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== 真央 ==

真央 (18)未練

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真央 (18)未練

あれから手出ししてこない男にモヤモヤした気持ちを抱えながら、高級そうな身なりですっかり見違えた真央が立ち去ろうとすると
「外まで送っていくよ」
男が立ち上がってニコニコしていた。

「…、いいです」
真央は男の顔を見ないようにして応えたが、ドキドキして体の芯が熱かった。なんども男の激しいセックスで圧倒された真央は、心で拒否してもカラダは熱い抱擁を求めていた。

「みんな、そうしてるんだ」
男の顔は笑っているが、事務的な態度に有無を言わさない雰囲気を漂わせていた。

「…、はい」
もう拒絶の文句さえ出なくなった真央は、自分以外にも同じような境遇の女性がいるのかと考えていた。そんな女性が何人かいて自分と同じようにこの男に抱かれたのかと思うと、少し悔しくもあった。

「真央ちゃん以外にも、協力してくれる人はたくさんいるんだ」
そんな真央の気持ちを知ってか知らずか、男は平板な声を漏らす。さっきから男の顔はずっと柔和な笑みを浮かべている。
「…」
男の落ち着いた態度がなんだかシャクに障るが、なんで考えていることが分かるんだろうと、チョット不気味に思って真央は男の顔をみていた。

「みんな、喜んで協力してくれる」
「真央ちゃんも慣れれば、きっとそうなるよ」
真央のさぐるような視線を受けてもニコニコ笑顔を返してくる男は、やっぱり不気味だった。しかし、みんな、とは2、3人ではないということか。こんな理不尽な目にあった女性が大勢いると思うと、やはり空恐ろしい気がしてくる。

「じゃあ、行こうか」
男に背中を押されて真央は部屋を出て行く。背中に当てられた手の優しい圧迫にドキドキする。さっき着替えたばかりの高級下着に恥ずかしいシミを作った真央は、横を歩く男の顔が見られずに胸の高鳴りを聞かれやしないか、ビクビクしていた。

ドアの外に続く廊下はドアがたまにあるが窓はなかった。真央は部屋を出て解放されたつもりになっていたが、真っ直ぐな密閉された空間にまた息苦しさを感じた。男は突き当たりのエレベーターの前に立つとボタンを押した。すぐにドアが開いたのでこの階に止まっていたようだ。

「…、このエレベーターは指紋認証になっているから、試しにやってみて」
入ろうとした真央を制した男がニッコリ笑う。さしだした手に胸が当たって、立ち止まった真央は少女のように恥じらってうつむいていたが、ドアが閉まって男が促すので、真央は男がしたようにボタンを押した。

「だいじょうぶだね」
ドアが開いて男が先に乗り込んだ。男についてエレベーターに乗った真央は、指紋もすでに採られていることに気付いたが、もう驚かなかった。

エレベーターの狭い空間でふたりきりを意識すると、さっきまでの激しいそして官能の交わりが脳裏に蘇ってきて、はき慣れないハイヒールで締めつけられたあそこが湿ってくる。シャワーを浴びてないので、体中に染みついた男の残り香が真央の中のメスを刺激してくる。

サイズぴったりのブラで乳首が勃起しているのがわかる。燃え残った欲情の炎で女体の芯を焦がされる真央は、胸を隠すツルツルした薄い生地を手で押さえると、うつむいた目で男の股間をぼんやり見ていた。

真央 (19)につづく
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