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真央 (65)セクサロイド

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真央 (65)セクサロイド

セクサロイドとは前世紀の偉大なアーティストが発表した創作に登場する「人間同様の性的能力を有するアンドロイド」につけられた名称だが、21世紀中盤の日本では現実のモノとなり高価な電化製品として、特定の業界と一部の資産家たちに普及していた。

前世紀後半から世界一のロボット技術を誇った日本では、21世紀に入ってもロボット先端技術を進化させ、二足歩行可能な人型ロボットの完成後はどこまで人間に近づけるかが課題になっていた。

21世紀最初の20年が経過する頃には成人男性と同じ程度の重量で見た目も人間と変わらない、アンドロイドと呼ぶにふさわしいロボットの一応の完成を見た。しかしその動きはあくまでも機械的で人間との違いは一目瞭然だった。

登場当時は都内一等地に豪邸を建てるより高価で、一般人にはとても手が出せなかったアンドロイドが高級外車並みの価格に下がったのは、前世紀のVHSがAVによって普及したように、エロ目的に利用されたためだった。

20世紀から21世紀へ変わる頃からリアルラブドールと呼ばれる、見た目だけなら人間の女性にかなり近いダッチワイフが流通したが、リアルラブドールもアンドロイド(セクサロイド)の進化に合流することになる。

一部の風俗店で性的能力を持ったアンドロイドを採用したところ、物珍しさも手伝って密かなブームとなった。しかしオナホールに毛が生えた程度の機能がすぐに飽きられると、客を引きつけるためにハード部分のさらなる進化が続き、21世紀も30年が経過する頃には感触や機能だけなら人間と変わらないモノになった。

また人間ならサービス毎にそれなりの手当を払わなければならないが、アンドロイドは初期投資こそ高価だがそれを回収してしまえばあとのメンテナンス費用は微々たるもので、料金を安く設定できる。アンドロイドの普及により風俗店同士の競争が起こると料金の低価格化が進み、安価な大人の娯楽として普及して生身の風俗嬢の出番を奪ってしまう。

そこまでは順風満帆であったが、性的機能を持つアンドロイドが普及するとともに反対意見も目立つようになる。深刻化する少子化問題や権利意識の強い女性団体の反対により風営法が改正されると、風俗店でアンドロイドを使用することが制限されて、一時的にセクサロイドの発展が阻害される。この反対運動には職を奪われたコールガールや風俗嬢たちも加わっていたというのがもっぱらのウワサだった。

排斥運動によりセクサロイドは消え去るかと思われたが、安価な性風俗が無くなったことで性犯罪がジリジリと増加し、ついに社会問題化するに至っては、性欲のはけ口は必要悪であると容認されていった。さらに前時代的な女郎の不幸な境遇が強調されると、機械なら不幸になる女性もいなくなるという意見が大勢を占めて、逆に歓迎されるほどに社会に受け入れられた。

20世紀中盤にハード的にはほぼ完成の域に達したセクサロイドにとって、残る不満は人間味に欠ける機械然とした振る舞いだった。機械に人間らしい感情を与えることが新しい課題として持ち上がった。それはソフトウェアの改良によって改善されたが、それは本物の女性の感情をサンプリングしてセクサロイドに移植することだった。

真央 (66)につづく
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