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H2(ハル子とヒロ) (48)春風のイタズラ

ろま中男3 作品リスト
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H2(ハル子とヒロ) (48)春風のイタズラ

「お願いだから、危ないことはしないでね」
ヒロの真剣な顔を見つめるハル子が心配そうな声を漏らす。

「え、あ、ああっ、大丈夫…、オレはハル子と幸せなるんだ、バカな事はしない」
殺人はしないとしても何か剣呑なことを考えているじゃないかと心配するハル子を、安心させようとヒロが優しく笑う。

「うん…、私もヒロと幸せになりたい…」
ヒロの笑顔に安心したように笑ったハル子は、たくましい胸板に頬を寄せてウットリした表情を見せていた。

「あ…、お迎え、行かないと…」
幸せそうに抱きついていたハル子だったが、急に思いだしたように時計を見ると慌てて身支度を始めた。

「ヒロ、どうする?」
ママ友の目があるのでチビヒロのお迎えに一緒に行けないが、昼ご飯を一緒に食べようとハル子が声をかけた。
「…、今日はいいや…、メルアド教えて」
「うん…」
ヒロと一緒にいたいハル子は軽い拒絶に落ち込んだが、ケータイを取りだしてアドレス交換した。

「じゃあね…」
去りがたいハル子は、しかしチビヒロをほうってはおけないので後ろ髪引かれる思いで部屋を出て行った。

ハル子が去って精彩を失った部屋で、ヒロはどうしたら変態医師を排除できるか考えていた。すぐに思いつくのはあの変態性向を暴露して社会的に抹殺することだった。

ハル子とのなれそめも夜勤で変態医師が襲いかかった事がきっかけだし、同じような不始末を起こせば、三行半を突きつけてあの変態と離婚できる。

しかしそうなるにはあの変態の生け贄になる犠牲者がもう一人生まれることになる。自分たちが幸せなるために他人を不幸にするような利己的な考え方ができるほど、まだヒロはすれてなかった。

小一時間ほど考え込んだがいい考えなどそうそう浮かぶモノでもなく、腹も減ったので昼ご飯を食べに出掛けようとした。出掛ける準備をしながら予備校の申し込み期限が今日までだと思い出して、慌てて段ボールを広げて申込書類を探した。

いくつか段ボールを広げてやっと見つけたヒロは書類が揃っていることを確認して一安心し、アパートをあとにした。

「きゃあっ、いやあ~んっ」
風に舞い散る桜を眺めて駅に向かう道をたどっていると、イタズラな春一番に吹かれてパンチラするミニスカ美少女が現れた。

えっ…。
カワイイ悲鳴とは裏腹に、Tバック着用らしいお尻はスベスベしたナマ肌が丸見えだった。

「あ…、やだ」
慌ててミニスカを押さえた美少女はヒロに気付いたらしく、恥ずかしそうに顔を伏せると足早に歩いていった。

H2(ハル子とヒロ) (49) につづく
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