、地べたにしゃがみ込んでローアングルから撮影しはじめた。
「あのお…、そういうのは」
あきらかにパンチラショット狙いの変態に、手に入れたお気に入りキャラと同じシマパン着用の、自慢のお尻を見せたいという浮ついたエッチな気持ちがある反面、
「困るんですけど…」
やっぱりマナー違反だろという気持ちがあって、マユは曖昧に笑って(それでも笑顔は変わらなかったが)困っていた。

呪いのパンティ (38)につづく
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