ろま中男3 作品リストろま中男劇場 目次3ろま中男劇場 7.オレは景子 (17)ホタルな…
「ホタルみたいだな」
初ストライクでハイタッチをかわした中村青年が、隣に座ってボソッとつぶやいた。
?…、ホタルって、ホタルノヒカリか?…、まさか、ジャージの干物姿、見られた?…。
PJで今のキャミとティアードミニを揃える前の、こっぱずかしいトレパン姿を見られたと勘違いして、中身がオッサンのくせに隣の青年に乙女チックな恋心を抱くオレは、戦々恐々としてミニスカから出たひざを両手で押さえていた。
「おまえ、ホタルみたいだぞ」
3連続でストライクを出し、ターキーを決めてご機嫌のサヤに中村青年が笑っていた。
「あ、中村のエッチ…、ホラホラ、カワイイでしょ」
ホタルはブラックライト対応の見せパンでお尻を光らせるサヤのことだった。豪快な投げ方で毎回パンチラするサヤは、恥じらうどころかミニスカのスソをチラチラさせて笑っていた。
なんだ…、サヤのことか…。
落ち着いて考えれば、PJで買い物をする前の干物女姿を中村青年が知るはずもなく、拍子抜けしたオレは、緊張して合わせていたヒザから下を内マタに広げていた。
そしてハタと気付いて、見せパンとはいえ、サヤのパンチラを中村青年も見ていたことに、ショックを受けていた。
「じゃあ、景子さん、オレもストライク出すから」
そんなオレの気持ちなど知りもしない好青年は、爽やかな笑顔でストライク宣言をし、スタンスドットで真剣な横顔を見せる。
がんばって…。
オレは自分がオッサンなのを忘れて、乙女チックに中村青年のストライクを心の中で応援していた。カワイイ服を着て北○景子が板に付いてきたのか、性格が女っぽくなってきた自分にあまり抵抗を感じない。
「もう、中村ばっかり…」
恋する乙女な眼差しを送るオレに、サヤが不機嫌そうにつぶやく。
「え…、なにが」
となりに不満そうに座ったサヤに声をかけられて、ニヤけたままオレは振り返っていた。
「だって、さっきから中村ばっかり、応援してるでしょ」
この手のコトには異常に勘が働くサヤが、不満そうにオレの緩んだ顔を見ていた。
「そんなことないよ、サヤちゃん、ターキーじゃん、すごいよ」
げげ…、するどい…、どうしてこの娘は、こういうコトに鋭いんだ…。
○川景子になってしまったオレは、自分が思ったことが顔に出る素直な女の子になっていることに気付かず、サヤの勘の良さに舌を巻いていた。
「ほらねっ、顔色変わった」
「はい、タッチ…、なに、どうしたの?」
「ふんっ、中村なんか、絶対やっつけてやる」
「なんだそれ…、おまえ、おれより、うまいだろ」
ますます機嫌の悪くなるサヤに、負けじとターキーを出して機嫌良く声をかけた中村青年が、とばっちりを受けていた。
逃げよう、…。
オッサン時代から機嫌の悪い女の子が苦手なオレは、中村青年には悪いと思ったが、そそくさと逃げ出してボールを構えた。
「景子ちゃん、中村がパンツ、のぞいているっ」
「えっ、きゃあっ」
サヤの大声に慌てたオレは、ボールを投げながらお尻を押さえてズッコケた。
ウソ!?…、見られた?…。
見せパンのサヤと違って生パンのオレは、心まで乙女になってしまって、パンチラを異常に恐れていたことに気付いた。
あ…、サヤめ…。
アプローチでぺたんとお尻を付けて女の子座りしてしまったオレが振り返ると、イタズラっぽく笑うサヤと、手を振って否定する中村青年がいた。
「おれ、見てないから…、大丈夫?」
パンチラを期待する気持ちが無くもない中村青年が、気まずそうに助けてくれた。オレはまた軽々と持ちあげられていた。
「すいません…」
またも醜態をさらしたオレは、恥ずかしくて顔が上げられずにティアードミニを太ももに押し込んでいた。
「いや…、でもストライクの後だったのに」
青年も恥ずかしそうで目を合わせない。ボールは当然のようにミゾにはまってガターになっていた。
「景子ちゃん、ごめんね…」
気を取り直してボールが戻ってくるのを待っていると、サヤが上目遣いにしおらしく謝ってきた。
「お詫びに、チューしてあげる」
と思ったら、またいつものパターンでせまってくる。
「えいっ」
もう、ええっちゅうねんっ…、あ、中年は、オレか…。
もうお約束なので、唇よりもオデコを突き出してるように見えるサヤを笑いながらはたくと
「きゃあんっ、いった?い」
オデコを押さえた小悪魔な天使は、カワイイ顔で一緒に笑っていた。
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